Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

高輪S邸茶室 聚月庵の移設

お茶室リフォーム

5年前にリフォームが完成し、これまで荒井宗羅先生のお茶教室として活躍してきた聚月庵=高輪S邸お茶室が、故あって移設することになったとのご連絡を頂き、扁額の取り外しに立ち会わせて頂きました。

聚月庵の扁額移設

まずは久しぶりの訪問でしたので、幾枚かお茶室の写真撮影をさせて頂きました。

お茶室の床と床脇

真正面から床と床脇を撮影したアングルです。

こちらは雪見障子の外側からお茶室を覗いたアングルです。

扁額の取り外し

いよいよ扁額取り外しの際は、ちょっとセンチメンタルな雰囲気になってしまいましたが、宗羅先生とリフォーム工事を担当した大工の伊藤さんと三人が集まったことで、当時を懐かしみながら銘木選びの楽しさや、色々の難しかった工事を懐かしむ為に、近所の鉄板焼き屋さんで同窓会(?)をすることになり、結局夜遅くまで楽しく話し込んでしまいました。

以下おまけです。ホームページでも公表しておりませんでしたが、実はこの高輪S邸ではキッチンと浴室のリフォームもお手伝いしていました。当初のデザインは別の建築家でしたが、こちらも故あって各務が監理をすることになった事が宗羅先生との出会いでした。

高輪茶室のキッチン

大使館と見紛う大きな洋館の中に、このようなヴィヴィドなオレンジとステンレスを使ったキッチンが入っているのです。

高輪茶室のキッチン

ハイカロリーバーナーの設置や、窓周りのステンレス板の納まり、扉内に収まっている洗濯機の排水など、このキッチンリフォームでも苦労したことを思い出します。

高輪の茶室の浴室

こちらは、三階の浴室です。屋上に置いた給湯器からの距離の問題で、お湯が温まりにくかったことや、米国ジャグージー社の大型浴槽だったので、お風呂にお湯を張るのに時間が掛かることが問題になった事など、やはり色々な苦労を思い出します。考えてみれば、高級住宅のリフォームで問題になりそうなことを、この工事で大分勉強させてもらったようです。宗羅先生、どうもありがとうございました。これからもどうぞよろしくお願いいたします!

造作家具のセッティング工事進行中

六本木T邸

六本木T邸では造作家具のセッティングとボード張りなどの建築工事が同時進行中です。

ミニバーの造作家具

通常は建築工事がある程度済んだ所で、造作家具の設置に入るのですが、キッチンの建具と絡んだミニバーの収納扉、天井ギリギリまでの高さの書斎家具や、複雑な機構のテレビ・ステレオ機器棚など建築工事と同時に進めないとうまく納まらない為、今回は同じタイミングでの工事になっています。上の写真はリビングに面したミニバーコーナーの家具の設置状況です。灰色の建具がミニバーの扉になります。

テレビ・ステレオ収納棚の設置状況

こちらがテレビとオーディオ類を収納する家具です。左側の白い箱の中にステレオ機器が入り、その上の木製の箱部分にi-podスタンドを収納する予定です。その右側に46インチの大型テレビを壁掛けで設置します。それらの配線がお互い複雑に絡むので、背部の収納に点検口を付けて、配線作業が後からできるようにしています。また、それぞれが熱を持つ機器なので、その排熱のルートも考えて設計しています。

こちらがi-podスタンドです。模型を使ってスタディーしたデザインと同じ形に仕上がってきました(置いてあるのは各務の携帯電話です)。

天井ボード張り

天井や壁のボード張りも進んできました。埋め込みのライティングダクトや、天井カセット式エアコンは天井とフラットになるように設置して貰っています。

雑誌「都心に住む」に白金台S邸が掲載されています

白金台S邸

先週土曜日26日に発売されたリクルート社の雑誌「都心に住む」に弊事務所マンションリフォーム設計事例が掲載されています。

巻頭特集の街と資産価値のパート3「管理」のページでグランドヒルズ白金台の白金台S邸の取材と写真が取り上げられています。リフォーム工事もマンション側の厳しい管理の下に行われましたが、その時の内容も紹介されています。

今回の特集の「街と資産価値」はとても力の入った特集で、都心14区について、資産性(RV=リセールバリュー)や収益性(PER)の具体的な数字を挙げながらの解説でとても読みごたえがあります。震災によって、埋め立て地や湾岸の立地や新耐震以前の中古マンションについての価値がどのように変わってゆくかはまだ読めませんが、今後マンションを購入予定の方たちには必読の特集です。

こちらが以前ご紹介した取材時に撮影して貰った写真です。やはりリフォーム空間は人や家具や調度品があって初めてイキイキした空間になりますね。