高輪I邸の現場で設備の解体調査に入らせて頂きました。マンション竣工時の図面は設備も含めてあるのですが、一度大規模リフォームをされているので、床下や天井裏に隠された設備配管やダクトがどのようなルートを通っており、その状態がどうなっているのかを確認するための作業でした。
図面を指さしているのが、事務所スタッフの渡辺、そこから時計回りでガス屋さん、水道屋さん、工務店の担当者、電気屋さん、そして部分解体があるので大工さんの順で、どの場所をどの程度まで調べたいかを事前に説明している様子です。
一番気になっていたのが、洗面と浴室とトイレの排水ルートでした。スラブ下に排水管が通っているのは判っていましたので、洗面の真ん中部分から床を剥がし、排水管の勾配に従って順次剥がして、スラブからの排水立ち上がり位置を追っかけました。
洗面の床をほぼ全て剥がした結果、浴室裏の廊下側の壁を剥がしたところに、排水管がもぐりこんでいるのが判りました。写真で灰色の管が排水管、オレンジの細い管は架橋ポリの給湯管、タイル張りだった昔の浴室床、そしてその上に現在のユニットバスが見えています。
キッチン奥のパントリーも洗濯パンを取外し、壁も幾ヶ所か剥がして、排水ルートを探りました。
実測図面から、壁の厚みが確認されていた個所には、案の定給水管と排水管が詰まっていました。因みに、灰色の管が排水管で、黒い細い管が給水の管です。
ベランダに面した壁にある柱型がどうもフカされているようだったので開けて貰ったところ、ガス給湯器を交換する際に、一緒に給湯管も交換されており、天井内で配管されていることが判りました。これで、給湯管を全面的にやり直す必要がなくなりました。
天井が一部出っ張った個所には、トイレの排気ダクトが通っていました。梁の位置を避けるために、無理に押しつぶしている様子が見えます。
最後の図面は、今回の設備解体調査の結果分かった配管ルートと、その解体様子の写真を一枚のシートに纏めたものです。これをもとにお施主様に、どのようなことが判ったかをご説明いたします。
調査に付き合ってくださった、各職方の皆さま、どうもありがとうございました。