Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

過去案件のリフォームマップ

その他

大学時代の同級生、i+i設計事務所の飯塚君が過去案件を地図に落としこんだマップを作っていました。きれいに東京、神奈川、千葉、埼玉に散らばっていて見事だったので、試に同じスケールでカガミ建築計画のリフォーム物件を地図に落とし込んだものを作ってみました。

青印がマンションリフォームで、赤印が戸建住宅リフォームです。驚くほどリフォームが都心に集中していることが判りました。実際には、新築戸建住宅を落し込むと、もう少し世田谷・大田区、杉並・中野区に広がり、別荘リフォームを含めると、広く関東甲信越に広がるのですが、リフォームに限っては、ほとんどが港区、千代田区、渋谷区、文京区に固まっていました。

港区のリフォームマップ

地図を港区を中心にしてみると、圧倒的にわれらが本拠地の白金台が多く、三田方面や麻布・広尾エリア、さらには六本木・青山に広がりつつある状況が読み取れます。全36件中、21件がこの地図に範囲に集まっています。因みに黄印は現在計画中の案件です。

設計を進めてゆく上では、ベースとしている白金台に集中していることはとても便利で良いと思っています。何より打合せが楽で、現場にも気軽に出かけられます。将来のメンテナンスを考えたときも近くの方が圧倒的に便利です。今後は地図でも少し隙がある、元麻布や西麻布の外人用マンション、広尾のガーデンヒルズといった大型物件のリフォームも手掛けてみたいと思っています。さらには品川区の池田山や御殿山、渋谷区の松濤や代官山(南平台や青葉台(目黒区))、千代田区の番町や麹町といったエリアも密かに狙っております。

また、最近は名古屋や大阪といった遠隔地からもリフォームの相談を受けておりますので、(リフォームの規模によりますが)地域にこだわらずに僕らを必要としているお施主様の手伝いをして行きたいと考えています。

ディテール部分の取り合い工事進行中

目黒S邸

目黒S邸の工事も終盤に差し掛かり、詳細部分の工事へと移ってきています。細かいディテールとはいえ、それらが組みあがることで全体のデザインを整えてゆくものなので、カガミ建築計画としても現場監理では最も重視している部分です。

こちらはテレビ埋め込み壁の横にある縦長ガラス窓です。前面のガラスが伸びているように見せる仕掛けの一部です。窓台の腰の位置と、ガラス窓の下端とテレビ埋め込みの下端を揃えて、横方向の繋がりを演出するディテールです。

こちらは西側の壁開口です。ご覧のとおり、窓の向こうには隣接する建物が丸見えなので、窓ガラスの手前に壁を立てています。ただ、それだけでは圧迫感があるので、視線が上手く抜ける個所に、窓状の開口部を設けてみました。

三枚目はキッチンのレンジフードの細工です。レンジフードの背面がダイニング側に向いてきてしまうので、背面と側面の一部に化粧パネルを貼り、ガラス壁を立ち上げる予定です。

最後の写真は、寝室と納戸収納の間仕切り壁です。普通であれば、開口部周りには枠を回すのですが、横と上の二方向の壁だけで、あとはクローゼット造作家具で納める予定です。また天井を見てもらうと、小さな段差があります。一段落ちた部分には、リビング・玄関ホールと揃えてウォールナットの天井板を貼り、三つの空間が一つに繋がることを考えています。

工事請負のオリエンタル産業の太田さん、今野さん、細かい部分の調整、どうもありがとうございます。そして暑い現場で細かい収まりを工夫してくれている大工さんや職人さんたち、本当にどうもお疲れ様です。それぞれ出来上がれば設計意図も判ると思いますので、それまで楽しみにしていてください。

中西ヒロツグさんの住宅見学会

見学記

今週木曜日から講義が始まる「建築知識学校」のリフォームセミナーで一緒に教えることになった、建築家中西ヒロツグさんが設計した住宅の見学会に伺って参りました。

実はお施主様が、いつも僕らがお願いしている工務店の社長、片岡さんでした。同じ敷地に立っている片岡さんのご両親の実家の設計をしたのが、十数年前に独立したばかりだった中西さんと、共同設計者である相越直子さんだったそうで、その付き合いがここまで続いているそうです。

右がご両親の住宅で、左が今回建ったばかりの住宅です。二つの家の間にある門扉は、「片岡」という漢字をもとにデザインされた素敵なものでした。

中二階にあるリビングからキッチンと最上階の寝室を見たところです。キッチン上部は屋上バルコニーとなっており、そこからの光が優しくリビングに降り注がれていました。

寝室階です。書斎机が階段にもなっており、そのまま屋上テラスに出られる仕組みです。向かって左側にはご両親の家があり、将来は渡り廊下を作って繋げることもできるように計画されているそうです。

明るい階段室です。左下に見えるのが音楽室への入り口で、目線の階が玄関、その上のスキップ階が洗面・浴室、トイレと収納になっています。上下階がこの明るい開放的な階段室を通じて繋がっています。

半地下の音楽室です。奥さまが声楽のプロだとのこと、小さいですが本格的な音楽室になっていました。

中西ヒロツグ氏と片岡大氏

右が中西ヒロツグさんで、左が施工者でありクライアントでもある片岡さんです。全体にとても丁寧に設計・施工された名住宅でした。中西さん、片岡さん、素晴らしい住宅の完成おめでとうございます!