Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

カーテンボックス取付け

杉並区S邸

先週の枠付けに続いて、杉並区S邸ではカーテンボックスの取付けが始まりました。

カーテンボックス造作工事

カーテンボックスには、ブラインドやカーテンを吊り下げるので、それらの重量を支えるために、ランバーコアという材料で、箱を組みながら設置してゆきます。今回は、コンクリートモルタル補修の梁、断熱材を吹いた壁、プラスターボードとの取り合い部分なので、複雑な作りに見えますね。

現場造作打合せ

併せて、造作家具の幾つかは建築工事との絡みで、早めに設置することになるので、その打合せを青の片岡さん、八木君、LGSのリュウさんと詰めまて来ました。写真正面に壁が凹んだ箇所が見えますが、そこに造り付けの家具をスッポリはめ込むことになっています。

壁下地補強

こちらも地味な工事です。納戸と玄関ホールの間仕切り壁を、納戸側から見た様子ですが、LGSの下地の間に、ベニヤ材がはめ込まれています。石膏ボードだけでは、反対側の玄関側に造作家具を吊ることが、強度的にできないので、写真のようにベニヤ板を入れて貰っています。図面上で指示して、事前に家具を設置したり、アート作品を飾ざる可能性がある箇所、あるいは将来的に手すりなどを設置しそうなカ所には、ほぼ全てこのような下地補強材を入れて貰っています。

半分に割られたVU管

最後の写真は、ベランダに置かれた謎のプラスチックの管です。VU管と言われ、通常水道管に使われるVP管よりプラスチックの肉厚が薄いもので、内寸が250ミリもある大型のVU管が何故か半分に割られています。この使い方については、次回にご紹介できる予定です。

 

開口枠取付け作業

杉並区S邸

杉並区S邸は180平米近くの大型マンションなので、窓が沢山あります。ガラスブロックの窓まどまで合わせると、(数え方が難しいですが)全部で14個ほどあり、それらの枠もお引渡し時に全て撤去されていたので、新しく作ることになっています。

ダイニング出窓部分 開口枠取付け

こちらは、ダイニングに面した大きな出窓部分です。まだカーテンにするかブラインドにするか決まっていない時点で、枠を先行して取り付けることになったので、出窓に沿った形でも手前の壁に一直線でも、どちらのスタイルでもカーテン等を設置できるように下地を入れて貰っています。

出窓開口枠

こちらが真横から見たダイニングの出窓の枠造作です。きれいな木枠ですが、最終的には塗装の塗り込み仕上げになる予定です。

寝室変形出窓部分枠

こちらは主寝室の変形出窓の枠取付け作業の様子です。発泡ウレタン工事の際に、事前に埋め込んでおいた木下地(木レンガとも言います)に隠し釘と、速乾性接着剤で取付け、クランプで乾くまで固定しています。

子供部屋出窓の開口枠

出窓が多く、こちらは子供部屋の出窓の開口枠です。アルミサッシのツバが歪んでいる個所もあったのですが、大工さんが丁寧に削り合わせながら枠を取り付けてくれたので、元からこのような形であったかのようにきれいに仕上がっていました。

GLボンドでの壁施工

断熱材を下地に吹いた壁では、GL工法で壁を作って貰っています。GL工法とは、写真のように下地を組まず、モルタルのようなGLボンドを団子状に取り付けて、その上から石膏ボードを押しつけて張ってゆくことで、きれいな壁ができるという工法です。壁下地の不陸(ガタツキ)にも対応し、時間も早く、費用も安いこと、更に仕上げ厚が薄いことが特徴です。

GLボンド

GLボンドとは吉野石膏の製品名で、Gypsum Liningの略語だそうです。写真左手前の袋に入ったの粉状のボンドを水で練って、すぐに使うことができます。

床墨のチェック

床のモルタル均しを先行させて、まだ壁が立っていないユーティリティー部分では、スタッフの渡辺さんが青の片岡さんと八木君と床の墨出し位置を確認してくれました。

 

 

フローリングの張り納め

杉並区S邸

杉並区S邸の工事も床フローリングがほぼ張り終わり、これから壁ボード張り工事に入ってゆく段取りとなってきました。

マーフィーフローリング

と言っても、フローリングは最後の張り納めの個所が一番難しいので、それらの納まりをじっくり見させてもらいました。

フローリングの張り納まり

こちらがベランダへの掃出しサッシュ際の納まりです。右側は手前のフローリングのサネがあるので、きちんと固定できますが、左側はビスを打つ個所がなく、まだ、サッシのツバとゾロ(平らで段差がない)に納まるので、基本的には木材用速乾ボンドでガッチリ固めるしかありません。

サッシ際のフローリング納まり

このように、サッシのツバのビス孔に大き目の板を留め、更に写真奥に見えているような突っ張り棒を天井との間に差し込んで、ボンドが感想するまで動かないように固定する必要があります。仕上がると、その苦労が見えなくなってしまいますが、真っ直ぐでない壁との納まりやこのサッシ際の納まり等、大工さんの腕の見せ所なのです。

フローリングとモルタルの見切り

こちらは、廊下コーナーの床です。濃紺色に見える、床に差し込まれた板が、見切りの塗装された鉄フラットバーです。廊下のコーナーでフローリングの向きを変えるので、その個所に見切り材を入れて、アクセントとしています。仕上がった状態では、フローリングと見切り材の上端がゾロに納まる予定です。

マンションスケルトンリフォーム

こちらが、ダイニング部分からリビングを見返した様子です。左側奥にはキッチンが入る予定で、その壁と天井には既に石膏ボードが張られています。天井に開いた細長い長方形の穴は、埋め込みの照明ボックス用の開口です。

アイランドカウンター貫通の配管

キッチンのアイランドカウンターを貫通する配管を纏めた様子です。銀色に見えているのが上下階を貫く雑排水管で、その横に沿わされているのが、天井に埋め込んだ空調機のドレイン管です。以前の記事で書いた通りの処理を行った上で、これらの配管はなるべく細くカバーして、キッチンのアイランドカウンターを貫通する形で仕上げる予定です。

書庫廊下

最後の写真は、これまであまり紹介してこなかった、書庫廊下の部分です。廊下に沿った凹み部分に、壁と一体になった本棚が作り込まれることになっています。