Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

ショールーム見学記 エ インテリアズ

神戸M邸

大好きな家具・インテリアデザイナーのピエロ・リッソーニの家具を大きくフィーチャーした、デザイン家具のセレクトショップ、è interiors(エ インテリアズ)の青山ショールームを、神戸のマンションリフォームプロジェクトのお施主様Mさまと一緒に訪問して参りました。

エインテリアーズ 青山ショールーム

地下の展示は住宅スタイルのショールームです。リッソーニの家具を主体に、アジアンやモダンな小物やアートを混ぜた、モダンとエスニックを適度に混ぜたエクレクティック(折衷)スタイルが何とも気持ち良い空間になっています。神戸のM邸リノベーションプロジェクトともサイズ・規模が似ているので、家具のサイズや雰囲気も参考になります。

einteteriorsショールーム

こちらはベッドルームのインテリア提案です。アクセントクロスや、緑色に染められたアンティークのラグが印象的なシックな空間でした。

エインテリアーズの青山ショールーム

1階はカトリーヌ・メミのコレクションがメインに展示されています。カッシーナで扱っていた時は、黒と白のコントラストが印象的なメミのデザインでしたが、新しい家具はちょっとスモークが掛かったような木生地が多く使われており、僕らが設計する空間にも上手くマッチしそうでした。

カトリーヌ・メミをフィーチャーしたショールーム

窓の外に見えているのが根津美術館という、青山の絶好の位置にあるショールームで、一歩建物の中に入ると、空調が適度に効いた、センス良い空間に、思わずリラックスしてしまい、長居してしまいそうです。この写真のソファーの左右のスタンド照明を、神戸M邸のリビングにもご提案しようかと検討中です。黒い壁をバックに飾られている布施典子さんのアート作品も素敵です。

エインテリアーズショールームをお施主様と訪問

こちらには、以前一度お邪魔したことがあり、家具だけでなく、アートや照明、小物までセンスが行き届いたショールームがとても魅力的だったので、照明や小物などの研究・勉強も兼ねてMさまたちにご同行お願いしました。

エ・インテリアーズのショールーム

最後は、2階のショールームです。こちらは、特定のデザイナー・メーカーというより、エ インテリアズのセンスでコーディネートされた空間といったイメージです。より大胆な大柄の照明器具や、僕等では提案するのに戸惑ってしまいそうなポップな家具やクラッシックなシルエットの家具、大胆な彫刻的置物などをミックステイストでアレンジしていて、こちらも魅力的な空間でした。
本日は、前年ながらMさまのお嬢様Kちゃんが、眠たくなってグズッてしまったので、ゆっくりできませんでしたが、また、家具・アートや小物などを探しに再訪したいと思っています。

塗装下地作業@杉並区S邸

杉並区S邸

急ピッチで工事が進んでいる杉並区S邸ですが、塗装下地が全面の施されてきました。

天井の塗装下地

塗装の下地作りは、脚立を立てながらの作業で、頻繁に場所を動きながら行うので、通常は他の工事を一端停めて貰って、下地作りに専念して貰います。ただ、こちらの現場は玄関からのアプローチが二通りあり、更に空間も広く、風通しも良いので、他の作業も進めながらの工事となっています。

親子で息のあった塗装下地作り

親子の塗装屋さんが息をピッタリと合わせて、ボードの継ぎ目の寒冷紗張りとパテしごき作業を行ってくれています。手前の親父さんが寒冷紗張りで、奥の息子さんがパテしごきです。

トイレの浮き壁

こちらは、玄関横のトイレの浮き壁です。後ろの壁から給水のルートを通す関係で浮いた壁の裏に、LEDの間接照明を入れるので、このような変則的な形になっています。

玄関周りの下地状況

こちらは、玄関周りの塗装下地の様子です。元は、天井や床のラインがバラバラだったものが、きれいに統一されて、端正な空間になってきました。

塗装塗り込み本棚の下地作り

書庫廊下に作られる、塗装塗り込み本棚の下地は、鉄製で作って貰っています。薄い本棚の厚みで、塗装の表情が壁と同じになるように考えて貰った結果、このような凝ったつくりになりました。最近は可動棚にしておくことが多かったのですが、塗り込みとなると、固定棚にする必要があるので、事前にお施主様と本棚の高さを綿密に打ち合わせさせて頂きました。

塗り込み本棚の詳細

鉄製の下地の上下にランバーコアを張って貰い、壁とツラになった個所には小口テープを貼って、塗装塗り込みで仕上げて貰うことになっています。

浴室床タイル張り工事中

浴室の床のタイルも張られています。色々と苦労した浴室ですが、こちらも徐々に仕上がりつつあります。

神戸M邸 解体と墨出しの確認

神戸M邸

先週からマンションリノベーション工事が始まっていた神戸M邸ですが、全ての解体撤去工事が終わったとの連絡があったので、スタッフの竹田さんと一緒に、解体状況と墨出しの確認で現地に伺って参りました。

神戸M邸 解体状況確認

写真のように、内部の壁・天井・設備・家具、サッシの枠まで解体撤去されて、風通しの良いスッキリした素の空間へと変身していました。右側にはベニヤ板を使った打合せ用のテーブルまで用意してくれています。

マンション解体 窓サッシ周り

こちらはベランダ側の窓サッシ周りです。きちんと発泡性の断熱材が吹かれている状況も確認できました。窓サッシはマンションの共用部なので撤去できませんが、その内側の枠から先の専有部のものはほぼ全て撤去されています。隣の住戸との界壁は、現場打ちのRCではなく、乾式工法の壁であることも判りました。

玄関扉周りの解体状況

開放廊下に面した玄関扉周りには、配線や配管の飛び込み口を確認することができました。正確な位置が分かった事で、それらの配線・配管をどのようなルートを通してゆくのかを考えることができました。また、玄関の三和土(タタキ)部分は、当初予想していた通り、タイルの下にコンクリートが打たれていたので、タイルを剥がす工事(ハツリ工事)をすると、近隣にも騒音の迷惑を掛けるので、タイルの上から新しいタイルを張る方針を再確認いたしました。

レーザー測量器で墨出し

幾つか当初想定して図面との違い・ズレも発生していたので、越智工務店の現場監督・金平さんと大工の是永さんにレーザーで基準線を出してもらいながら、細かい寸法の問題を一つずつ相談させて貰いました。

仮墨と本墨

金平さんが事前に用意しておいてくれた仮墨に対して、ミリ単位で計算をし直して、ずらした位置に本墨を出して貰っています。後で混乱しないように、仮墨にはバツを打ち、本墨にはきちんとその意味を記載して貰っています。因みに、左が現場監督の金平さんで、右が大工の是永さんです。

現場打合せ様子

打ち合わせの最後に、本墨の位置変更と、それによって新たに起こるかも知れない問題点を打合せしている様子です。

墨出し確認図面

現場で決めた寸法の変更は、金平さんが用意しておいてくれた実測図に書き込んだ、後日間違いが起こらないようにメモしてゆきます。きれいになった現場を見て、また既存建物が持っているポテンシャルの高さを再確認することができました。