Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

家庭画報の取材・撮影 箱根別荘リフォーム-12

箱根C別荘

高級女性誌「家庭画報」の取材・撮影で箱根C別荘に伺って参りました。本日の取材・撮影は、編集の浦田さん、カメラマン、スタイリスト、アシスタント2人、うちのスタッフの岸本さんに笠原君それに私、各務を合わせて、総勢8人の大所帯です。あいにくの雨のなかでしたが、ちょうど週末に箱根の滞在中のお施主様にご協力いただいて、朝の9時からお昼過ぎまで、4時間弱で撮影を行って参りました。
まだ、使い始めてあまり時間が経っていないので、家具も少ない情況でしたので、伺った時点では、さっぱりした状態でした。それを、スタイリストとカメラマンが、家中のものや植栽を、撮影アングルに合わせてアチコチと移動させ、食器や食べ物などの小物まで駆使しながら、美しいシーンを演出してゆく様は、見ていてとても楽しく、勉強になるものでした。

家庭画報の撮影風景

撮影している様子を拝見していると、光の具合がやはり一番重要なポイントのようでした。こちらのお宅では、ほとんど全ての照明が、調光可能になっており、トラックライトも移動と向きの調整が可能なので、ほぼ全ての照明を調整しながら撮影が進められました。特に、大きな屋根裏に光を配りながら、手前を少し暗めにしながら、強調したい部分にスポットを当てて微調整するテクニックは、さすがだと感心しました。

取材は、カナダ人のご主人さまに、

  • どのように設計者である、私、各務(カガミ)に出会ったのか?
  • なぜ段階的にリフォームをしたのか?
  • デザインや設備的なポイントは何か?
  • 約半年使ってみての感想は?

などを私が通訳しながら丁寧に伺ってゆきました。雑誌の発売は8月1日予定です。どうぞ楽しみにしてください。ご協力くださったお施主様、どうもありがとうございました。

写真は参加者全員の記念撮影です。

ショールーム見学-6 高級家具のフクラ

白金台S邸

現在工事進行中の、マンションリノベーションプロジェクト・白金台S邸のインテリアを検討中で、クライアントと一緒に高級家具ショールームに見学に行って参りました。

これまでにも何社かの家具ショールームを拝見してきましたが、本日は青山のHUKLA(フクラ)に行ってきました。以前、八雲にあった巨大なショールームは拝見したことがありましたが、この青山ベルコモンズ内のショールームは初めてでした。

フクラは、ドイツ発のソファーメーカーで、「美しいフォルム、”使い心地”のよさ。高い品質をベースに心地よいくつろぎ・やすらぎのトータルインテリアをめざした”家具づくり”」を標榜している会社です。今回は、フクラ得意のソファーを中心に見学してきました。

お目当ては「VALIANT(ヴァリアント)」という、水平性が強調された、”モダンなソファー”でした。クライアントに実際に座ってもらった感想は、「デザインは良いが、座面の奥行きが深すぎるのでは?」とのことでしたが、他のソファーを4組を試して頂いた後には、やはり、ヴァリアントが一番しっくり感じるとのことでした。奥行きの問題は、クッションを重ねることで解決できることが確認できたので、平面図で大きさを確認しながら組み合わせを考え、同時に張り地を検討しました。

何通りもの形態的な組み合わせを見たうえで、ベースの部分を薄茶色のレザーとし、上の座面をベージュ色のウールとする組み合わせで、お見積りをお願いすることとなりました。もう少し他のショールームも見学した上で、最終的な決断を来月中にすることになります。

この写真は、平面図にソファーの形状を切り抜いたシートを重ね、他の家具や空間とのバランスを確認している様子です。

マンションの折り上げ天井について

白金台S邸

白金台のリノベーションマンション工事は、現在天井の下地を組んでいる最中です。最近の高級マンションの天井は、最大天井高さを数字として示すために、折り上げ天井を多用することが多いようです。

新築マンションの広告で「最大天井高さ2600!」などと謳っているものです。

部屋の中央にそれだけの天井の高さが確保はされているので、数字上はウソはありませんが、体感できる天井の高さはどうでしょうか?間接照明付きの折り上げ天井があると、パッと見は華やかですが、いざ家具をレイアウトしようとすると、部屋の中心が天井と床面でずれてしまい、気持ち悪さを感じてしまいます。

カガミデザインリフォームが提案するシンプルモダンなインテリアは、天井と床をすっきり見せることが重要なポイントだと考えています。天井と床は生活のシーンを映す、バックグラウンドとなって欲しいからです。そこで今回は、全ての折り上げ天井を中止し、さらに間接照明もほぼ中止しています。

その代わりといってはナンですが、埋め込みのダウンライトや、天井とフラットに見える特注の埋め込み照明を設置する予定です。

以上の設計方針に基づいて、現在全ての折り上げ天井をつぶすべく、新しい天井下地を組んで貰っています。折角の天井の高さをつぶすようで、もったいない気もしますが、お客様が望まれるシンプルモダンな空間を実現するためには、必要な工事なのです。