Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

リフォーム・リノベーションのお役立ち雑誌・本-1

その他

リフォームセミナーで教えている学生さん(?)から、リフォーム・リノベーションの設計で、実践で役に立つ本や雑誌を紹介して欲しいとの依頼がありました。何冊かの本を紹介しましたが、このブログにも転載しておきます。まずは、セミナーの主催者である建築知識のバックナンバーから。

2004年 7月号 「リフォーム設計 業務まるごと便利帳」 ◎
考えてみれば早い時期からリフォームの設計に特化した特集を組んでいましたね。私も以前からリフォームに強い興味を持っていたので、過去の事例を参考に幾つかの記事を書かせてもらっています。

  • 手戻りゼロ!現地調査の流れとポイントを知る
  • ばっちり決まる!解体・墨出し時の指示方法
  • リフォームで大活躍!大工造作でつくる家具のセオリー!
  • 梁を軸に考える 簡潔なプラニングのセオリー

他の方の記事ではマンションリフォームの設備移動や、工程管理、スケルトンリフォームの実例などが参考になりました。すぐ役に立つ記事満載で、今も設計スタッフの教育に使っています。

2010年 3月号 「最高のリフォームを提案する方法」 ◎
今年発売された、リフォーム・リノベーションの最新情報満載の特集号です。久しぶりの特集でしたから、一気に読むのももったいなく、チビチビ楽しみながら読ませてもらいました。無駄な情報はほぼゼロのお役立ち本です。今回も志願して幾つかの記事を書かせてもらいました。

  • リフォーム設計の流れを抑えよう
  • 広い玄関より使い勝手の良い玄関に
  • アイランドキッチンに給排水管を移動させる
  • 既存を生かしつつスッキリした照明を設置
  • 室内で子供にノビノビ遊んでもらう

他の方の記事では、建築確認年で分かる既存不適格や、付録のDVDが傑作でした。

2000年 8月号 「改修・リフォーム設計シート」 △
戸建や基礎の補修・リフォームについての特集です。集合住宅の大規模改修に使えようなるディテールが多くピックアップされています。戸建住宅でも基礎の改修や、外壁補修、耐震補強などは使える詳細集ですが、インテリアを主体としたリフォームではすぐ役に立たないかもしれません。ただ、持っているだけで安心感は確実にありますね。

住宅インテリア究極ガイド ◎
雑誌「建築知識」の出版社、エクスナレッジ社から発売されているインテリアのガイドブックです。インテリアと言いながら、実際にはリフォーム物件の写真や図面が豊富で、役に立ちます。また、仕上げ材のカタログとしても使え、更にお施主さまに見てもらうこともできる美しい本ですので、買っておいて損はありませんね。

もうバックナンバーで購入できない雑誌も入っていますが、時々オークションなどでは出ているようです。古本屋さんにもあるかもしれませんので、探してみてください。また、今後も少しずつ愛読している本や雑誌を紹介してゆくつもりです。

遅ればせながらの六本木F邸の現調

六本木F邸

ここまで設計作業を続けてきており、ほとんど図面も完成してしまっている六本木F邸で、遅ればせながら現調(現地調査)と実測を行って参りました。

六本木ヒルズレジデンスの現地調査

レーザー測量器で天井の高さを実測している笠原君と記帳している渡辺さんです。以前伺った際は、まだ前のオーナーがお住みの状態でしたが、今回は無事引き渡しも終了し、きれいに荷物がなくなった段階でしたので、順調に作業を進めることが出来ました。

こちらは窓の枠周りの詳細図を調査している岸本さんと笠原君の様子です。通常実測調査には、2~3時間掛かるのですが、今回はほぼスケルトンにしてのフルリノベーションを考えていますので、内部の壁位置などは細かく測る必要がないので、思った以上に早いペースで作業が進みました。

天井裏と床下、点検口があって覗ける個所は全て頭を突っ込んで、設備のダクトや給排水管がどのように通っているのか確認いたしました。後々このような地道な調査が役に立つことが多いのです。

ご購入したマンションの引き渡しの時期と、設計のタイミングがずれると、今回のように設計がほぼ終わってしまってから実測となる変則的なスケジュールになることがあります。ただし、それも六本木ヒルズレジデンスのように竣工図がほぼ信頼できるマンションならではの特例なのです。さすがに図面に大きな違いはありませんでした。

建築知識学校 リフォームセミナー-5

建築知識学校 リフォームセミナー

昨晩は建築知識学校のリフォームセミナーの第5回目でした。テーマは「設計効率を上げる業務フロー」ということで、初めてゲストをお迎えして、講師の中西さんと私、各務と三人で対談をいたしました。

リフォームセミナー 建築知識学校

ゲストは、二人が施工でお世話になっている工務店「」社長の片岡さん(写真中央)でした。元々中西さんと私はお互いの存在は知ってはいましたが、直接の知己ではありませんでした。建築知識を通じて知り合いになったのですが、初めてお話しした際に、共通の知り合いとして挙がったのが、今回のゲストの青の片岡さんでした。お互いがコレは!と思った工事をお願いしているとっておきの工務店だったのです。

リフォーム見積りの際に必要な図面や、施工側としてやる気の出る設計者の姿勢、リフォーム工事で設計者に立ち会ってもらいたいシーンなどについて約一時間、作る側の代表者に忌憚のない意見を存分に話してもらいました。 設計側と施工側がここまでアカラサマにリフォームについて語り合うのは本当に珍しく、自分自身にとっても貴重な体験になりました。

リフォーム設計の効率を上げる業務フロー

セミナー前半では、設計効率を上げるための実際のノウハウをパワーポイントで説明しました。現地調査で重要な、

  1. ヒアリング、
  2. 実測、
  3. 観察・撮影、
  4. 詳細調査

についての解説や、

設計者としての信頼を得るために、連絡を頂いたお施主様候補の方に見せたい資料について話しました。

 また、先回セミナーの最後に提出してもらった練習用設計課題の講評も併せて行いました。水回りとキッチン、子供部屋の位置を色分けし、それらのレイアウトによって幾つかに分類し、各案の長所・短所を解説いたしました。