Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

未成工事と補修工事

六本木T邸

六本木T邸に未成工事と補修工事で伺って参りました。

金庫設置

未成工事として1つは、震災の影響で搬入が一月以上遅れた金庫の設置です。大人3人でようやく持ち上がる重たい金庫を、マニュアルに従って開錠し、内部から底板を貫通させて床に固定してきました。勿論、後日お施主様が新しいキー番号を設置すれば、僕らには開錠できなくなります。

テレビのインターネット接続

こちらは、テレビとアンプを共にインターネット接続している様子です。金庫に比べれば軽いテレビですが、なかなか背部の取付け金物と上手くはまらず、結構大変な作業になりました。テレビでyoutubeを楽しんだり、ラジオで世界中のFMを楽しめることを初めて知りました。

照明のシューティング

まだ照明のきちんとしたシューティングができていなかったので、照明デザイナーの三橋さんに調整して貰いました。使い勝手を考えながら、細かく角度を調整する姿勢には、いつも感心してしまいます。

揺れにより壁塗装にヒビが入っていた個所の補修中です。まず周りの壁と床を養生し手から、ヒビはカッターで大きくカットし、割れ目に沿ってコークボンドを注入後、パテ処理して上塗り塗装します。小さなヒビでもそれなりの補修が必要になります。

インテリアアート交換

こちらはアートの交換です。先日の打合せでの決定に従って、ちょっと陰気に感じた黒いコラージュ作品を同じ作家の白っぽいコラージュ作品と交換しました。額は白木で作って貰いました。また、お施主様が気分によって架け替えたいとのご希望で、赤っぽい作品も納入することになりました。

ギターコレクションの展示

最後に、お施主様の暮らしぶりを少しだけ紹介します。書斎に作ったガラス棚は、演奏者でもコレクターであるクラッシックギターを展示用でした。湿気で音色が変わってしまうので、ガラス扉と棚内部の加湿器で湿度をコントロールするそうです。

リフォームプラン決定 現地マーキングへ

高輪I邸

連休前に基本方針が決まり、細かい収納や使い勝手を変えたバリエーションパターをお見せしていた、高輪I邸のリフォームプランが決まりました。

リフォームプラン決定

玄関入って正面に廊下が続き、その左側がキッチン、右側が寝室エリアになります。オレンジ色の点線で書かれている通り、キッチン側も寝室側も回遊動線が確保されています。また、紫のラインは家事動線です。キッチンから寝室を通らずに、直接洗面の洗濯機にアプローチできる空間構成になっています。

リフォーム決定プランの模型

こちらが決定プランの模型です。写真では判りにくいですが、寝室部分は水回りの配管との関係で、リビングダイニングから二段分ほど床が上がっています。専門的な話になりますが、寝室は直接の採光が取れない場所なので、リビング側に障子を設け、二室一室の考え方で採光基準をクリアしています。

現場がすぐ近くですので、早速お施主様夫妻と現地に伺って、プランの壁位置に沿って、床にテープを貼って、疑似的に空間を体験して貰っている様子です。緑のテープが壁のラインで、オレンジのテープは造作家具のラインです。

現地マーキング

模型があっても、テープが貼ってあっても、まだ判りにくい個所があるので、身振り手振りで壁位置を作りながら、生活の動線を確認して頂きました。

「建築知識」打合せ@リノベーションカフェ

その他

雑誌「建築知識」に連載中のリフォーム・リノベーション・スーパー講座の打合せで、代々木のリノベーションカフェ「DADACafe」に行って参りました。

カフェリノベーション

駅徒歩3分の古い日本家屋を居心地の良いカフェに上手にリノベーションしていました。外から見ると、昔のおじいちゃんおばあちゃんの家のイメージです。

内部も建具はほぼ全て残し、床をフローリングで仕上げ、アンティーク(ユーズド?)の家具をレイアウトし、照明は入れ替えたシンプルな作りとなっていました。

以前は張られていたであろう天井を剥がし、その上の構造は現しとしてあります。懐かしく、ノスタルジーを感じる空間で、他のお客様たちも随分ゆっくりしていました。

こちらが玄関の様子です。住宅として使うことになると、建具の気密性や部屋の断熱性、さらには細かい仕上の精度などが気になるので、このようなリノベーションは難しいと思いますが、日本家屋のシンボル(?)である屋根瓦と木製建具が上手く残されていることで、古い住宅の雰囲気を残した空間に仕上がっていることに感心しました。

勿論打合せもしています。エクスナレッジ社の西山さんと次回以降の連載の内容について詰めてきました。共同執筆者の中西ヒロツグさんは急用ができたとのことで、残念ながら欠席でした。机の上に置いてあるリフォーム産業フェア+工務店フェアのチラシには、来月22日(水)に東京ビッグサイトで行われる、各務のセミナー「高額リフォーム受注のためのヒアリング・プラン・プレゼン術」の案内が掲載されたものです。