Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

景色と緑の映える窓

伊豆OK別荘

伊豆の別荘リフォームの現場に、スタッフの笠原君に一人で行って貰いました。存の窓サッシは、ほぼ全て取り替えて、断熱性も気密性もアップさせることになっています。ちょうど当日が、窓サッシ取り付けでした。窓には、建築的に色々な意味が込められていますが、
今回の別荘リフォームプロジェクトにおいては、

  • 北側は高台から見える伊東市の景色
  • 南側はリビング・寝室から見える庭の緑

という視界と、窓を開けて流れる、快適な風に特に注意したサッシを選んでいます。特に北側の窓サッシは、キッチン・ダイニング自体が、景色を見せる白いトンネルのようにデザインしていますので、突き当たりに見える窓サッシも、白で統一しています。因みに、その他の窓は濃灰色で落ち着いたカラーのサッシとしています。

中古別荘 窓のリフォーム

このプロジェクトの担当をしている笠原君は、事務所に入ってから一年とちょっとのまだ新人で、現場に一人で行くのは、初めての体験だったようです。前日から、入念に下準備をして、打ち合わせしなければいけない箇所のスケッチや参考写真をコピーし、チェックしなければいけない箇所のリストを作成して、当日に臨んでもらいました。朝10時からお昼過ぎの3時頃まで現場にいて、隅から隅まで写真を撮り、工務店の社長や現場の職人さんたちから色々と聞き出し、注意深く現場を見てきてくれました。

自分がアメリカの設計事務所で働いていた頃、初めてニューヨーク郊外の高級別荘地・サウスハンプトンの新築別荘の現場に、一人で出掛けた時の緊張感を思い出しました。

当日は増築部分のコンクリート基礎の打設状況も確認して貰いました。

「都心に住む」のヴィンテージマンション特集に掲載 麻布MT邸

麻布MT邸

本日発売のリクルート社の高級マンション情報雑誌「都心に住む」に、リフォームのお手伝いした麻布MT邸が掲載されました。「いま選ぶべき価値ある家とは?ヴィンテージ・マンションに学べ!」という巻頭特集の事例として取り上げて貰っています。

ヴィンテージ・マンションとは、建ってから20〜30年しても、価値が下がらず、却って価格が上がることもあるような、人々に愛され、住み継がれる集合住宅のことで、この雑誌「都心に住む」が広めてきた言葉です。麻布MT邸のあるマンションも、マンション業界に詳しい人なら、誰でも聞いたことがある有名マンションで、ヴィンテージマンションとして憧れられています。

今回の特集記事には、麻布MT邸のお客様インタービューも入っています。元々このエリアの賃貸マンションに暮らしてたお客様が、どのような経緯で、このヴィンテージマンションを購入し、僕らににデザインを依頼してきたのかも詳しく記載されています。

マンションを選んだ際のポイントは幾つかあったそうですが、

  • 国際色豊なエリア
  • 構造の堅牢性
  • 希望面積180平米以上
  • 公園隣接
  • 建設会社の実力
  • メンテナンスの状態

などが決め手になったとのことです。麻布MT邸の素敵な写真と、読み応えのある記事以外にも、ヴィンテージマンションのお役立ちデータも満載ですので、どうぞ本屋さんでご覧ください。

作り付け家具の塗装見本の作成現場

白金台S邸

マンションリフォームの作り付け家具の塗装サンプルを作ってもらうことになり、造作家具をお願いしている現代製作所の横浜の工場に伺ってきました。造作(作り付け)家具の色イメージを決めるプロセスは、これまでも随分苦労してきました。

今回は、ホワイトオークとオニグルミの二つの種類の材を使っていますが、それらの色見本を作ってもらうことになりました。調整・確認しなくてはならないのは、

  • 色味(色付け)
  • 仕上げ(塗膜のあるなし)
  • ツヤありなし

などのポイントです。

お施主様と事前に相談していたイメージ写真をベースに、元の材料の色味をつぶさないで、品のある、自然な色合いを目指して、何度も色調整をしてもらいました。赤を強くしたり、黄色を強くしたり、出来た色をラッカーで薄めてみたりして、三種類の色を作り、それぞれのサンプルを作ってもらいました。木材も板目と柾目があるので、各色二種類お願いしました。

色を塗って、丁寧にふき取ったあと、クリアラッカーを一度噴きし”乾燥”させます。乾燥後、細かいペーパーを当てて滑らかにした後、仕上げのラッカーを二度噴きして、一時間ほど乾燥させて、サンプルの完成です。サンプルとはいえ、手を抜かない作成方法で、時間は随分掛かりましたが、おかげさまで、とてもきれいなサンプルが出来ました。

細かいリクエストに応えてくれた塗装屋さん、付き合ってくれた現代の藤田さん、どうもお疲れ様でした!