Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

軽井沢の別荘ライフ 軽井沢中古別荘リフォーム-21

軽井沢Y邸

二年前の冬に、リフォーム工事を完成しお引き渡しをしたた、軽井沢Y別荘に週末泊りがけで訪問して参りました。といっても、今回はお施主様のY夫妻に、鍵を借りて、妻と二人でだけで二泊させて貰いました。夜に出発して、深夜についてまず判ったことは、まず扉周りの暗さです。都会では、特別に照明を設けなくても、街灯でそれなりに明るいものですが、軽井沢の夜は本当に真っ暗でした。
車を止める位置を工夫して、その照明で鍵をなんとか空けましたが、照明つきのキーホルダーが必要なことがまず判りました。

そして次は、眠りに入る際に判ったことです。冷蔵庫のコンデンサーの音についてです。東京の騒音の中で暮らしていると、ほとんど気にしたことのない冷蔵庫の音ですが、本当に静かな軽井沢の夜では、時折冷蔵庫のコンデンサーがうなる音が、まるで野獣のうなりのように聞こえるのです。(Y家では「冷蔵庫が鳴いている」と表現しているそうです)
静かさを楽しむ別荘ライフでは、特に音のする家電にも気をつけなければいけないことを体感致しました。

翌朝に驚いたことは、朝の8時頃に、玄関の扉がノックされたことです。まさか誰かが来るとは想像だにしない中で、惰眠を貪っていましたが、突然のノック音に、すっかり目が覚めてしまいました。「どなたですか?」と尋ねても返事がなく、仕方なく薄く扉を開けたところ、待っていたのは小さな子供の訪問者でした。お向かいの別荘のお坊ちゃんで、Y夫妻のお嬢ちゃんのワカちゃんが来ていると思って、遊びに誘いに来てくれたのでした。知らない男の人が出て、男の子のほうがもっとびっくりしていたようです。

事情を簡単に説明して納得して貰いましたが、このような別荘の住人同士のコミュニティーが生まれることについても、勉強になりました。短い期間でしたが、色々な別荘ライフの特徴を体験させて貰うことができました。Y夫妻、今回の特別な計らい、どうもありがとうございました。
塗りあがった壁はとてもシャープで、張り増しした屋根のおかげで安心感もグッと増しましたね。今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。

解体工事の始まり 広尾マンションリフォーム-01

広尾H邸

今年の3月にお電話で相談をいただき、計画が始まった広尾の高級マンションリフォームH邸の工事が始まりました。
170平米のとても広いマンションですが、なぜか初めて訪問したときから、その広さを実感できないマンションでした。小さなお嬢さん3人と一緒に住んでいらっしゃるお施主様も、それがどうにも不思議だと感じていらしたそうです。当初は大手のリフォーム会社数社に提案と見積りをお願いしていたそうですが、どのように比較して、どのように検討すればよいのか、情報を集めれば集めるほど混乱して判らなくなってしまったそうです。

 リフォーム前のキッチン

その時点でお電話を頂いたのがきっかけで、大手リフォーム会社とはまったく違った発想のリフォーム計画のお手伝いをすることになりました。それから5ヶ月経って、いよいよ工事が開始されました。これまではプランの検討、三社の施工会社の見積り、そして管理組合との折衝や、近隣住民への説明などを丁寧に行い、ようやく工事にたどり着くことができました。工事は、まず養生から始め、解体工事へと進んでおります。

解体後のキッチン

こちらは解体後のキッチンの様子です。解体する前から、壁やキッチンの後ろに隠れた配管やダクト、電気経路を予想しながら計画していましたが、ほぼ予想通りの中で、上階からの排水経路がキッチン上部にあることだけが想定外でした。早速、デザイン的に問題を解消する案を作り、スケッチと共にお施主様に説明し、何とかクリアすることができました。解体後に、改めて躯体寸法を実測し、浴室やトイレなどの寸法を詳細に検討してゆく段階が、設計の次のプロセスになります。

「OZONE家づくりサポート」の検査

新築住宅

ご紹介している、大田区久が原の三世帯住宅は、実は、東京ガスが主宰している住宅プロデュースシステム「OZONE家づくりサポート」を通じて設計をすることになった住宅です。このシステムでは、お施主様が建築家を選ぶ段階だけでなく、契約後の設計の進み具合や、設計の変更によって発生した追加見積りの確認、さらに工務店の工事に対する設計者とのダブルのチェックなど、始めて家を建てるお施主様に対しての手厚いサポートが用意されています。(いわゆる、第三者機関のチェックです)

オゾンの検査

工事が始まってから、現地で検査があるのは、普通のケースでは、二回となっているようで、本日はその一回目でした。上棟が済み、屋根の野地板を張った時点での確認です。木造住宅の場合にこのタイミングが選ばれているのは、以下の理由だと思われます。

  • 構造体が全て確認できる
  • 着工時以降では、お施主様にとっての初めての大きな支払が発生する

通常は経験豊富なインスペークターの方が一人で検査に来るのですが、今回は、設計者選びの段階からお施主様を手伝っていたコーディネーターもきてくれました。インスペクターのNさんが屋根の上まで登り、野地板の釘留めのピッチを確認している間に、コーディネーターのKさんがお施主様に施工業者や設計者との間で意思疎通の問題ががないかを確認してくれるというスタイルの検査になりました。約一時間を掛けての検査で、小さな事では、指摘事項もありましたが、基本的にきちんとした工事で、施工業者も、設計者も適切な仕事をしていると、評価してもらいました。勿論きちんとした仕事をしてきた積もりですが、第三者である「「OZONE家づくりサポート」からお墨付きを頂けた事は、嬉しい事ですね。

NさんとKさん、暑い中での検査、どうもお疲れ様でした。記念写真は、左から河津建設の松本さん、
私、各務(カガミ)、インスペクターのNさん、事務所の笠原君、そしてコーディネーターのKさんです。