Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

リフォーム完成祝賀会@高輪I邸

高輪I邸

先月中頃竣工お引渡しを済ませた高輪I邸のI様ご夫妻が、リフォーム工事の完成祝賀食事会とのことで、スタッフ一同と工務店青の片岡社長、そしてIさまを僕らにご紹介下さったHさんをご招待してくださいました。

リフォーム完成祝賀会

新鮮なお刺身と酢の物から始まって、特製のエビフライに豚しゃぶサラダ、ステーキに筑前煮、お寿司へと続きました。美味しい柿とモンブランケーキとコーヒーのシメまで、ずっと食べ続けでした。

Hさんがご紹介頂いた時から、これまでの苦労や楽しかったこと、施工で難しかったところや設計側のミス等、色々な話に華が咲いた、本当に楽しく嬉しい祝賀会でした。
最後はお土産まで頂いて、Iさまご夫妻、どうもありがとうございました!どうぞこれからも宜しくお願いいたします。

木造スケルトンの解体状況確認

田園調布F邸

2週前から工事が始まった田園調布の戸建住宅スケルトンリフォーム・F邸現場に解体状況を確認に行って参りました。

木造スケルトン 解体状況確認

屋根と外壁、主要な柱以外はほぼ全面的にやり直すことになっているので、解体現場も構造材むき出しのすごい迫力の空間になっていました。最初の写真は、玄関ホールから2階に上る階段を見ているアングルです。右手がリビングで、左手にはかつての浴室が見えています。

こちらはかつてのリビングです。折り上げ天井だった部分を解体し、大きな屋根裏があることを確認しました。リフォーム後は、大きな斜め吹き抜けのある明るい快適なリビングになる予定です。解体屋さんが廃材を分別しながら運び出している中、窓の外では、現場監督の小園さんがサッシを取り外す際の墨出し、イン・ハウスの河野君は柱寸法の確認中です。
正面ブルーシートで覆われている個所は、再利用する造作家具です。

木製ジャングルジムのような状態の中、共同設計者イン・ハウス建築計画の中西ヒロツグさんと河野君と一緒に、図面化するための調査を行いました。元が豪邸だっただけあって、複雑な作り方で、当初想定していた構造と違う個所が沢山あり、ずれた柱や壁の位置、梁の寸法まで測量してゆきます。

床をはぎ取った2階から下を見下ろすと、上下の柱位置がずれていたり、壁が上下階でずれた部分に梁がダブルで通っている様子が確認できます。

中西ヒロツグさん

平面図の上に梁伏図を起こしている中西さんです。梁寸法が分かりやすいように、梁せい(梁断面の縦寸法)ごとに色分けしてメモしています。当初想定していた構造補強方法と変わってくるかヶ所も幾つか生じてきたので、現場でどのような方針で補強してゆくかも、簡単に相談致しました。

白ありの蟻道

こちらは始めて現場調査した時から判っていた、浴室周りの白ありの被害です。かつてのダイニング部分の床に加え、柱が二本やられていることが判りました。ただ、最悪のケースでは、柱の節目に沿って見える蟻道が二階床を支える梁にまで到達している事も予想していましたが、柱の途中で蟻道が終わっていたので安心いたしました。浴室周り以外の構造材では、浴槽やタイル、下地材などが邪魔で確認できていない個所も多いので、まだ油断はできません。

リフォーム・リノベーション_スーパー講座連載中

ニュース

今年1月から連載を開始した、「建築知識(エクスナレッジ社)」の「リフォーム・リノベーション スーパー講座」ですが、ようやく11月号まで到達致しました。

当初は、私各務の単独連載で始めたものですが、途中で戸建リフォーム事例の少なさや、リフォームのグレードの問題で、イン・ハウス建築計画の中西ヒロツグさんに協力お願いして、共著の形を取っております。

8月号はキッチンリフォームの特集でした。キッチン交換だけのリフォームであれば、普通のリフォーム屋さんやキッチン屋さんでも簡単にできますが、給排水や排気等の設備の位置まで考慮して、水回り全体を見直してリフォームするのは建築家が関与したリフォームならではの特徴です。かといって、高額なリフォームばかりでは参考にならないので、既製品を組み込んだキッチンや、大工さんに作って貰ったキッチンも紹介しています。

9月号は浴室のリフォームでした。在来の浴室をユニットバスに交換するだけでなく、在来でやり直したり、特注のオーダーユニットバスで作り直した事例も紹介しています。

キッチンでも、この浴室でも、普通ではオープンにしにくい費用まで公開しています。

10月号では照明についてです。建築知識は、専門家向けの雑誌なので、壁や天井裏で普段は見えない部分をどうやって納めているかを図面で紹介しています。

最新の11月号ではプレゼンテーションについて書いています。 これも、本来であればライバルの建築家やリフォーム屋さんには、本当は見せたくない代物ですが、リフォーム・リノベーションに対する評価が低い建築界での啓蒙(?)活動の一環として、思い切って紹介しております。