Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

久が原H邸(新築物件)の現場視察

新築住宅

建築家の友達・谷村悌君と一緒に設計していた久が原H邸の現場を見て参りました。本来、リフォーム・リノベーションに特化しているので、新築住宅の設計はお断りしているのですが、このH邸のお施主様は10数年来のお知り合いだったので、他の建築家とのコラボレーションであればお受けできるという条件で、設計のお手伝いをさせて頂きました。

すでにキッチンも入り、ボードの塗装・クロス下地工事が行われている段階で、来月頭には引き渡しの予定です。二階の大空間リビングに、温かい冬の西日が奥まで差し込んでいる様子はとても印象的でした。

こちらは1階の玄関ホールと寝室です。谷村君の丁寧な設計(使い勝手の面については、特に各務からもアドバイスさせてもらっています)と、それを丁寧に施工している工務店との協力で、とても気持ちが良い空間に仕上がりつつありました。

自火報・スプリンクラー 移設打合せ

六本木T邸

六本木T邸では、間仕切りの位置を大幅に移設する予定なので、それに従って、自動火災報知設備(通称:自火報)やスプリンクラーなどのマンション全体の報知設備と関連する機器の移設が発生します。これらはマンション側が指定した業者のみが扱える工事なので、その打合せを行って参りました。

自火報移設

図面のように、既存エアコンの移設や、照明器具のレイアウトや天井裏の設備配管との絡みなどで、複雑に機器の移設を行うことになりました。自火報とスプリンクラーは消防法に関連し、設置届や検査もあるので、きちんとしたルールに則って移設してゆく必要があります。

高級マンションならではの問題ではありますが、最新式のインターホンを兼ねた住宅情報盤の移設も問題になりました。インターネットと接続された盤からは食事のデリバリーやタクシーの呼び出しもできる便利なツールではありますが、その分移設工事にも細心の注意が必要で、こちらの工事もマンション側の指定業者さんにお願いすることになりました。

打合せが終わるころは陽が沈む間際で、富士山と三日月が美しいシルエットを見せてくれました。

六本木T邸の本見積り

六本木T邸

今年4月にお話を頂いてから、ゆっくり慎重に設計を進めてきた六本木T邸、ようやく本日、本見積りを三社の工務店にお願いいたしました。午前10時から夕方4時半まで、現場に三社の担当者、設備関係の職人さんたちに重ならないタイミングで来て貰い、それぞれに設計意図や難しいと思っている点などを丁寧に説明いたしました。

各社には事前に現状平面図とリフォーム後平面図を渡しておいたので、ザッと一通り見て貰った後は、設備の状況や細かい取り合いなどもきちんと見て貰いました。

各社の人たちが興味を持つところが、似ているようで少しづつ違っているのが面白く、それぞれ指摘された事項に対して、設計側の意見を伝えてゆきました。これらについては、後で全てを纏め、各社に連絡事項として渡してあります。見積りの結果は来週末に上がってくる予定です。

同時に、マンションの管理会社と消防設備の折衝も行っています。図はスプリンクラーのレイアウト図面です。共同住宅用で半径3.25mの範囲まで届くスプリンクラーがどのエリアをカバーしているか、それによってスプリンクラーの移設や撤去が可能かを打合せしてゆきます。

最後の写真は、母校・麻布高校が夕焼けできれいに見えたので嬉しくて撮った写真です。考えてみれば、生まれた病院から小中高、そして現在の事務所や自宅までが、この写真のエリアに納まっていることを改めて不思議に感じました。