Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

第30回住まいのリフォームコンクール授賞式

神戸M邸

30回住まいのリフォームコンクール第(住宅リフォーム・紛争処理支援センター主催)の授賞式に出席して参りました。

131023reform_concoule-1

神戸M邸が優秀賞受賞とのことで、Mさまの奥さまのAさまとお嬢さんのKちゃん、施工をお願いした越智工務店の山野社長も出席して下さっての賑やかな授賞式になりました。

131023reform_concoule-2

AさまとKちゃんにもひな壇に上がって頂く予定だったのですが、直前にピンクのドレスから幼稚園の制服に着替えたいと言ってKちゃんが退席してしまったので、賞状を頂く際には残念ながら同席して頂けませんでした…。

131023reform_concoule-3

受賞後の記念撮影です。左から、審査委員長の上杉先生、うちのスタッフの竹田怜未さん、AさまとKちゃん、山野社長と各務です。上杉先生は、以前東洋大学工学部建築学科で設計製図を授業で一緒に教えさせて頂いていたので、よく存じ上げていたので、写真に一緒に写って頂きました。

131023reform_concoule-7

こちらが受賞作となった神戸M邸の応募用紙です。昨年は、田園調布F邸で優秀賞(中西ヒロツグさんとの共同設計)、一昨年は高輪I邸で住宅リフォーム紛争処理支援センター理事長賞と目黒S邸で優秀賞を頂いているので、三年連続での受賞となりました!

131023reform_concoule-5

授賞式後の懇親会の様子です。毎年連続受賞している三井リフォームの方々や、お仕事でお付き合いのあるリビタの方等と旧交を温めさせていただきました。

131023reform_concoule-4

懇親会の最中には、マンションリフォームマネジャー奨励賞を受賞したスタッフの竹田怜未さんは、特別にAllAboutリフォームで有名なYuuさんのインタビューを受けていました。
お忙しい中、授賞式に参列して下さったAさまとKちゃん、そして山野社長、どうもありがとうございました!

工事契約&各種打合せ@南平台N邸リノベーション

南平台N邸

長らく打合せ、図面作成、見積りを重ねてきた南平台N邸の工事契約を無事結ぶことができました。

131018nanpeidaiN_keiyaku-1

費用的に当初予算よりも膨らんでしまったのです、大幅な減額案も作っておりましたが、結果的には折角のデザインを実現化して欲しいとのNさまからのお言葉と、工事業者のリフォームキューの頑張り(出精値引き)でほぼ見積り通りで契約とさせて頂きました。

131018nanpeidaiN_keiyaku-2

後日、各種下請け業者さんたちと詳細打合せをさせて頂きました。まず最初はB&O(バング・アンド・オルフセン)で、担当の小泉さんにテレビとDVD類、ステレオと照明とカーテンまでを全てi-padでコントロールできるシステムのシステム図を見せて貰い、その工事方法や区分分けについて打合せを行いました。

131018nanpeidaiN_keiyaku-3

多数の電子機器を連動させるために、クレストロンというコントロール機器を中心にして、各機械を結んでゆくことになります。施工側の電気屋さんにも立ち会ってもらい、配管ルートや接続時の注意点などを確認して貰いました。

131018nanpeidaiN_keiyaku-4

その後は、大きな既存の浴室内にサウナを入れて貰うことになっているので、サウナユニットの施工をお願いしている東京バススタイルの眞柄さんと打合せを行いました。サウナ機器そのものは、オストコーポレーションが輸入しているティーロ(TYLO)というスウェーデンのメーカー製品を使うことになっています。
ユニット製品のサウナだとどうしても、見た目がカッコ悪いので、東京バスさんと工夫して、何とかカッコ良いサウナを作り込みたいと考えています。

131018nanpeidaiN_keiyaku-5

既存の浴室(在来工法)の中にユニットを作るので、周囲との取り合いが一番重要なので、どのように見せるかをこの詳細図で検討しました。

131018nanpeidaiN_keiyaku-6

ベランダには、目隠しを兼ねた植栽を入れることになっています。代官山T邸でもお願いした庭衆の須田さんに提案して貰った内容を検討させて貰うことになりました。

 

 

フローリング・折り上げ天井・枠造作

白金N邸

白金N邸のフローリングは、僕らが一番よく使う、スカンジナビアン・リビングのフローリングを採用しています。

131010shirokaneN_flooring-1

オーク(ナラ材)のワイド巾のフローリングを白い塗装で拭き取り仕上げにしたオーク・ワイドプランク・ホワイトオイル仕上げですが、とにかく色々な色味や素材に対して包容力があり、かつ上品で癖がないので愛用しています。

131010shirokaneN_flooring-2

三層フローリングで、床暖にも対応し、形状も製品の安定度も高く、どの大工さんも張りやすいフローリングだと褒めてくれます。ある程度の広さがないと、その良さが伝わりにくい製品ですが、LDと前室、玄関ホールと廊下で120平米ほどある白金N邸なので、必ずその良さが判って貰えるハズです!

131010shirokaneN_flooring-3

リビングとダイニングの天井の折り上げ造作、そして読書コーナーも枠組みが作られ始めています。

131010shirokaneN_flooring-4

折り上げ部分は、以前より縮めて、リビング空間の中央に折り上げ部分が来るように調整しています。平らな折り上げ部分には、木製の格子が入る予定です。

131010shirokaneN_flooring-5

リビングから前室を抜けてダイニングを見たアングルです。全長で18mもある長い空間は、日本の住宅ではなかなか見られないスケール感になるのではないでしょうか。

131010shirokaneN_flooring-6

ダイニング側から同じ部分を見返した写真です。ダイニング・前室・リビング、廊下+玄関ホールは全て壁の塗装色を変えるので、それぞれの空間を分節化するための枠が造作されています。ニューヨークでの修業時代の設計事務所では、良くVestibule(ベスティビュール)という部屋名(空間名?)を使いましたが、その時は意味も使い勝手もよく判っていませんでしたが、この空間がそれに当るのではないかと今更ながら思っています。

131010shirokaneN_flooring-9

こちらはダイニングの丸形の折り上げ天井の下地組みです。エアコンの吹き出し口があるので、その部分だけは直線となりますが、他は全て円形に周って、アゴ部分にLEDの間接照明を組み込みます。

131010shirokaneN_flooring-10

丸形に組むのは相当大変だそうです、ベテラン大工の町永さんが工夫してくれています。

131010shirokaneN_flooring-7

玄関ホールとプライベート廊下は引き違い扉で仕切られることになっており、その枠を壁のパネルと合せるために、大工さんと建具屋さんには細かいディテールに対応して貰っています。

131010shirokaneN_flooring-8

天井部分はボードと面になるように埋め込んでもらい、パネルと横となりに並ぶ部分は八掛のような仕様で、竪框とコーナーに仕上げ、壁パネルと建具をゾロで見せるようなデザインとなっています(言葉で説明しても、全く伝わないと思われますが…)。
フローリングが張られ、折り上げ天井の姿が見えてきて、枠造作で空間が分節化され、ようやく空間の素形が感じられるようになってきました。

131010shirokaneN_flooring-12

因みに、温水床暖房が入っている床下地にフローリングを張る場合は、床暖房部分には釘が打てません。大工の町永さんたちは、この左右の写真のように、下地ベニヤにどの位置に床暖房の配管が通っているかを鉛筆で描きながら、釘打ち箇所を決めていました。床暖法の新設時の場合は、ガイドがついているので、それに従えば簡単なのですが、本当にお疲れ様です!