Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

ショールーム見学-7 カーテン

白金台S邸

現在工事進行中の、マンションリノベーション、白金台S邸のカーテン・ファブリック類を検討中です。先回のコラムでも書きましたが、部屋のインテリアをしつらえとして捉えると、カーテンやケースメント(レースのカーテン)、それにラグ(床敷物)といったファブリック類は、建築工事の床・壁・天井と同等の重要なアイテムです。

特に寝室やサイズが”コンパクトな部屋”では、直接肌に触る可能性のあるファブリックの重要度は増してきます。色や光沢と言った見た目だけでなく、肌触りや耐久性を確認して、さらに大きな布地で部屋をイメージしてもらうには、ショールームに行くしか方法がありません。

部屋の建築的要素(床材や壁の色サンプル、造作家具の色見)を机に並べ、その上に候補となるカーテンをかざし、図面で部屋の大きさや使い勝手を説明して、お施主様にインテリアの様子をイメージして貰いながら、色々なお話をしました。

カーテンのショールームも沢山ありますが、カガミ建築計画好みで、これまでも幾度か採用したことがある、川島織物セルコンにお邪魔してきました。今回は、カーテン・ケースメントは川島織物で、ブラインド類はハンターダグラスでお願いしようと考えています。

寝室のしつらえ

白金台S邸

本日は、お施主様が久しぶりに工事現場見学に、来てくださいました。写真はご夫婦の主寝室の様子です。ヘッドボードなしのベッドマットだけを購入することになったので、壁にヘッドボードを建築工事でセットすることになりました。

寝室リフォーム

シナベニヤという一般に普及している材料ですが、継ぎ目の目立たない、きれいなシナ材を入れてもらいました。枠の部分も、同じシナで廻して貰っています。同じ材料を下がり天井部分にも貼って、凹んだニッチの部分を、優しい白木で囲んだイメージとしています。

タイトルを「寝室のしつらえ」としましたが、この「しつらえ」とはどういった意味でしょうか?建築的には、「空間や部屋の演出方法」という意味で使われることが多いようです。ここでは、建築の演出方法だけでなく、

  • 朝ベッドで目覚めた時に、どのような”景色”が目に入るのか、
  • 休日に、ベッドでまどろんでいる時の”光の様相”、
  • 夜寝る前に、ベッドで本を読んでいる時の”周りの雰囲気”、

このようなシチュエーションを考えて、「しつらえ」という言葉を使ってみました。

従って、建築工事だけでなく、どのようなベッドを入れて、どのような”リネン”を使い、枕やお布団にまで気を使い、カーテンやブラインドの素材や色は勿論、家具や”照明”、”置かれる小物”や、飾る絵画・調度品まで、お施主様とご相談しながら、考えて行きたいと思っています。とはいえ、計画がガチガチにされた余裕のない空間ではなく、季節や気分に応じて、簡単に”雰囲気”の変えられる、懐の深いインテリアを目指しています。

庭のボコボコ穴 ガーデンデッキの基礎

伊豆OK別荘

本日工務店から送られてきた現場報告写真に、庭に穴がボコボコに空けられているものがありました。この庭に空いた穴の正体は、実はガーデンデッキの基礎です。今回のリフォームでは、建物の南側の庭上部に大きなウッドデッキを浮かせる予定です。大きさにして、約10畳の広さのデッキです。デッキの手すりも片側は木製の壁として、道路からの視線を遮り、二面は開放的な手摺りとして、庭の景色を楽しめる構成を考えています。

ピロティー形式(コンクリートで室内を持ち上げて、二階レベルに空間を作る形式)の住宅は、室内の床レベルが高いことで、景観は良くなりますが、その分、庭との繋がりが悪くなるという欠点もあります。そのメリットを活かしながらデメリットを解消するために、この大きなウッドデッキを設けることに致しました。

室内とは同じレベルで繋がり、素足でも歩けるウッドデッキとし、裏には階段を設けて、庭へもスムーズに繋がる予定です。写真は、穴の上に型枠を組んで、内部に鉄筋を組んで、コンクリートで固める様子です。