Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

玄関周りのリフォームの工夫

白金台C邸

大工の木工事が進行中の白金台のマンションリフォームC邸の現場監理に出掛けてきました。今回のリフォームでは、床全てをカーペットからフローリングに変更し、間取りも細かく手直ししますが、空間デザインのポイントの一つは玄関周りの空間になります。正直、天井高さも低くあまり広くない玄関ですが、こじんまりとしながら、奥行きを感じる仕掛けと、機能的に便利な工夫が出来ればと考えています。具体的には、奥行きを演出する仕掛けとして、間接照明を工夫しています。玄関の壁と廊下の壁の平面的なズレと、梁の位置に合せて落とした天井と、既存天井の高さのズレを利用して、立体的なL字型の間接照明を組み込む予定なのです。

他には、収納が廊下から出っ張ってくる箇所に、姿見の鏡を貼ることを考えています。僕らの設計事務所では、安っぽく見えることを警戒して、あまり鏡を多用しないのですが、今回は機能的を持ちながら、玄関周りの空間を広く見せることができそうなので、思い切って大型の鏡を使うこととしました。

また、既存の靴箱を壊すことなく、内部の棚とカウンター甲板を再利用しながら、床に使うチークと合せた扉を取り付け、靴収納の容量も増やすプチリフォームも計画しています。因みに2枚目の写真は、玄関の天井を見上げたアングルです。

マンションリフォームの解体と墨だし

白金台C邸

一昨日から工事が始まった白金台のマンションリフォームC邸の現場に解体情況と墨だし寸法の確認に行ってきました。マンションの管理事務所から竣工当時の図面を事前に借りて、よく研究・分析した上で解体工事を始めているので、解体前から、図面と違う箇所があることはある程度判っていました。そういった個所は、用心しながら解体してもらいました。

一番の大きな違いは、床スラブの設定でした。水周り(キッチンや洗面、浴室やトイレ)の床は給排水管を振り回すためのスペースが必要なので、床スラブ(コンクリートの床)を実際の床仕上げより下げることが多く、今回も図面では、水周り全てと廊下の床スラブが下がっているように記載されていました。しかし、実際に床仕上げを撤去してみると、洗面やトイレ、浴室部分の床は確かに下げてありましたが、キッチンや廊下は必要な部分だけは下がっていましたが、あとは後詰めのシンダーコンクリート(軽量コンクリート)で嵩上げされていました。現場監督との相談で、リフォーム計画に影響が出ないように、調整することが出来ましたが、やはりちょっと古いマンションは、解体が終わるまで冷や汗ものです。

解体がすんだところで、墨だしの確認に移りました。壁の立ち上がりや、コーナーの直角のスミがきっちり出ていない中で、どこの壁や線を基準に、何に平行にするかを工務店に指示してきました。床のレベルや壁の直角は、皆少しずつ狂っているので、新しく作る壁や、建具、造作の家具でカバーしながら、肉眼では気が付かないレベルまで微調整してゆくことになります。解体と墨だしが済むと、現場の隠れた問題はほぼ全て出揃うことになります。今回はリフォームの計画全体に影響を及ぼすような大問題は発生しなかったので、まずは一安心でした。

在来浴室リフォーム タイル納まりの詳細

伊豆OK別荘

素晴らしい景色が望める伊豆OK別荘の浴室ですが、景色以外にも設計的な見どころがあるので紹介いたします。
それはタイルの納まりです。在来浴槽のリフォームとなると、防水層と押さえモルタルの寸法からタイルの張り方を指定するのが設計者の役割になりますが、意外と手を抜きやすい個所でもあるのです。

在来浴槽のタイル納まり

今回は、初めて在来工法での浴室リフォームを担当したスタッフの笠原君が頑張って、きれいにタイルを納めてくれました。パッと見て特別な感じがないかもしれませんが、それは実はタイルがきれいに納まっており、違和感がないからなのです(というか、そうだと信じたいのが設計者の考えなのです)。

タイルの納まり詳細図

この図面をご覧ください。タイルと目地の関係を寸法で追いかけ、浴室の四面すべてに半端もののタイルが生じないように割り付けたスケッチ図面です。簡単そうに見えるスケッチですが、笠原君がこの図面を仕上げるのに、ちょうど一週間ほど掛かりました。もちろん始めただということもありますが、カガミ建築計画の指導方針として、時にはこのような詳細ディテールを納得がゆくまで図面化することにチャレンジして貰っているのです。

タイル詳細

十和田石と木製浴槽、そしてフレームレスのガラス扉の納まりなどを立体的に理解しながら、現場の職人さんたちに如何に判りやすく説明できる図面を作るかは、設計者の腕の見せ所です。笠原君がこのスケッチ図面を持って現場に持って行ったときは、現場監督からも「良くここまで書きましたね!」と感心されたそうです。