Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

自家製CGを使ってのお客さま打合せ

渋谷R邸

コロナ自粛期間に、ザ・ライブラリープロジェクトでご一緒することになったTAGKENに短期留学(?)していた副所長の前田君が、自前でCG(コンピューターグラフィックス)を作れる技術を習得してきてくれました。

渋谷R邸_自家製CG

これまではお客さまのご要望に応じて、別途費用を頂く形で外のCG屋さんにお願いしてきました。
CGを外注するメリットとしては、
・完成度が高い
・完成までのスピードが速い
・それなりの付き合いがあるので、指定していない個所についてもそれなりの雰囲気を作り出してくれる
・家具や小物などのストックが豊富で、テーブルコーディネートまでして貰える
ただし、デメリットとしては
・費用が高い
・CGを作って貰うための準備が大変(一通りの図面やデータを用意しないとCGを作って貰えない)
・最初に指定した立ち位置(視点)とアングルを変えると費用が別途かかる
・自然光の入る昼間と照明で見る夜間の様子などを場合分けすると、また別途費用が掛かる
・細かい色味などの微調整の度に作り直しの時間が掛かる
といったことがありました。

渋谷R邸_自家製コンピューターグラフィックス

それに対して自家製CGの場合は、
・自由に視点の位置を変えて、アングルもその場で変えながらお客さまにお見せすることができる
・上の写真のように時間設定を変えて、自然光が時間の経過とともにどのように変わってくるかをお見せすることができる
といったメリットがあります。ここまでのCGを作る作業の時間は、前田君もまだ慣れていないこともあって相当な時間が掛かりました。また、そもそもコンピューターの設定から変えていますので、イニシャルコストも掛かりました。でも、一旦3Dに起こせば、壁や床素材の色味を変えてゆくことは、比較的容易にできるので、ここからの素材やインテリアの検討には大いに役に立ちそうです!

自家製CGをお見せしながらの打合せ風景

実際のお客さまとの打合せでも、この写真のように打合せテーブルの上にモニターを置いて、その場で視点や時間を動かしながら完成予想CGを確認して頂きました。

これらのCGもよく見ると、キッチンの背面キャビネットが省略されていたり、窓の外に見える景色が適当だったりと、まだまだの完成度ですが、それでもお客さまには「判りやすい!」ととても喜んで頂けました。これからも徐々にCGを使ってのプレゼンテーションができるように頑張ってみたいと考えております。

ヴィンテージマンションリノベの事前調整

代々木上原I邸

ヴィンテージマンションリノベーションの代々木上原I邸がいよいよ工事着工となり、その直前からの事前調整を行っております。

スケルトン状態のヴィンテージマンションリノベーション

契約が終わった後、お客さまが打ち合わせ用のテーブルと折り畳み式の椅子を差し入れて下さったので(ありがとうございます!)、早速それらを現場で広げて使い始めております。

メゾネットのRC階段実測

現地では、より詳細な階段(こちらのお宅はメゾネット住宅です)の寸法の確認から、

ヴィンテージマンションリノベーション設備現調

住居内を貫通する、マンション共用設備である竪配管の正確な位置と、

ヴィンテージマンションリノベーション設備現調

その納め方の検討、

ヴィンテージマンションリノベーション電気設備現調

電気屋に再度立ち合って貰っての配線の確認、

ヴィンテージマンションリノベーション設備現調

分電盤移設の可否と可動範囲の調査、

ヴィンテージマンションリノベーションのインターフォン

弱電(ジャクデン)のインターフォンの移設やネット環境、BSやCSの配線の再確認を行いました。

ヴィンテージマンションリノベーション現地定例打合せ

現場にこれだけ安定した机と椅子があると、調査後の打ち合わせもきっちりとできるので、本当に助かります!

高級マンションリノベーション設備打合せ

一旦、調査した項目を持ち帰り図面化した後、改めて弊社事務所に施工会社・の片岡社長と現場担当の石坂さん、電気ムラデンの藤木社長に集まって貰い、リフォーム案との整合性を確認させて頂きました。

間接照明打合せ

階段付近に考えている間接照明は、弊社担当の神崎さんがモックアップを作ってくれて、LED照明を入れて、どのように照らすかだけでなく、どのように間接照明を設置し、後日不具合があった場合にどのようにして器具を交換するかも一緒に検討させて貰いました。

間接照明打合せ

こちらがモックアップ模型のアップ写真です。LED照明が普及したことで、間接照明の世界は本当に広がっていると感じています。

高級マンションリノベーション造作家具打合せ

また別日には、青の片岡社長、石坂現場監督、現場監督補助の野口さん、さらには造作家具をお願いしている現代製作所の藤田さんに事務所に来てもらい、造作家具だけでなく建具関係の事前打ち合わせを始めさせてもらっています。

ヴィンテージマンションリノベーション扉納まりスケッチ

通常ではない建具や枠の納まりについては、青が起こしてくれている製作図に書き込みをしながらこちらのイメージを伝えさせてもらいました。

仕上げ材打合せ

ここまでお客さまと打ち合わせを重ねて、仮決めになってきた素材も確認して貰い、必要に応じて塗装サンプルを作ったり、石やタイルなどのサンプルも取り寄せて貰う手はずを決めてゆきました。

ヴィンテージマンションリノベーション現地墨出し

打ち合わせで決まった内容に沿って、現地に墨出しして貰い、いよいよLGSの下地を組み立てられる状況にまで持ってくることができました。

輸入建材のナガイ&サンタ通商&ショールーム見学

湘南T邸

リゾートマンションリフォームプロジェクト湘南T邸の建材研究の為に、輸入建材ブランド2社のショールームを見学して参りました。二社ともコナラハウスの小形さんにご紹介頂いております。

輸入建材のナガイ・ショールーム見学

まず最初に伺ったのはナガイのショールームです。南青山の住宅街に自社ビルを構え、ワンフロアの広々とした展示空間でした。

輸入建材のナガイ・ショールーム見学

本日一番見たかったのは、こちらの建具の数々です。

輸入建材のナガイ・ショールーム見学

多様なデザインと塗装仕上げの建具の実物大サンプルが引き出し式になっていました。

輸入建材のナガイ・ショールーム見学

無塗装品からアンティーク塗装風、パネルのデザインも比較しながら見比べるられる展示となって、お客さまとも一緒に見学しやすいショールームでした。

輸入建材のナガイ・ショールーム見学

いわゆる框風のデザインが主流ですが、このような断面サンプルもあって、湿気や温度での歪みのこともあるので、無垢材ではなく集成材の芯に張物をした框で、装飾とパネル部分は無垢を使っていることがわかる展示サンプルも用意されていました。

輸入建材のナガイ・ショールーム見学

引き込み扉用の枠材も半既製品で用意してくれているのも嬉しい所です。これは上吊りレールと竪枠を省略化したサンプル模型です。

輸入建材のナガイ・ショールーム見学

開き扉のドアノブやレバーハンドル、引き戸用の金物…、

輸入建材のナガイ・ショールーム見学

丁番やドアスコープ、鍵などの金物類もサンプルがあり、一般のお客さまでも分かりやすく選びやすい展示になっています。

輸入建材のナガイ・ショールーム見学

また、ナガイオリジナルのキッチンVESTA(ヴェスタ)も展開しています。レイアウトの自由度はそこまで高くはありませんが、クラシカルな框風デザインのキッチンをリーズナブルに提供してくれるのはありがたいことです。

輸入建材のサンタ通商・ショールーム見学

次に伺ったのは渋谷区東にあるサンタ通商のショールームです。米国のレストレーションハードウェア(RH)の日本唯一の正規代理店でもあります。オーセンティック・コレクションはサンタ通商の社内の空間ブランドだそうです。

輸入建材のサンタ通商・ショールーム見学

こちらでも輸入のメリットキッチンとオーダーメイドのオーダークラフトを展開しているそうです。

サンタ通商の輸入建具

サンタ通商にも輸入建具のサンプルはありましたが、デザインシリーズについてはナガイのものと似ているようでした。共に、米国のシンプソン社の建具にインスピレーションを得てシリーズを作っているようでした。

輸入建材のサンタ通商・ショールーム見学

建具よりも、こちらの部屋に展示されていた多数の輸入照明機器や、

輸入建材のサンタ通商・ショールーム見学

RHの家具やその他の輸入小物をうまく取り入れた空間展示に魅せられました!

輸入建材のサンタ通商・ショールーム見学

オリジナルで開発したフローリングなども展開しており、今後僕らも注目してゆきたい建材ブランドだと強く感じました。KONARAHOUSEの小形さま、ご紹介どうもありがとうございました!コナラハウスの茅ケ崎ショールーム見学時の様子はこちらのブログをご覧ください。