Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

そして床の間へ お茶室リフォーム-5 

お茶室リフォーム

今回のお茶室リフォームで設計者として一番拘っているポイントの入り口の庇を紹介します。

小屋根に杉板を葺くのみを残して、入口庇がほぼ完成した状態です。立派な杉の磨き丸太で組まれた庇は、室内に足を踏み入れると思わず目を奪われてしまいます。こんな大きな材を、大工(兼現場監督)の伊藤さんは一人で持ち上げて狂いなく据え付けているのですから、やはり経験のある大工さんは凄いものです。
同時に床の間、床脇の天井が張られ始めています。


床の間は杉板目鏡板張り天井、床脇は杉柾網代張り天井です。床の間の落し掛け、床脇の無目鴨居も据え付けられ、大分床の間の雰囲気が出てきたのが判るでしょうか?
ここまで着工から2週間、大工の伊藤さんがこつこつ作業してきた木工事が大分落ち着いてきました。いよいよ来週から建具屋と畳屋が現場採寸となります。

大工の腕の見せ所 お茶室リフォーム-4 

お茶室リフォーム

床柱を据付がぶじ終わり、入口部分の框や隅柱の加工中です。手刻みで、柱の丸い型に合せて柱を加工している所は、最も神経を使う工事です。失敗してしまうと、高価な柱が無駄になってしまうという緊張感の中、大工の伊藤さんの腕は見事でした。

現場でこのような道具を見つけましたので紹介します。不整形な形の型をとる道具なのですが、このような道具を使いながら、少しずつ削り合わせながら調整して組み立ててゆくのです。

入口部分、踏み込みの上に掛かる庇ができてきました。今回のリフォームでは、洋館の中のお茶室と言う事で、洋風扉の内側に庇が作り出す雰囲気は最も気を使って設計した箇所です。室内なのに、一度外に出たうえで、再度お茶室に上がるような印象を与えたいのです。

柱、軒桁、垂木は杉の磨き丸太を使用しますが、丸材ばかりの木組みは定規が使えず、とても難しい大工の腕の見せ所です。

別荘と普通の住宅の違い 箱根別荘リフォーム

箱根S別荘

別荘と普通の住宅の違いは、その絶対的な必要性にあると思いますが、いかがでしょうか?つまり別荘がなくても日常生活には支障がありませんが、あることで生活が大変豊かになるものと考えています。老朽化して使いにくくなった別荘をリフォームするなら、都会の住宅と似たようなリフォームをするより、別荘の特徴を思いっきり伸ばす事が出来れば、精神的な豊かさを更に活かしてゆくことができると思いませんか?
週末や休みの期間だけ特別な気持ちで使う別荘のリフォームで、耐震や水廻り(お風呂は別として!)、バリアフリー化等にお金を掛けることが少ないのは、上記の理由によるのでしょう。S様の場合、つい最近キッチンや浴室にこだわった住宅を都心に新築したばかりだったので、箱根の別荘のリフォームでの特徴は顕著になりました。

つまり、庭と室内の繋がりにほとんど全ての予算をつぎ込み、あとは老朽化して使えなくなっていた設備配管の刷新に費用を掛けたくらいです。この思い切った割り切りで、期間も短く、リーズナブルな費用でのリフォームが可能になりました。

箱根別荘でのBBQパーティー

昨年夏にリフォームが完成しましたが、そのお祝いは、関係者を呼んでのバーベキュー・パーティーでした。僕らの事務所のスタッフ全員も招待していただき、時間を(締め切りも?!)忘れて、子供たちと庭で遊びながら、BBQを楽しませていただきました。

別荘ライフの醍醐味

これこそ別荘ライフの醍醐味ですね。