Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

ウェブマガジン「家の時間」-9 古民家再生リフォーム

日本家屋リフォーム

毎月記事を寄稿しているウェブマガジン「家の時間」に、古民家再生リフォームを掲載して貰っています。

ウェブマガジン 家の時間-建築家リフォーム

築60年以上(推定)の風格ある日本家屋を耐震補強と断熱改修しながら、ご夫婦二人が暮らす快適な住宅にリフォームした中野K邸を紹介しています。

古民家リフォーム ビフォーアフター

詳しくはウェブマガジンの記事に譲りますが、何度もの指針のない(?)ミニリフォームでお父様の書斎兼納戸のように使われていた空間が、写真の日本旅館のような住宅に生まれ変わりました。

古民家の床組

因みに古民家とは、昭和20年以前に建てられた、建築金物を使わず、全てが無垢の材料で作られている住宅を指すそうですが、この床下の木軸の組み方を見ても、骨太な無垢の木材を大胆に使った、由緒ある建物だったことが一目瞭然です。

古民家の柱継ぎ

しかし、どんなに立派な材料を使った古民家でも、外側から板金で囲われ、床下に空気が流れない状況になってしまうと、腐朽菌やシロアリの格好の標的になってしまうようです。こちらのお宅でも、床と壁が歪んでいたので調べたところ、柱の下部が完全に腐っており、床梁が浮いてしまっている状態でした。写真のように、腐った部分は撤去し、新しい柱と差し替え、床梁の下にも補強用の木材を差し込みました。本当は金属の補強金具もつけたくなかったのですが、費用と効率を考えて現実的な選択をいたしました。

最終的な仕上がりの様子です。キッチンや水回りは最新のものを使いましたが、古い建具や天井材は清掃して残しているので、雰囲気のある風格を上手く活かしたリノベーションとなりました。

目黒S邸 キッチンと浴室設置

目黒S邸

ビンテージマンションリフォーム工事中の目黒S邸に、キッチンと浴室が設置されたと連絡があったので、チェックに伺って参りました。

ビンテージマンションリフォーム 工事中

右手前がキッチンで、その左隣に木製下地の中に灰色の箱が見えているのが浴室です。キッチン部分は、排気ダクトのルート確保のために、天井を一段落としています。また、対面キッチンを使っているので、右上部に換気扇の箱の裏側が見えています。これをガラスとステンレスを使って、デザイン的に違和感がないように納めてゆく予定です。

リフォーム工事 キッチンとユニットバス

全体に歪んだ躯体の中で、浴室の壁とキッチンのカウンター面、そしてクローゼット類全てが一直線に揃うという難しい納まりをオリエンタル産業の太田さんと今野さん、そして現場の大工さんたちが上手く纏めてくれていました。

天井も歪んだ部分には下地を設け、フラットな仕上げへと調整しています。この薄い下地の中に、LED(発光ダイオード)の薄型照明と、吊り引戸のレールを埋め込む計画です。

最後の写真は細かい打合せのチェックの様子です。左からスタッフの渡辺、大工さん、今野さんと太田さんです。

久が原H邸の上棟式

新築住宅

先週ご紹介した久が原H邸の上棟式に参加させて頂きました。

久が原H邸上棟式

上棟がお盆前の微妙なタイミングだったことと、あまりに暑くてその日のうちに上棟できるかが不安だったので、日程をずらして本日行うこととなりました。

まずは建物の四隅にお神酒と塩を米を撒いて、お払いを行いました。左から、お施主様、共同設計者の谷村悌君、一人飛んで私、各務です。

直会での設計者挨拶

神事の後の直会(なおらい)では、共同設計者の一人として挨拶までさせて頂きました。立っているのが私、各務で、向かって左が正式な設計者の谷村夫妻、右端が構造を見てもらっているビーファームの中野さんです。

二階建ての比較的シンプルな住宅ですが、この上棟の様子からだけでも、伸びやかで風通しが良い、とても気持ちよい住宅になること請け合いの素晴らしい木造架構体でした。

最後の写真は、屋根の様子です。シンプルな作りでいながら、下の各部屋の空間的欲求を上手く抑えた、カッコよい屋根形状になっています。Hさま、そして工事を請け負ってくださっている河津建設の皆様、設計者の谷村夫妻、本日の上棟おめでとうございました!