Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

フリースタンディングバスのあるスタイリッシュな浴室/洗面

ザ・ライブラリー

ザ・ライブラリープロジェクトのメゾネットリノベーション中央区S邸のフリースタンディング浴槽のあるスタイリッシュな浴室&洗面をご紹介いたします。

奥に白いフリースタンディング型浴槽が見えて、その手前にまた、四周を歩き回れるアイランド型の洗面カウンターが立っています。左側に黒っぽいガラスが見えますが、その奥がシャワーコーナーで、手前に茶色い便器が少し見えています。

窓側から見ると、アイランド洗面と浴槽とシャワーの関係が判りますね。浴槽とシャワーの部分だけ床が一段落ちていて、防水を担保しています(今回は特別メゾネット住戸で水漏れがあったとしても下階のご自宅のダイニングに水が漏るだけなので、特別に在来工法防水を採用致しましたが、通常はお断りする特殊な納まりです)。

フリースタンディングバスのあるスタイリッシュな洗面浴室

出来上がってみると、簡単に据え付けられているように見える白くて滑らかな浴槽ですが、実は単体での重量が養生を含めると170キログラム(!)もある超大物なのです。キャスター付きのワゴンと搬入用エレベーターとメゾネット上階の玄関から無事現場に搬入できましたが、ここまで持ってくるのも中々の難工事なのです。さらに浴槽の設置のためには、浴槽裏面の排水ホースを建物側の排水トラップに接続しながら浴槽を据え付けるという作業が必要になるのです。
養生を外しても100キログラム超あるので、浴槽を毛布で包んで傷つかないようにしてから、天井にアンカーで吊ったチェーンブロックを使いつつ、排水管接続しながら6人掛かりで据え付けて貰いました。少しでも場所が間違ったり、浴槽が揺れて壁タイルが割れたりしたら大事なので、現場監督の栗原さんの指揮のもとの大緊張の作業だったそうです…。
以下詳しくは、ザ・ライブラリーブログをご覧ください。

オーダーキッチンの依頼先の選び方

新宿区T邸

新宿区T邸のキッチンをどこに依頼するのか、最適なキッチンメーカーを見つけるためにTさまの奥さまとショールーム巡りを致しました。

キッチンショールーム探訪_ジーマティック&リネアタラーラ

通常、僕らがお手伝いするマンションリノベーションでは、オーダーキッチンの依頼先を大きく3つに分類して考えています。
1つ目は高級輸入キッチンです。ドイツ御三家のポーゲンポールジーマティックブルトハウプ、またはイタリアのキッチンブランドのアルクリネアダダボッフィユーロモービルミノッティクチーネ等のグループです。勿論、それぞれに特徴があって、それらを一派ひとからげにするのは少々乱暴ですが、それでも確立したブランドイメージと高品質、しかし船での輸入に時間が掛かること、解体してから発注では納期が難しい等のメリット・デメリットがあります。
2つ目は、国産の高級オーダーキッチンです。代官山のアムスタイルと、世田谷用賀のリネアタラーラ、そして大学の同級生が主宰している世田谷八雲のリブコンテツです。他にも国産の高級ブランドはありますが、正直ほとんどお付き合いがありません…。
3つ目のグループは、国産のセミオーダーキッチンです。代官山のクチーナと世田谷上野毛のキッチンハウスの2社です。オーダーキッチンとセミオーダーキッチンの違いは微妙な所で、クチーナやキッチンハウスでもフルオーダーのキッチンは可能ですが、セミオーダーだとコストメリットがあるのですが、フルオーダーにしてしまうと、クオリティーに対して価格が高くなってしまう難点があると考えています。
カガミ建築計画では、それぞれのグループの中から、各プロジェクトの特性と場所製、お客さまと担当者のマッチングなどを考えて、1社ずつ選んで、その選択の理由もお伝えしたうえで、3社を見て回る中で依頼先を探すようにしております。

キッチンショールーム探訪_ジーマティック&リネアタラーラ

輸入キッチングループから今回選定したのは、ジーマティックです。イタリアの家具ブランドにも詳しいTさまご夫妻はカッシーナグループに属しているジーマティックにご興味を持っていらっしゃったこと、他の現在進行形のプロジェクトでジーマにお願いしていることも併せて選ばせて頂きました。

キッチンショールーム探訪_ジーマティック&リネアタラーラ

最新のリープヘル(ドイツ)等のビルトイン冷凍庫や、

キッチンショールーム探訪_ジーマティック&リネアタラーラ

ハンスグローエ(ドイツ)のこの滝状のスプレー水栓等の最新設備が展示されていることも魅力なのです。

キッチンショールーム探訪_ジーマティック&リネアタラーラ

Tさまは軽井沢の別荘のキッチンを5年ほど前に作った際に一通りキッチン打合せをしていらっしゃるので、勘所も良く分かっていらっしゃるので、すぐに輸入キッチンのメリットとデメリットを理解してくださいました。

キッチンショールーム探訪_ジーマティック&リネアタラーラ

一通り見て、説明を聞いた上で、参考見積を作って貰うこともできるというお話を致しましたが、「まだ結構です」とのお話しになりました。後で伺ったところ、箱の頑丈さやシステマティックな部分には魅力を感じるが、ピンとくるものが無かったとのことでした…。

キッチンショールーム探訪_ジーマティック&リネアタラーラ

同じ日に伺った、国産オーダーキッチンブランドのショールームは用賀のリネアタラーラです。アムスタイルも、とても好きなキッチンなのですが、スタイリッシュすぎる所がTさまとは合わないだろう、またリブコンテツは大学の同級生の田原さんの会社で、こちらも好きなのですが、細かい収納や子育てしながらのキッチンの工夫等には大きな特徴がありますが、Tさまのお子さまはもう大きく、もう少しデザインに拘りたいとのことでしたので、リネアさんを選ばせて頂きました。

キッチンショールーム探訪_ジーマティック&リネアタラーラ

こちらのビルトインのモーニングカウンターセット(グラスやカップ類を収納しつつ、エスプレッソマシーンや湯沸かしポットやトースターで朝食の用意ができるカウンター)はとても気に入って下さっていました。

キッチンショールーム探訪_ジーマティック&リネアタラーラ

ジーマティックほどではありませんが、食洗器やオーブン類(ミーレガゲナウAEG等)は最新のものを揃えており、それらを実際に使い比べて調理することもできるのがリネアタラーラの特徴です。うちの事務所の担当を良くして貰っている牧野さんは、男性ではありますがご自宅でも調理と片付けを良くしているので、色々な細かい質問に対しても柔らかい口調ではありますが、的確にアドバイスをしてくれます。

キッチンショールーム探訪_ジーマティック&リネアタラーラ

打合せテーブルに座って、僕らが考えているリノベーションのラフプランとキッチン計画を見て頂きながら打ち合わせを致しました。

因みに、こちらがカガミ建築計画で事前に用意していたキッチンのプランで…、

こちらがそのキッチンの各展開図です。事前にこれらの図面は各キッチンショールームの担当者にメールで送っておいて、これらをベースにお話しをさせて頂きました。Tさまはこの図面のキッチンとリネアタラーラのショールームのイメージが合いそうなので、今回はジーマティックではなく、リネアタラーラで進めたいとのお話しになりました。
あれっ?そういえば、国産のセミオーダーキッチンのショールームはと思われた方もいらっしゃると思いますが、実は軽井沢の別荘のキッチンがクチーナだったとのことで、Tさまから今回はセミオーダーキッチンは候補に入れなくて良いとのことを伺っておりました。

世界最高峰の窓サッシNODEA(ノデア)見学

ザ・ライブラリー

世界最高峰クオリティの窓サッシショールームが横浜に出来ると聞きつけ、ザ・ライブラリーのメンバー全員で伺ってきました。
現在計画中の恵比寿A邸のクローゼットのガラス建具をイタリア製のもので検討していたのですが、国際物流の遅延により恵比寿A邸の工期に間に合わないことが解り、納期が間に合い、かつ品質やディテールの美しいガラス建具を探していたところでNODEAに行きついたのです。
なんとNODEAは日本の大手建材メーカーLIXILグループの商品なのです。実はちょうど2年ほど前にタイアップ広告のことでLIXIL本社を訪問した際に、このブランドNODEAの開発プロセスのことを聞いており、担当者の伊東さんからはずっとご案内したいとのリクエストを頂いていたのです。

世界最高峰サッシ見学(NODEA)

本日は、正式なショールームの公開前でしたので、ザ・ライブラリーメンバーのみでの貸し切りでご案内いただきました。

世界最高峰サッシ見学(NODEA)

到着するといきなりただならぬ雰囲気。大きなスクリーンには広大な海が映し出されています。まずは、映像を見ながら、NODEAの世界観(コンセプト)を理解するところから始まります。

世界最高峰サッシ見学(NODEA)

映像が終わると電動で開くカーテンの裏から大きな木製の両開き扉が現れました。写真右が今回の案内人の戸村さんです。。 流れるような商品説明と共に次の空間に誘われます。
まるで〇〇ランドのアトラクションのようです!(○○ランドには行ったことがありませんが…)

美しく、貴重な樹種のミズメザクラの扉の向こうには、天井高4mの大きな空間が現れます。巨大なガラスサッシで間仕切られた空間。そしてこの大型サッシが電動で開くのです。最初の写真の空間がここまで全開放されるのは本当に驚きでした!
スイスのスカイウィンドウ社と共同で製作した商品とのことで、サッシの最大製作数法4mの高さに合わせてショールームを設計したそうです。日本の環境下でも不自由なく使用できるように、細かなカスタムがされているとのことです。
この他にも色々と驚きの新商品があるのですが、それらについてはザ・ライブラリーブログをご覧ください。