Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

家具&アートの入った白金高輪N邸の写真撮影

白金N邸

ほぼ一年前にリフォーム工事の竣工お引渡しをした白金N邸に照明の打ち合わせで伺って参りました。

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ご覧のように、家具が入り、アートも掛けられた空間はパネリング張りの魅力をより引き出してくれていました。

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Nさまご夫妻とこのダイニングの天井から吊るすシャンデリアの打ち合わせが本来の目的でしたが…。隣地の広大なお屋敷を購入したシンガポールのファンドがどのような建物を建てそうか、また下の階に引っ越してきた大物(?)芸能人のパーティー騒ぎなどの話で、盛り上がってしまいました。

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持参したカタログ類から一通りシャンデリアの候補を探すことができたので、リビングを中心に家具とアート入りの写真を撮影させて頂きました。

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レオナール藤田や印象派の超巨匠の若き日の習作などに交じって、Nさまのお友達が描いたユニークな絵も飾ってあり、それらについても話題が尽きませんでした。

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身長が少し高め(186センチです…)なので、このように中腰で撮影しないと、床面ばかりが映って空間も小さく見えてしまうので、撮影後は腰が痛くなってしまうのですが、夢中になって撮影させて頂きました。

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パネル張りは絵のサイズや絵を飾る位置を指定してしまう面もあるのですが、本当にうまくアートを掛けてくださっていました。

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以前から持っていた大型ソファーに加えて、また幾つかの家具をアメリカから持ってきてくださり、素敵なラグも選んでくださっていました。

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大きなリビングと華やかなダイニングがあって、どちらで過ごす時間が長いのかを質問させて頂いたところ、この小さな廊下部分が一番コージーで気持ちよくて、意外とここで過ごしている時間が長いとのお答えを頂きました。
これから、ダイニングのシャンデリアの見積りと納期を調べ、またリビングに置くスタンド照明やテーブルランプについても候補探してゆくことになりました。

 

壁とフラットなテレビの収まり@虎ノ門ヒルズレジデンス

虎ノ門ヒルズM邸

壁とフラットになったテレビを設置することは、以前から考えていましたが、今回の虎ノ門ヒルズレジデンスのリフォームで実現(実験?)できることになりました。

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この写真正面に見えている不思議な升上に区切られた壁にテレビを設置します。左側のスリットは、背面にある靴箱に繋がっています。

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壁は上中下と3段に分かれていますが、上段と下段には写真のようにウォールナットの突板を張ったパネルを建具として固定してゆきます。

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中段にこのテレビをはめ込むのですが、果たしてうまく行くのでしょうか…。

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実は、テレビを取り付け金物にセットするには、テレビの左右と上部に10センチ以上の隙間がないと出来ないのです。そこで上部と下部のパネルを建具として納めることで、セッティングの際にはこの写真のように開いて隙間を作り、セット後に扉を閉じてフラットに収めるという考え方を採用したのです。

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テレビ横のパネルを開けると情報コンセントと背面へと抜けるスリットが空いており、そこから背面のAV機器へとケーブルが続くという仕組みです。

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こちらがTV壁の背面にある既存靴収納の内部です。ステレオと連動したアンプ、ブルーレイなどのAV機器を入れています。電源をオンにしていると相当高温になってくるので、棚板に工夫をして排熱できるようにしています。

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こちらが最終的に出来上がったTV壁の様子です。左側が普段の様子で、右側は取り外したり結線のルート変える際のメンテナンスモードです。将来的にテレビのサイズを変えたくなった場合には、扉パネルを作り替えれば、まだサイズアップができるように考えた苦心のディテールです。

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他の工事も順調に進んでおります。ランダム模様でかつ、本磨きと水磨きを混ぜた壁の大理石張りはきれいに出来上がっていました。

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特注でお願いした玄関ホールとLDKを仕切る引き戸も吊られて、その横の袖壁の姿見の鏡も張っていました。

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姿見と言っても、この袖壁にはスイッチやコンセントが入っていたので、事前に位置を厳密にはかって、鏡に穴をあけてから設置してもらっています。

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余りにフラットで遠近感が感じられなくなっていた折り上げ天井面の装飾用のレーリングも良い感じに仕上がっています。

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折角オープンでスタイリッシュなキッチンなのに、調理するうえでの必需品である炊飯器や電子レンジを置く場所がなかったので、壁面にビルトインで電子レンジをおさめ、その下に引き出しでトースターと炊飯器を収納できるように工夫したキッチンキャビネットです。
これであとは最後の山場であるカラーガラスの取り付けを待つばかりとなりました…。

 

 

 

床仕上げ_フローリング&タイル張り@南麻布S邸

南麻布S邸

南麻布S邸のリビング・ダイニング・キッチンの床は、空間性や使い勝手を考えて、3種類の大理石調タイルと1種類のフローリングを張り分けるデザインとしています。

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ソファーを置いてリラックスするリビング部分のほとんどは、こげ茶と黒い色が混ざったダークな色調のフローリング張りとなります。

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窓の位置や天井の折り上げの位置とフローリング張りの位置があっていることが判るでしょうか?壁際の柱型と手前廊下部分はボーダーとしてタイル張りとなります。

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ちょうど作業中なのが、ダイニング部分のタイル張りです。大理石調タイルは、欧州(特にイタリアやスペイン)からの輸入ものが多いのですが、まだ日本ではあまり主流となっていないので、一つの材種・メーカーでは望ましいタイルが見つかなかったので、2社3種類のタイルを張り分けることになりました。

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そうなると、タイルの厚みやサイズが微妙に変わってくるので、ボーダー張りにする際に、サイズ違いを調整するために、写真のようにさらに細かくサイズ調整用のボーダーを廻すことになります。デザイン的にも結構効いてくる部分なので、幾度も図面を直してサイズを決めてゆきました。

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判りやすいように色は変えていますが、このような図面を起こして、リビングのフローリングの範囲、ダイニングやキッチンのタイル張りのエリアを指示してもらいました。

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フローリングと2種類のタイルの張り分けの様子です。事前に現場で厳密な墨出しをして貰っているので、バッチリあっていました。

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こちらの写真はタイルをどのように張ってゆくかの工程を順に追ったものです。
左から、まずモルタルに接着剤を混ぜたものを鏝(コテ)で床に塗ります。次は吸盤がついた特殊な持ち手でタイルを張ります。最後は、指先と手の平の感覚で、平滑さと目地の通りを見ながら、木槌で微調整してゆきます。

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まだタイルが張り上がっていませんが、大きなリビングダイニングの空間が、だだっ広いだけでなく、ちゃんと空間の使い勝手に合わせてゾーン分けされていることが判る床構成になってきました。

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因みに、こちらの図面は現場監督の富田さんが大事に持っていたものですが、床の平滑面を確保するために、現場を完全に解体した際に床スラブの段差がどれだけあって、どの部分もモルタルで調整すべきかを指示した図面です。このような地道な作業が重なることで、きれいな床面が出来上がってくるのですね。

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こちらが翌日に見に行った現場写真です。すでに床タイルは全て張られていました!

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フローリングにかぶさっていた養生を少し剥がして、3種類の床材が張り分けられている様子をパチリ。

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キッチンの中央部分には、3種類目のタイルが張られていました。

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玄関の三和土(タタキ)部分の大理石も張り始められていました。こちらは床スラブからの厚さが十分になるので、砂にモルタルを混ぜたものに、ノロを掛けながら張ってゆくスタイルでした。

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その他の作業もどんどんハイピッチで進んでいます。石張りの壁の背部には引き戸を引き込むポケットが出来上がっており、プライベート部分とパブリックを分けている壁の端部の丸い部分も張り上がっていました。

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子供のプレイルームを仕切るための大きな引き戸も現場に届いていました。搬入できるサイズか、実験をしたうえで搬入したものですが、本当に階段室ギリギリだったそうです。竹田さんと比べるとそのサイズの大きさが判りますね…。

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玄関ホールとリビングの間仕切り扉も取り付けられていました。コンフォートで特別に作った貰った、ゼブラウッド張りの大型扉です。