Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

天カセエアコン接続&下地造作工事@白金台Y邸

白金台Y邸

先日解体が終わった白金台Y邸の現場では、大工さんが入っての下地造作工事と、天井カセットエアコンの接続工事が同時進行で進んでいます。

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リビングにはこれから大工さんが設置してゆく床の遮音用下地やベニヤ板が所狭しと並んでいました。

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スタッフの前田君が見上げているのがダイニング部分の下がり天井のLGS下地です。

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天井のLGS下地が組まれた中で、天井カセットエアコンの冷媒管を溶接作業中です。

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リビングの奥では設備職人さんがエアコンの冷媒管とドレイン管の配管ルートを確保していました。

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今回は冷媒管を外部のベランダに通すスリーブが小さく、本数を通すことができなかったので、大型の天井カセットエアコンしか選ぶことができませんでした…。奥にキッチンの天井カセットエアコンも見えています。

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白い管が冷媒管で電気の線と一緒に結束されています。壁際を通っているの灰色の管がドレイン管です。

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リビング側から見返したダイニングの下がり天井の様子です。木の羽目板が張り廻されることで、きれいなフレームとなってくれそうです。

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先ほどの工事の2日後の現場のようです。下がり天井の下地にベニヤ板が張られていました。元のダイニングの天井高さはリビング正面の梁型と同じ高さだったので、随分天井高さを上げることができたことが判ります。

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下がり天井と壁の端部の取り合いです。天井に描かれた墨出しの墨とピッタリ合って施工されていました。この下がり天井上部にはLEDの間接照明が入ります。

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リビング奥のニッチにも冷媒管などの配管用のPSを避けて、LGSの下地が立てられています。横にベルトのように廻された木製下地は、その高さに書斎の甲板を固定するための補強材です。

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キッチンは電気式床暖房パネルを撤去した後、置床を組み直しての床下地が組み上がっていました。

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レベル(水平性)が悪かった廊下は、左官屋さんがモルタルで均してくれていました。この上に、遮音マットを敷いて、フローリングで仕上げる予定です。

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下地が出来上がってきたので、造作家具屋さんが現場に来て、採寸と細かい取り合い部分の打ち合わせをさせて貰いました。こちらの家具屋さんとも何度か工事を一緒にしているので、これまでに設計した事例のディテールなどを例えに出して説明するとすぐ理解してくれて、とてもスムーズに打ち合わせを進めることができました。

建築家向けフローリングのIOCショールーム訪問

六本木N邸

これまでに何度もお世話になっている建築家向けのフローリング材メーカーであるIOC(アイ・オー・シー)が南青山にショールームを作ったとのことで、六本木N邸のフローリングの相談に伺って参りました。

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建築家・バケラッタの森山さんにデザインを依頼したインテリアは素材感を全面に打ち出した、ちょっとハードな印象の空間でした。

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フローリング張りの壁の下部がこのようにサンプルの引出になっており、IOCがこれまで建築家のニーズを聞きながら開発してきた多様なフローリングのサンプルを見せて頂きました。

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六本木N邸では、ダークな色のフローリングを検討しているので、まず現在あるフローリングのサンプルから、なるべく色味の濃いものを出してもらいました。

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木目が強いものは避けたいのと、もっと黒い床材を探していることを、IOCの寺内さんに聞いたところ、オーク材を燻蒸したサーモオークにオスモ自然塗装のウェンジ色を塗布してマットに仕上げたフローリングを特注で作ったことがあるとのことで、その時の実例写真を見せて貰いました。時間が掛かってもよければ、特注対応で表面の単板が4ミリの厚突きで、幅180ミリ、長さも1800ミリのフローリングを作ることができるとのことだったので、まずはサンプルを作ってもらうようにお願いいたしました。

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折角ショールームに伺ったので、フローリング以外の仕上げ材を見せて頂きました。左から

  • 凹凸感を演出できるチークの羽目板
  • 中国の灰色の焼成レンガ
  • ガラスモザイクタイル

です。

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フローリングの単板突板の技術を使った建具も何種類が展開していました。こちら特注対応で、フローリングと揃えた扉を作ることが可能とのことでした。

 

ビニールクロス張り工事@南麻布S邸

南麻布S邸

普段はあまり使わないビニール製のクロスですが、こちらの南麻布S邸では、壁面と天井面に張っています。実は、ちょうどリノベーション最中にお施主さまにとっての初めてのお子様が生まれるので、男の子の赤ちゃんが汚しても、張替えしやすいようにビニールクロスを使うことになったのです。

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塗装に比べると圧倒的に仕上がる時間が短く、現場を見ているうちにどんどん仕上がってゆくのは圧巻でした。

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自動クロス糊付機を使って、ビニールクロスに糊を付けています。右側に見えているタンクに乗りを入れて、実測した面積をキーボードに入力しておくと、あとは手差しでビニール壁紙を入れて行けば半自動で糊を付けて行ってくれるそうです。糊が足りなくなれば補給指示が出て、指定していた面積分だけノリ付の壁紙を作ってくれるスグレモノです。裁断機能もついているので、クロス端部も同時にきれいにカットしてくれています。

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機械で糊付けしたビニール壁紙はカンガルー袋と呼ばれる養生用の袋に入れておけば、すぐには乾かないそうです。一度にある程度ノリ付けしてからは、一気に貼り付け作業です。とにかく南麻布S邸のリビングダイニングは広く、天井と壁ではクロスの種類が違い、さらにはダイニング壁にはアクセントクロスを使っていますし、玄関やユーティリティーも違うクロスを使っているので、結構面倒な作業なようですが…。
一般的にクロス仕上げとなると、どうしても空間がベタッとした印象で、画一的な仕上がりになってしまうので、こちらではクロスの種類を使い分けて、さらにはモールディングなども混ぜて、安っぽく見せないためのデザインの工夫をしています。

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塗装で仕上げてもらっているモールディングが視覚的アクセントとしてエッジが効いているので、天井や梁型部分のの普及品クロスも安っぽく見えなくなっていました。

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玄関のコーナー部分の仕上がりの様子です。天井のクロスと手前玄関側のクロス、そして奥のリビング側のクロスで3種類のクロスが交わっている箇所です。ここだけでみると、クロスらしい野暮ったさが感じられますが、スリット部分にガラスが差し込まれるので、すっきりとしたイメージで仕上がるハズです。

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こちらはユーティリティーやパントリーなどの作業用動線上で使う引き込み扉です。神谷コーポレーションのクロス巻き込み用建具を使っています。クロスを巻き込みやすいようにうまく金物などが工夫されています。

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こちらがメーカーの仕様要領です。建具も天井までのフルハイトで、さらに建具だけではなく、枠もある程度クロスで隠せる仕様となっており、その名も「ステルス建具(!)」という製品です。慣れないと施工は面倒なようですが、仕上がりがクロスで統一で来て、嫌味がないデザインなので、クロス仕上げでコストダウンをする際には重宝する建具です。