Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

猛暑の打合せ 皆お昼寝中

新築住宅

猛暑の中の久が原の三世帯住宅N邸の現場打合せでした。始めは工務店の事務所で打合せでしたが、現場でコンクリートのスリーブの確認時は、ちょうど太陽が真上に昇ったお昼時でした。

現場の職人さんたちが思い思いの格好でお昼寝をしている横を、そっと足を忍ばせながら、スリーブの位置を確認してきました。地下で半裸状態で寝ている職人さんが見えた時は、さては「殺人事件か?」と思ってしまいました。

地下は窓も空いていないので、扇風機を全開に回しながらの作業で、本当に灼熱の地獄の暑さなのです。皆様、暑い中お疲れ様です。

木軸模型とプレカット図

新築住宅

大田区久が原の三世帯住宅N邸の木造部分の打合せがありました。本日は木軸模型(木造軸組み模型の略)を見ながらの打合せでした。木造建築物の基本構造体となる木製の土台、柱、梁に床や屋根の部材を組み合わせた構造模型のことです。大田区久が原N邸では、木造部分の床伏図と軸組図を基に新人スタッフの笠原君に、約一週間かけて、模型を作ってもらいました。

木造軸組模型

プレカットとは、従来は大工さんたちがが木工所で、手で刻んでいた木材の継手・仕口などを、工場に設置された自動工作機械で加工する工法のことです。本日はそのプレカットのための図面確認でした。プレカット屋さんと言われる職種の人が、設計図をもとに、彼らの方法で図面を書き直したものを、設計側でチェックする作業です。

在来木造プレカット打合せ

色々と細かい書き方に違いがあるのと、機械作業での得意不得意があるので、こちらの構造図とは完全には、一致しない図面になるのです。模型のお陰で、こちらの構造的な考え方をスムーズに伝えることができましたが、それでも打合せだけで約2時間程掛かってしまいました。チェック図をもとにプレカット屋さんに図面を訂正してもらい、その図面を再度チェックしてから、実際のプレカット作業に入ってもらう事になります。

梁貫通スリーブ

新築住宅

本日は近くに用事で寄ったので、鉄筋の配筋の様子を覗いて参りました。ちょうど本日は地中梁を貫通するスリーブの設置と、その周りの補強筋を入れているところでした。
スリーブとは、梁や壁に事前に開けて置く穴の事です。

パイプやダクトが通る箇所は、後でコンクリートに穴を開けるわけには行きませんので、(構造的に弱くなってしまうので)コンクリートを打設する前に、あらかじめパイプの通り道をつくっておく必要があるのです。スリーブの平面的な位置や、勾配を考えての高さを事前に図面でチェックしておき、その通りにスリーブが配置されているかを確認して参りました。

梁貫通スリーブ

スリーブを入れる箇所は、鉄筋も通りませんし、コンクリートも抜けてしまうので、その箇所が構造的弱点にならないように、穴の周囲に補強筋を入れます。二枚目の写真で、中央に二つ見えている筒がスリーブ用のパイプで、その周りに見えている菱形が二つ重なったように見える茶色い輪が、開口補強筋です。正式には、梁・壁貫通孔補強筋と呼ばれています。その他、写真に見える灰色の歯車のようなものは、型枠と鉄筋の位置がくっつかないように離れを確保する為のスペーサーと呼ばれる部品です。
床部分に半割りの灰色のパイプが伏せられているのは、ピットに流れ込んだ水が、水下に流れて、最後に雨水を溜める釜場に流れるように、地中梁の下部に設置した、スリーブの一種です。