Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

建具建て込み お茶室リフォーム-12

お茶室リフォーム

お茶室のリフォーム工事もいよいよ終盤で、建具屋さんが建具の建て込み、調整に来てくれました。

建具調整

中庭を背景に、建具の調整をしている建具屋の背中に、職人さんの心意気を感じませんか?天井のエアコン用のガラリ(ルーバー状の目隠し)も入り、天井も後は照明器具をつけるのみです。

天井ルーバー

大工の伊藤さんは、大工兼現場監督ですが、器用で何でもできるので、本日は塗装屋の手伝いとして、障子の框(かまち)に汚れ防止ワックスを塗る手伝いをしていました。

茶室の炉廻り お茶室リフォーム-11

お茶室リフォーム

左官の本塗りに入る前に、改めて現場で炉の作り方について打合せを致しました。畳に炉が触れると、熱が伝わって畳がすぐ痛んでしまうので、炉の端部には特に注意が必要なのです。

炉廻り打合せ中

コンクリート床に耐火レンガを敷き、更にコンクリートブロックを廻して熱に対処するという考えで今回は進めることになりました。写真は、現場で大工の伊藤さんと打合せをしている私、各務の姿です。

炉廻り断面スケッチ

図面は打合せ用に、事前に作っておいた詳細(ディテール)図で、ほぼこのような寸法で収める事に決定しました。

左官下塗りと窓の種類 お茶室リフォーム-10

お茶室リフォーム

高輪S邸のお茶室リフォームにいよいよ左官屋さんが登場しました。まずは、左官仕上げの本塗り前の下塗りが仕上ってきました。砂と左官材の配合具合で、砂が多いのが下塗りで、仕上がりに近くなるに従って、左官材の量が増えてゆく仕組みになっています。因みに、今回の左官仕上材は珪藻土です。

左官下地

お茶室の窓は色々な呼び方の窓がありますが、こちらのお茶室では入り口側に下地窓を、床の間の側壁には、掛軸を柔らかい光で際立たせる効果がある墨蹟窓(ぼくせきまど)をつけています。

左官仕上げの下地窓

これらの窓は、縁を丸く塗りまわす蛤刃(はまぐりば)で左官の塗り仕舞い(しまい)を納め、内側には掛け障子を掛けます。今回は特に小さなお茶室ですので、窓周りだけでなく、至る所が左官屋さんの腕の見せ所となります。