Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

ゴージャス&スタイリッシュな高級リノベーション、南麻布S邸が完成

南麻布S邸

ようやくすべてのリノベーション工事が終わって、お施主さま検査&引き渡しとなった南麻布S邸の現場に伺って参りました。

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とにかく広く、天井も高いS邸では、人間が小さく見えるので、この写真を見てもスケール感がズレしまうのではないでしょうか?

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リノベーション工事中に生まれて、まだ生後2ヶ月の赤ちゃんを連れての、お施主さまの検査&お引き渡しです。本来は検査後に是正工事を行って、それが完了してからお引き渡し&お引っ越しとなるのですが、諸処の事情があって、検査当日にお引き渡しとなって、お引っ越し後落ち着いたところで補修工事をすることになったのです。

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引き渡しの際に行う機器の取り扱い説明も同じ日に行いました。ちょうどキッチンの使い勝手をご説明中です。

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初めは奥様が赤ちゃんを抱っこしながら取扱い説明を受けていましたが、なかなか集中できそうになかったので、途中から私、各務が赤ちゃんを抱っこしながら取説を埋めてもらうことになりました。ほんの数年前に自分の赤ん坊を抱っこしていたのに、首が座っていない赤ちゃんを抱える方法を忘れてしまっているのには、我ながら驚きましたが…。

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一通り検査&取説&引き渡し書類の捺印等が終わったところで、関係者全員での記念撮影です。中央にお施主さまご夫妻、そのほかは右からリフォームキューの現場担当の富田さん、カガミ建築計画の竹田さん、お施主様の左がリフォームキューの営業&設計担当の森井さん、そして各務です。

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お引き渡し後、しばらく残らせて頂き、まずは照明のシューティング調整を行いました。ユニバーサル(照明の向きを変えられるタイプ)の照明は、すべてどの壁面を照らすかを考えながら、一つずつ調整してゆきます。

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当初は少しスカラップ(壁面近くのダウンライ卜の光の模様のこと)がずれていたものを地道に整えて行きました。

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そのあともお施主さまのご了承を得て、残らせ貰って竣工写真を撮影させて頂きました。何度も繰り返すようですが、広くて天井も高いので、キッチンやテレビも小さく見えてしまい、どうにも人が暮らす空間に見えなくなってしまうのには閉口致しました。

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クッチーナでお願いしたU字型の高級オーダーキッチンです。天板はコンフォート社が輸入している人工クオーツストーンのシーザーストーンです。先日販売された女性誌エクラへご紹介したことで、今回は特別に格安の価格で入れさせていただきました。

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こちらも扉も同じくコンフォート社でお願いしたゼブラウッドの建具です。ハードな大理石タイルや透明感のあるガラスと相まって、とてもスタイリッシュな出来上がりになり、お施主さまも設計の僕らも大満足です。完成時の様子は、こちらをご覧ください:南麻布S邸リノベーション
長らくお待たせいたしましたが、ようやく完成することができました。Sさまご夫妻&ベイビーちゃん、どうぞこの空間での生活を楽しんでください。また落ち着きましたら、浴室・洗面や寝室部分の第2弾リノベーション計画を進めさせてください!

 

家具&アートの入った白金高輪N邸の写真撮影

白金N邸

ほぼ一年前にリフォーム工事の竣工お引渡しをした白金N邸に照明の打ち合わせで伺って参りました。

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ご覧のように、家具が入り、アートも掛けられた空間はパネリング張りの魅力をより引き出してくれていました。

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Nさまご夫妻とこのダイニングの天井から吊るすシャンデリアの打ち合わせが本来の目的でしたが…。隣地の広大なお屋敷を購入したシンガポールのファンドがどのような建物を建てそうか、また下の階に引っ越してきた大物(?)芸能人のパーティー騒ぎなどの話で、盛り上がってしまいました。

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持参したカタログ類から一通りシャンデリアの候補を探すことができたので、リビングを中心に家具とアート入りの写真を撮影させて頂きました。

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レオナール藤田や印象派の超巨匠の若き日の習作などに交じって、Nさまのお友達が描いたユニークな絵も飾ってあり、それらについても話題が尽きませんでした。

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身長が少し高め(186センチです…)なので、このように中腰で撮影しないと、床面ばかりが映って空間も小さく見えてしまうので、撮影後は腰が痛くなってしまうのですが、夢中になって撮影させて頂きました。

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パネル張りは絵のサイズや絵を飾る位置を指定してしまう面もあるのですが、本当にうまくアートを掛けてくださっていました。

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以前から持っていた大型ソファーに加えて、また幾つかの家具をアメリカから持ってきてくださり、素敵なラグも選んでくださっていました。

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大きなリビングと華やかなダイニングがあって、どちらで過ごす時間が長いのかを質問させて頂いたところ、この小さな廊下部分が一番コージーで気持ちよくて、意外とここで過ごしている時間が長いとのお答えを頂きました。
これから、ダイニングのシャンデリアの見積りと納期を調べ、またリビングに置くスタンド照明やテーブルランプについても候補探してゆくことになりました。

 

壁とフラットなテレビの収まり@虎ノ門ヒルズレジデンス

虎ノ門ヒルズM邸

壁とフラットになったテレビを設置することは、以前から考えていましたが、今回の虎ノ門ヒルズレジデンスのリフォームで実現(実験?)できることになりました。

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この写真正面に見えている不思議な升上に区切られた壁にテレビを設置します。左側のスリットは、背面にある靴箱に繋がっています。

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壁は上中下と3段に分かれていますが、上段と下段には写真のようにウォールナットの突板を張ったパネルを建具として固定してゆきます。

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中段にこのテレビをはめ込むのですが、果たしてうまく行くのでしょうか…。

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実は、テレビを取り付け金物にセットするには、テレビの左右と上部に10センチ以上の隙間がないと出来ないのです。そこで上部と下部のパネルを建具として納めることで、セッティングの際にはこの写真のように開いて隙間を作り、セット後に扉を閉じてフラットに収めるという考え方を採用したのです。

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テレビ横のパネルを開けると情報コンセントと背面へと抜けるスリットが空いており、そこから背面のAV機器へとケーブルが続くという仕組みです。

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こちらがTV壁の背面にある既存靴収納の内部です。ステレオと連動したアンプ、ブルーレイなどのAV機器を入れています。電源をオンにしていると相当高温になってくるので、棚板に工夫をして排熱できるようにしています。

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こちらが最終的に出来上がったTV壁の様子です。左側が普段の様子で、右側は取り外したり結線のルート変える際のメンテナンスモードです。将来的にテレビのサイズを変えたくなった場合には、扉パネルを作り替えれば、まだサイズアップができるように考えた苦心のディテールです。

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他の工事も順調に進んでおります。ランダム模様でかつ、本磨きと水磨きを混ぜた壁の大理石張りはきれいに出来上がっていました。

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特注でお願いした玄関ホールとLDKを仕切る引き戸も吊られて、その横の袖壁の姿見の鏡も張っていました。

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姿見と言っても、この袖壁にはスイッチやコンセントが入っていたので、事前に位置を厳密にはかって、鏡に穴をあけてから設置してもらっています。

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余りにフラットで遠近感が感じられなくなっていた折り上げ天井面の装飾用のレーリングも良い感じに仕上がっています。

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折角オープンでスタイリッシュなキッチンなのに、調理するうえでの必需品である炊飯器や電子レンジを置く場所がなかったので、壁面にビルトインで電子レンジをおさめ、その下に引き出しでトースターと炊飯器を収納できるように工夫したキッチンキャビネットです。
これであとは最後の山場であるカラーガラスの取り付けを待つばかりとなりました…。