Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

薪ストーブのある別荘生活 軽井沢中古別荘リフォーム-22

軽井沢Y邸

薪ストーブのあるライフスタイルを紹介する、専門雑誌「薪ストーブライフ」(沐日社)にリフォーム設計のお手伝いをした、軽井沢Y別荘の記事が掲載されました。

薪ストーブライフ

2003年の夏、Y夫妻がご家族で出掛けたデンマーク旅行、「サマーハウス」と呼ばれる貸し別荘で出会ったのが、薪ストーブのある生活スタイルだったそうです。軽井沢の中古別荘購入とリフォームの計画、お二人がこだわった薪ストーブがいかに別荘の生活を豊かにしてくれるかを、Yさまの奥様が書いた文章で紹介されています。

薪ストーブが単なる暖房の道具・機械ではなく、家族が集まる場所であり、ゆっくり火を通す料理の熱源であり、そして何より、別荘ライフを楽しくする装置であることを、女性らしい視点で書いてくださっています。文章では、建築家(僕、各務のことです)から「子供には危険だし、夏は使わないので邪魔、さらに薪の調達が大変」と反対されたように書いてありますが、実際は予算との問題で、床暖房と薪ストーブのどちらを優先するかという話だったと覚えているのですが…。

この薪ストーブライフという雑誌は、今号でようやく4巻という、まだ新しい雑誌です。薪ストーブ本体と、それの周辺に派生するライフスタイルを、色々な切り口で紹介してくれる雑誌で、薪ストーブのカタログとしても使えますが、それ以上に、薪の入手方法から、ストーブを使った料理のレシピ、
そして実際の別荘や住宅でどのように使われているかまでを紹介してくれて、見ているだけで、薪ストーブが欲しくなるような読み応えのある雑誌です。

軽井沢の別荘 建築スケッチと位置決め

新築別荘

2ヶ月ほど前から進めている軽井沢の別荘の新築計画のご紹介です。この別荘の敷地は旧軽井沢にあります。旧軽の繁華街の軽井沢銀座から、徒歩5分の便利な場所にありながら、見渡す限り樹木が広がる、小高い丘の上に位置した抜群のロケーションです。現地に行くのは、約一月ぶりですが、大分落ち葉も積もって、秋らしくなってきました。

旧軽井沢の新築別荘スケッチ

建築設計を手伝って貰うJ君とK君、更にお施主様のS様も一緒に丘の頂上に登り、計画している別荘の大きさに縄を張り、現地の光や風の流れを確かめながら、位置と方角、樹木や傾斜との関係を研究しました。

地縄張り 軽井沢の別荘設計

計画案の”設計スケッチ”の一部を紹介します。S様からのご要望は、

  • 静かに読書をして過ごす別荘
  • 樹木と空だけが見える別荘
  • 平屋で約40坪のシンプルな別荘

との話でした。僕らが考えた案の一番の特徴は、リビングの一角にある書斎コーナーです。本棚で囲まれた小さな空間の内部が書斎となっています。この部分だけ屋根が高くなっており、読書に適した北側からの光がやさしく入ってくるという考えです。他に、ゲストの寝室は、室内ガレージの奥に作り、母屋とは屋根が付いたテラスで結ばれることも考えています。

またお施主様の意見を聞きながら、徐々に計画を洗練させてゆきたいと考えています。

配線・配管は立体パズルです

新築住宅

大田区久が原の三世帯住宅の現場で、電気の配線、給排水・ガスの配管についての打合せを行いました。各室内空間の天井高を確保しながら、建物全体の高さを抑えているので、天井裏や床下のスペースがどうしてもギリギリになってしまい、電気や設備の業者さんたちに苦労を掛けることになってしまっています。

施工している様子は、写真の通り、まるで立体パズルのようです。どうしてもうまく管や線を廻せない箇所を、一つずつ回って、工夫しながら問題を解決してゆきます。特に構造と絡む箇所は重要で、安易に構造を削ったり、ハツることは避け、必要な箇所は壁をフカし、スペース(いわゆるPS(パイプスペース))を確保した上で配管を廻すよう、お願いして参りました。

今回は、ボードを張る前に、お施主様に立ち会って頂きながら、スイッチとコンセントの位置も全て確認しています。ここまで注意深く設計・監理を行うことで、後での工事やり直しを少なくすることができると信じています。