Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

高輪I邸の実測・設備調査

高輪I邸

2月に初めて現調させて頂いた、高輪のマンションリフォーム現場に詳細な調査に伺って参りました。その後幾度かお施主様と打合せを行い、プラン提案をしてほしいとのご依頼を受けて、きちんとした既存図面がなかったので、現況図を作成したうえでプランを考えることになりました。

高輪I邸は、以前の持ち主が一度大規模リフォームを行っております。お嬢様が二人いらしたそうで、可動間仕切りでリビングと繋がった不思議な子供部屋の写真です。

大きな寸法を測量し、壁位置を全て特定した後は、窓際の下枠の形状や、幅木との納まり等の細かい状況も確認してゆきます。

水回りの床で段差がある箇所の段の高さも測ります。今回のマンションは、全ての排水が床スラブを貫通して、下の階の天井裏を通っていることが判っていたので、どの位置でスラブを抜けているのかを、ある程度推察する必要があり、そのためには段差情報も重要な推察ファクターになります。

床下や天井裏の状況を確認するために、あらゆる点検口を覗きます。写真は来客用トイレの天井裏の様子です。排気のダクトの行方を確認し、給水については新たに引き直されていることが判りました。

以上の実測、調査をもとに作成した、現況図です。まだ、設備配管や換気ルートで不明な点がいくつかありますが、ある程度推測しながら、お施主様のご要望と、既存マンションの特性をマッチさせながらプランを作ってゆくことになります。

残工事・補修工事-1

六本木T邸

先日お引渡しを終えている六本木T邸ですが、震災の影響で間に合わなかった製品の取付けや、まだ残っていた工事、完成後にお施主様との話し合いで、少し工夫することになった工事があったので、辰の寺井さんと職人さんたちと現場に伺って参りました。

バーコーナー水栓交換

バーコーナーの水栓をハンス・グローエの水栓に交換中。背の高いグラスにも使えるように、背の高い水栓としましたが、シンクが小型なので、水量によっては水ハネがあるので、水量も少し押さえ気味に調整して貰いました。現場にずっと通ってくれていた安藤さん、ありがとうございます。

同じくバーコーナーの扉のマグネットキャッチ取付けです。できた当初は、ピッタリと合わさった扉ですが、撮影する頃になると、扉の乾燥のせいか少し開いてきてしまいました。上部に戸当たりを付けて、少し強めのマグネットキャッチを付けて貰いました。森村社長自らが取り付けてくれました。

カッシーナのダイニングテーブルのエクステンション用の天板に色ムラがあったので、他の在庫していた天板を持ってきてもらい、色味やムラをチェックして一番良さそうな天板に交換して貰いました。カッシーナの伊藤さん、村田さん、迅速に対応してくれてありがとうございます。

ウッドブラインド取付け工事

ウッドブラインドは震災の影響で税関で止まっていました。ようやく届いたので、カーテン・ブラインド類をお願いしているバウハウスの鈴木さんたちに取り付けて貰いました。

これでスモークが満ちて、天井にファンが回れば、映画「ブレードランナー」の取り調べ室といった雰囲気になるのではないでしょうか。当初からの僕らの設計イメージにより近づきました。

最後の写真は、お施主様のコレクションのクラシックギターを書斎の棚に収納した様子です。当初は大きな本棚を予定していましたが、工事途中でギターを展示するような形で収納できないかとのご相談があり、変更した部分です。奥に見える二枚のガラス扉が手前に引けるようになっています。また、ギターは極度の乾燥を嫌うので、右下に小さなコンセントが見えますが、加湿器を置ける仕組みになっています。
まだ、幾つか今回終えることができなかった工事があるので、今月末かGW明けに伺うことになりそうです。

竣工お引渡し・写真撮影と取材

六本木T邸

震災の影響や、某スチールサッシメーカーの倒産などの影響を受けながらも、何とか3か月半の工程で六本木T邸リノベーション工事を竣工、お引渡しすることができました。

六本木T邸 竣工引渡し

工事でお世話になったの畠中さん、現場監督として本当に良く頑張ってくれた寺井さん、お施主様Tさまと私各務でお引渡しの書類を読み合わせ、保証書などをお渡ししている様子です。

取扱い説明中

お引渡し後は、取扱い説明です。キッチン機器や洗濯乾燥機、浴室のミストサウナや天井付けのロスナイなどの機器、照明や造作家具、ウッドデッキやカーテン類まで一通りの説明だけで小一時間掛かりました。

一通りの手続き後にTさまと談笑している様子です。左から現場監督の寺井さん、辰の畠中さん、電気の金澤さん、お施主様のTさまと私、各務です。Tさまからは、とてもカッコよく、イメージしていたもの以上のものが完成して、嬉しいとのお言葉を頂きました。設計の始めから考えると、一年以上に渡ってお付き合いさせて頂いたプロジェクトの完成でとても感慨深いものがありました。

六本木ヒルズリフォーム

お施主様がお仕事で帰られた後、承諾を得て写真撮影を行わせて頂きました。このように、お引渡し時に家具や調度品が入っていることは珍しく、通常は竣工後一月ほど経ってから撮影をお願いするのですが、今回は珍しいケースでした。

昼光でもきれいですが、夜に照明でライトアップした時は、特に大人の隠れ家といった雰囲気になります。ルートロンの照明コントロールスイッチをいじりながら、どの光がきれいに見えるかの組み合わせを楽しみながらの撮影でした。

リビングから書斎を見たところです。特注の鋼製サッシがハードでインダストリアルな雰囲気を醸し出し、背景の夜景と合わさって、ちょっと東京らしからぬ、ニューヨークっぽいイメージになっているのではないでしょうか。

最後の写真は、引き渡し前のタイミングで、辰が発行しているニュース記事「SHIN CLUB」用に、松村さんに取材して貰っている様子です。当初のご依頼からどのような経緯でこのようなリノベーションになっていったのかを説明いたしました。 カガミ・デザインリフォームのホームページに六本木T邸をアップしましたので、こちらもどうぞご覧ください。
六本木T邸-1
六本木T邸-2