六本木T邸の書斎に特注でオーダーした机が組み立てられました。幾つもの部材に分かれているので、その組み立ての様子を紹介します。
逆さまになっていますが、こちらが机の天板です。二台のコンピューターが使いながら三人程度の打合せをしたいとの、お施主様のご要望を叶えるために考えた形状です。組み立て用の穴が処々に空いています。
机の強度を保つには、天板にある程度の厚みが必要ですが、それだと見た目のシャープさが失われてしまうので、写真のように端部に向かってテーパーを切って、リビング側から見たときには薄く見えるようにディテールを考えています。 因みに右上に空いている四角い穴は、コンピューター用電源コード等を通す孔です。
組み立て手順は、まず裏返しのまま側板を立てるところから始まります。三角に見える部材は、角度の折れ目を調整する材料です。
三枚の側板が立ち上がったところで、それらを繋ぐ鉄製のプレートを取り付けます。二枚のプレートは、それぞれ側板に対して斜めに振れているので、ビスを使って固定する作業も大変そうでした。
二枚の鉄プレートが固定された真ん中の側板の詳細です。ここら辺りのディテールは、2か月前の打合せで決めた通りに作られています。床の不陸に対応するように、可動ねじを埋め込んであります。
組み立て後に逆転させて、正しい向きに設置された机を低いアングルから眺めた写真です。テーパーを取った天板端部のシャープさや、斜めに立てられたスチール板の美しさが見えるのではないでしょうか?
こちらが組み立て後の様子です。背部に造作家具と同じウォールナット材を基調とし、補強を兼ねた鉄材とテーブル面のメラミンを組み合わせた複雑な形状の机の完成です。以前の記事で紹介した模型と同じものになっています。オーダー家具屋YPOの廣瀬さんたちが組み立ててくれました。 搬入で30分、組み立てで2時間半、合計3時間の労作でした。どうもお疲れ様でした!