Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

高級オーダーキッチンの組み立て-2

杉並区S邸

高級オーダーキッチンの組み立ても二日目です。

浜田山マンションリノベーション現場

写真右手がキッチンの組み立て様子で、その手前や左手では家具の取付けや、スチール扉の取付けも同時に行われています。

高級オーダーキッチンの組み立て

先日は白い箱だけだったものに、突板の扉と人造クオーツ大理石が組み合わさってくると、急に空間に質感が生まれて、引き締まってくるのがよく判ります。アイランドカウンターと貫通するパイプの取り合いも良く判ります。

カウンター貫通の丸柱詳細

クオーツストーンは他の人造大理石のように溶接はできませんが、きちんと計画通りに寸法が取られているので、ピッタリと納まっています。灰色の丸パイプとカウンターの間には1センチほどの隙間がありますが、これは後日丸パイプに曲げベニヤとFGボードを張り付けてゆくことで消えてゆく隙間です。

曲げFGボード

こちらが、先日現場で八木監督が曲げて、テープで形を保持してくれていたFGボードです。これでキッチンカウンターの丸パイプをカバーしてゆきます。

 

リビング造作家具の組み立て

こちらはリビングに元々あったニッチを使った造作家具を納めている様子です。コンクリートの壁とピッタリ合わせて、カーテンボックスとの取り合いも考えながら、ピアノヒンジという珍しい(ピアノのフタに使われるヒンジ)を使って扉を吊り込んでもらっています。

ダイニング造作家具詳細

先回のブログでも紹介した、ダイニングの変形造作家具です。現場に合わせて微調整して貰った幕板を壁や天井と同じ白色塗装で仕上げて貰うと、大分違和感もなくなってきました。

廊下の造作ベンチ詳細

書斎廊下のベンチにも、蓋が付きました。こちらもピアノヒンジとステーを使って納めて貰っています。収納内部は桐の突板を使うことで、吸湿性を持たせています。

書斎廊下の本棚詳細

ベンチの反対側にある本棚も塗装がほぼ終わり、完成しました。廊下に面した子供部屋の内部壁はピンクと青の色で塗られているので、扉を開けていると、その色が廊下にも沁み出してきて、楽しげな雰囲気を醸し出してくれます。

分電盤の割り付けスケッチ

電気屋さんがこちらが書いた電気関連のプロット図(照明・コンセント・弱電)から書き起こしてくれた、分電盤のメモです。これを基に分電盤のスイッチへと線を割り付けていってもらいます。キッチン完成後の様子は杉並区S邸をご覧ください。

 

 

高級輸入キッチンの組み立て開始

杉並区S邸

杉並区S邸のリノベーション現場もいよいよクライマックスを迎えようとしています。

キッチン組み立て

待ちに待ったキッチンの搬入、組み立てが始まりました。このプロジェクトは、元々時間の余裕がない中で始まり、スケジュール的にも色々とポイントがありましたが、その中でも一番問題だったのがこのキッチンなのです。

キッチン組立

ドイツ製の高級輸入オーダーキッチンのデコピック社のキッチンなのですが、輸入に時間が掛かるので、まだ間取りや最終的な工事金額が決まっていない段階で発注しなければならないという状況でした。この写真にある通り、アイランドカウンターを配管が貫通することは決まっていましたが、その位置も決まっていませんでした。

組立途中のキッチン

ただ、輸入キッチンではありますが、天板のシーザーストーンだけは日本で加工できるとのことで、発注後の墨出し時の確認などで、ある程度のバッファーを考えながらキッチンレイアウトを調整して貰ったので、何とかきれいに納まりそうではあります。

キッチンの高さ調整用脚

大型キッチンなので、組み立てに3日掛かるとのことで、ここから徐々に精度を上げながら組み上げていってくれます。写真のように、全ての箱キャビネットに高さ調整が可能な脚がついているので、これらを微調整しながら、レベル(平行性)を取っていってくれます。

廊下の造作ベンチ

キッチン以外の部分も着々と進行中です。こちらは書庫廊下にある書見用のベンチです。背面に余ったフローリングが張られました。フローリング材などは、不良品があったり、張る形(つまりフローリングを張る部屋の形)などの関係で、張る部分の面積より多め(10~15%程)に発注するのが一般的です。お施主様と施工会社の了解を得て、良さそうなフローリング材が余っていたら、それを張って貰う約束で、このようなデザインが実現できました。

青い子供部屋

先日の打ち合わせで選んで頂いた色の塗装も進んできました。この空色の部屋は男の子の部屋です。因みに女の子の部屋もオーソドックスに可愛らしいピンクで塗られ始めていました。これまで二人は同じ部屋で寝ていましたが、引っ越しをキッカケに別々の部屋で寝ることになるのでしょうか…

朱色が印象的なトイレ

こちらは朱色をアクセントに使った来客用トイレの内装です。塗られた壁は、設備の給排水ルートとの関係で背面の壁から13センチほど出っ張っています。袖の部分に間接照明を入れて、印象的な空間にする予定です。

FGボードの曲げ加工

最後の写真は、ベランダで現場監督の八木さんが不思議な作業に取り組んでいる様子を紹介します。水を張ったプールにFGボードを浸して、少しずつ曲げる加工をしてくれています。奥に見えている物がその成果物ですが、キッチンを貫通する丸パイプをこの曲がったボードで囲って隠してゆくことになっています。暑い中の作業、お疲れ様です!

 

造作家具取付け工事@杉並区S邸

杉並区S邸

普通は塗装工事がひと段落したところで入る、造り付け(造作)家具の取付けですが、この杉並区S邸では、壁と一体型で作る箇所が多いので、メインとなる造作家具が、ちょっと早いこのタイミングで現場に入って参りました。

造作家具取付け工事

こちらはリビングのコーナーに元々あったニッチに、すっぽりと収納をはめ込んだ家具です。後で大きな扉を付けるのですが、ピアノのフタに使うピアノ丁番という長くて、頑丈な金物で扉を吊る予定です。

造り付け家具の設置

こちらは梁型に断熱材が取り付いて、見た目がガタガタしてカッコ悪くなる箇所を隠すための造作家具です。

造作家具詳細

言葉で説明しても判りにくいものですが、詳細の写真を載せておきます。後日完成した時に、どうなったかをお楽しみに…。

造作ベンチ取付け

廊下で本を読むためのカウンター家具です。他は天然の突板が張られていたり、白く塗装されていたりですが、こちらは珍しく濃灰に塗装された開閉式の蓋が取り付けられます。背面のベニヤが張られている個所は、床に使ったフローリング材の余りを張ることになっています。

本棚の塗装

塗装工事も依然進行中です。先回のブログで紹介した、塗り込み仕様の本棚の塗装も着々と進行しています。

塗装屋さん調色中

リビングダイニング・キッチンや玄関・廊下といったパブリックな部分は白をベースとしていますが、各個室やトイレ、ユーティリティーは、個性的な色をを壁に塗装することになっているので、塗装屋さんに調色して貰っている様子です。太陽光で色見本と調色したペンキを見比べては、ちょっと黒と足して、ちょっと青を足してという具合に色を作ってくれます。

ピンクの塗装仕上げの子供部屋

上記のように調色して貰ったピンク色で塗装されたお嬢様の部屋から、モルタル仕上げの廊下を経て、黄緑色に塗られたユーティリティーを見たシーンです。