Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

白金台のマンションリフォームC邸プロジェクトの発端

白金台C邸

本日は再来週から工事が始まることになった、白金台のマンションリフォームC邸の現場調査に伺って参りました。ちょうど一月前にデザインリフォームの無料相談のコーナーから頂いたメールが、このリフォームプロジェクトの発端でした。

「カーペット敷きのマンション全体を防音仕様のフローリングに変更し、壁一面の作り付け書棚やテレビ棚の設置も検討しております。リフォームを済ませた形で入居したいと思っておりますが、どのくらいの期間を要するのか、またどのくらいの予算を考えておけば良いのか、教えていただければ幸いです。」とのご連絡を頂いたので、そのお返事として、これまでのリフォームの経験から、予算やスケジュールのメールをしたところ、すぐにお電話を頂いて、その日の夜にお目に掛かることになりました。

実はCさまは、僕らの事務所と徒歩で5分ほどの近くにお住みで、リフォーム予定のマンションもやはり5分ほどの近さとのことで、これまでのリフォーム事例のご紹介や、リフォームに掛かる費用の考え方、さらに具体的に色々なフローリングのサンプルや防音方法についてもお話し致しました。

マンションリフォームの現地調査

メールを頂いた三日後に現地を案内して頂きました。

  • 120平米の広さがありながら、空間のメリハリ”が乏しく、あまり広さを感じられない空間であること
  • キッチンや浴室を大きくリフォームすると費用が掛かること
  • LL45の防音レベルを確保するためのフローリングの”下地材”を設置すると、今より天井の高さが低くなること
  • 間取りの悪さが、収納量の少なさに繋がっていること

などの初見での感想をお伝えした後、簡単なスケッチを即興で起こしながら、

  • 使い勝手の悪い寝室を収納部屋にするご提案
  • メリハリの乏しい玄関に間接照明を設けて、”魅力的なコーナー”にするご提案
  • キッチン通路を一部つぶして、収納を作るご提案
  • 洗面を拡げて、ダブルシンクとリネン収納を作るご提案

などをお話したところ、とても気に入ってくださったようでした。その後はトントン拍子で話が進み、仮契約をして頂いた上で、この2週間で見積り用の設計図書を作成し、工務店に図面を渡し、見積り作業を始めて貰いました。

本日は、工務店の担当者に造作家具屋さん、ガス屋さん、電気屋さんと一緒に、現調(現地調査)を行い、作成図面と実際のマンションの相違点や、キッチンの改造の考え方などを説明いたしました。来週中には見積りが出来上がり、再来週から工事が始まることになりました。

これだけのスピード感で計画が進むことは少ないのですが、これができるのも、ひとえに設計事務所と工務店を信頼してくださる、お施主様Cさまの姿勢のお陰です。Cさま、今後ともどうぞ宜しく願い致します。

真鶴の別荘リフォーム 現地調査

別荘リフォーム

先日ご相談を頂いた、別荘リフォームの現調で、神奈川県真鶴町に伺って参りました。築39年の別荘で相当傷んでいること、特に二階はとても恐ろしい状態とのことで、最近は登ってもいないとのお話を伺っていました。

こわごわと二階に上って撮ったのが、このシュールで美しい写真です。現代生け花が、和室に浮いているように見えます。タネを明かせば、庭に植えてある藤の木が、ウッドデッキの上に掛けられた藤棚(パーゴラ)に沿って伸び、二階の和室の窓の隙間から入り込んでいる様子なのです。日当りの素晴らしい敷地で、なぜ藤の木が、太陽の方向でなく、暗い室内に向かって伸びているのか、本当にナゾです。

以前も同じことがあったそうで、切ったこともあるそうですが、その度にまた室内に入ってきてしまうそうで、ここ暫くは諦めていたとのことです。因みにこの写真は、二階の隣の部屋からの絶景です。右手前に見えている緑が、室内に侵入してきたフジです。南側の窓を開けると、全ての部屋から海越しに伊豆半島が望め、近隣の建物もほとんど視界に入らない、素晴らしい絶景の別荘でした。

屋根が所々はがれたり、割れたりしていたり、構造的に弱そうな部分には壁にヒビが入ったりしていましたが、天井裏を覗いた限りでは、きちんと乾燥しており、仕上げ材を全面的に剥がしたスケルトンリフォームを行えば、十分に手直しすることができそうでした。既存建物には必要十分な構造補強を行い、間取り調整を行いながら、仕上げ材を直す程度でとどめ、景色の素晴らしい庭部分に、離れのような独立した”風呂棟”を建ててはどうかと、うっすら考えている状態です。

3週間後をメドに提案を行い、それで本格的にリフォームするかを決定して頂けることになっています。Eさま、本日はお休みのところ、真鶴まで連れて行ってくださり、どうもありがとうございました!

真鶴の別荘の現調

新規プロジェクト

真鶴の築39年の古い別荘のリフォームのお話があり、お施主様とスタッフの笠原君と三人で現地調査に伺って参りました。

真鶴の中古別荘リフォーム計画

海に面した崖地で、素晴らしい景色と緑にに恵まれた土地ですが、あまりメンテナンスをなさっていなかったとのことで、所々がひどく傷んでおりました。

屋根瓦が割れており、二階からその箇所を見下ろすと、木造躯体の中まで覗き込めたので、雨が降れば確実に躯体まで水が沁みてしまう状態でした。

中でも一番ビックリしたのがこの二階の和室です。パーゴラに乗った藤のツルが室内に入ってきてしまっています。リフォームの設計者としては、何とかしなくてはいけませんが、とてもシュールで美しい風景で、思わず見とれてしまいました。