Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

旧い窓の中の新しい窓

日本家屋リフォーム

住宅が建った当初は、南側に大きな庭があり、庭に面して広縁があったそうです。僕達がリフォームで調査に入った時点では、広縁は壁で閉じられ、横長の窓が作られていました。その窓の正面には、アパートが建てられており、採光は望めず、プライバシーの問題もあって、開閉もままならない状態でした。
そこで今回のリフォームでは、まだ光が入り込む欄間を残し、横長の一連窓は、洗面や浴室の換気のための一部を除き、他は全て塞ぐこととしました。

リフォームの費用の問題もあったので、外壁にはなるべく触らない方針で設計を進めています。新しい窓の設置は、既存の窓のサッシ枠の中に木製の枠を組み、その中に新規窓を入れるという
工法を採用しました。

窓の大きさはリフォーム前より小さくなりますが、新しい窓はペアガラスで断熱性がアップし、
飛散防止フィルム貼りで防犯性がアップと、高機能化しています。塞いだ窓の部分は、内部に断熱材を詰め、ガラスには目暗フィルムを貼って処理する事となりました。

床の間の使い方・押入れの活用法

日本家屋リフォーム

現在工事が着々と進行中の和風住宅のリフォーム現場です。 書院風の作りの立派な住宅でしたので、当然風格のある床の間がありました。 京間造りの和室なので、床の間も結構な広さがありました。 全体の広さからのバランスを考えると、床の間にも機能を付け加えるべきだと考え、今回はこの箇所を書庫とすることにしました。

また、本棚の一部を欠き込んでテレビも入れるので、ある種の情報コーナーとなる予定なのです。 本の背表紙やテレビの画面が、床の掛け軸といったイメージです。 押入れの使い方 床の間の横の押入れですが、普通の押入れ収納として使うには広いので、内部を半分に仕切って、パソコンコーナーとして使うことにしています。

 こちらは襖が付きますので、ちょっと隠したい時には隠せる仕組みとなっています。 そのままでは暗いコーナーになってしまうので、床の間との境壁に、小さな光窓を設けました。 和風住宅の中に、情報コーナーがどのように見えてくるか、今からとても楽しみです。

間仕切壁の下地

日本家屋リフォーム

これまでは10畳の大きな寝室と、隣の6畳の支度部屋として使っていた住宅ですので、キッチンや洗面・浴室の空間を仕切るための間仕切り壁が必要になりました。かつての縁側部分だけではとても足りないので、新しい水廻りの空間が、10畳の部屋にまで入り込んできています。

写真の細い材料で組まれたものが、その新しい間仕切壁の下地です。(この下地の両面にボードを貼ると壁になります)注意してみて頂きたいのは、この壁が中途半端な高さの壁である事です。普通壁といえば床から天井まで伸びているものですが、この壁は、天井に届く前に終わってしまう壁なのです。

この中途半端な高さこそが重要な設計のポイントとなっています。つまり、居間側から見ると、壁越しに既存の天井の広がりが見え、キッチン側からすると、収納やキッチン自体を隠す事ができる、一挙両得の考えなのです。

因みに2枚目の写真は、洗面からキッチンを壁越しに透かし見たところです。出来上がらないと、この工夫の感覚はわかりにくいと思いますので、どうぞ完成写真をお待ち下さい。