Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

和室への通り土間 高輪M邸-3

高輪M邸

高層マンションのハイグレードリフォームの竣工写真の紹介、第3弾は和室です。全体に洋風クラシックな仕上げの中に一室、ダイニングの裏にひっそりたたずんているこの和室だけが違った空間の趣(おもむき)、雰囲気を持っています。ダイニングから扉を開いたら直ぐそこが和室、それでは興ざめなので、和室へ入る前に通り土間を設けました。

高層リフォームの和室

一度外部に出てから、離れである和室に入りなおすという風情を演出しているわけです。小さい通り土間は、距離的にも1.5m程の長さですが、床面のレベルを落としてあり、きちんとセオリー通りの飛石を組んであることで、自然と人の目線が低くなります。

和室リフォーム

注意しないと足を踏み外してしまうので、歩くスピードも緩やかになり、心理的な距離感が生まれるように設計しています。通り土間部分は、室内でありながら外部的な空間要素を持たせています。踏み込みの部分には小屋根が掛かかり、雪見障子越しには霞掛かった下界が、そして遠くには富士山までが遠望できます。この通り土間がある事で、洋室から和室への移動にアクセントが生じ、思った以上に気持ちの切り替えが出来るるようになりました。
全体の様子は高層マンションリフォームからご覧ください。

軽井沢の静けさについて 軽井沢中古別荘リフォーム-13

軽井沢Y邸

先週末に遊びに伺ってきた軽井沢Y山荘の訪問記の続きです。実際に週末の遊びに伺って、設計の際には思いも付かなかった発見が幾つかありました。その一つが音についてです。まだ寒い冬の軽井沢は、人出もほとんどなく、本当に静かなのですが、静かな分だけキッチンで食事を用意している包丁のタンタンという音や、鍋のグツグツする音が新鮮で嬉しくなるのです。寝室に置いたピアノで練習するワカちゃんの音楽や、リビングの薪ストーブのパチパチはぜる音も、森の中に染み入るように静かに響きます。その分、扉のきしみや浄化槽のモーターの音も深夜に響くことも判りました。

そして別荘のもう一つの楽しみは子どもなのだと、改めて感じました。子供たちが別荘の特別な雰囲気で興奮しているのが、大人にも伝播して、楽しい気持ちが増幅されるのです。幾つか子供たちが遊べるように考えた仕掛けですが、予想以上に上手く作用してくれていました。小さな出入り口やのぼり棒、デッキの樹木や手摺などでワカちゃんが上手に遊んでくれると、セイ君も喜んで、大人の場の雰囲気も盛り上がってくるのです。ただ、子供たちが興奮し過ぎて、眠らなくなってしまうのは誤算でしたが…。

写真はデッキチェーアで寛ぐ僕らです。冬でも日差しが当たる部分は温かく、ついうとうとしてしました。とにかく自分達でリフォームのお手伝いをした別荘に、泊りがけで遊びに伺ったのは、楽しかっただけでなく、色々と勉強にもなりました。Y夫妻、どうもありがとうございました。

薪ストーブとフローリングの気持ち良さ 軽井沢中古別荘リフォーム-12 

軽井沢Y邸

3月3~4日の週末、昨年末にリフォームが完成した軽井沢Y山荘にお呼ばれで、遊びに伺って参りました。軽井沢は東京から新幹線で1時間強、駅まで迎えに来て貰ったYさんとお嬢さんのワカちゃんに連れられて、久しぶりに(と言っても2ヶ月ぶり)Y山荘にお邪魔してきました。暖冬とはいえ、夜は零下にまで下がる軽井沢千ヶ滝西地区ですが、床暖房と薪ストーブ、そして見えない所では壁と床下と天井裏にみっちり詰めた断熱材の活躍で、全く寒さを感じませんでした。表面材がナラ無垢3ミリの三層フローリングは、まさに無垢材の感触で、赤ちゃんのセイ君が気持ち良さそうにハイハイしていました。

ご夫婦で分担しながら料理を作ってくださっているYさまご夫妻です。中古別荘ハンティングでこちらの住宅に出会ってから約一年。リフォームで良くなる事は設計者として、頭では判ってはいましたが、こんなに気持ちよくなるとは、想像以上です。自分達でも拾い物の中古別荘を探して、リフォームしたくなります。

写真は嬉しそうに床をハイハイしているセイ君とその後ろで柱に登っているワカちゃん。二枚目は広々としたアイランドキッチンで料理を作ってくださっているYご夫妻です。