Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

完了検査&追加工事

赤坂Y邸

赤坂Y邸は本日が完了検査でした。本来は検査をしてお引渡しで工事が終わりになるのですが、検査前から幾つか追加で工事をお願いしたいとのお話があったので、一度工事を終えてお支払手続きも完了して頂いた上で、追加の設計工事をすることとなりました。

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こちらはほぼ全体に手を加えたリビングダイニングですが、空間の重要度に応じて、リフォームする範囲を決めていたので、あまり手を加えていなかった寝室や洗面などに追加でアイデアを出してゆくことになりました。検査後、すぐに追加工事も始まっています。

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こちらは来客用トイレですが、ベージュを基本とした可もなく不可もない無味なデザインだったので、新たにカウンターと吊収納を作り、その間の壁にモザイクタイルを張っています。

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ダブルのシンクカウンターもメディスンキャビネットの下にモザイクタイルを張った様子です。

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二つの寝室と廊下は、リビングと同じフローリングを張りましたが、主寝室は少しデザインを変えています。フローリングをボーダー(縁取り)状に張り、中央部にカーペット敷きにすることとなりました。チークのフローリングとの相性を考えて、真っ白のカーペットを敷きつめています。

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アメリカでは結構見掛ける白いカーペットですが、日本では汚れを嫌うので、真っ白は見つからず、結局アメリカからの輸入物のカーペットを使っています。

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廊下の延長上は幅広でフローリングを張り、正面壁にもその巾に合せて姿見の鏡を張ったことで、廊下の長さが倍に感じられます。また真っ白なカーペットがボーダー状のフローリングを上手くマッチして、とても華やかな雰囲気の主寝室になってきました。

ケーシングと巾木で壁のパネル化

白金N邸

石膏ボード張りと先行して設置する造作家具が無事納まったので、白金N邸の最大の見せ 場である壁パネル化の工事が始まりました。

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パネル壁を造作で作って、現地で嵌めてゆく方法も検討しましたが、床の不陸や最後の微妙な寸法調整の事を考え て、巾木材とケーシング材を用意して、現場で削り合わせながら嵌めてゆくことになりました。

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コーナー部分のケーシング材の取り合いは、片方の小口を削っておいて、擦り合わせるディテールとしています。

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建具の枠ケーシング材と、パネルの枠材の寸法を合せて、全体がパネル化された空間となる予定です。

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特注巾木は高さ150ミリ、竪枠材は90ミリで、少しずつ厚みを変えて立体感を演出しています。大きく見える枠材は廊下ホールからラウンジ(ベスティビュール)へのゲート部分です。

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このようなケーシング材をリフォームキューの岩波さんが発注しておいてくれたので、こちらを現場で固定してゆく作業で、パネル壁ができてゆくシステムとなっています。

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ボード壁との取り合いで、事前に設置しておいたリビングの作業机カウンターです。リビングは灰色で塗装されるので、その色に合わせてスプレーで吹いて貰いました。

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ダイニングの円形折り上げ天井もきれいに作られていました。

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最後のオマケ(?)はリビングの柱奥に作った読書用ニッチで図面を見ている僕の写真です。とても気持ちが良いコーナーとなってきました。

ホッとワクワク+(プラス)の取材撮影@白金台S邸

白金台S邸

TOTOと日経デザインがユニバーサルデザインについて書いているコラム「ホッとワクワク+(プラス)」の取材撮影で、白金台S邸に伺って参りました。

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ユニバーサルデザインとは、「どんな人がどんな状況でも使える空間や製品のデザイン」という意味ですが、今回はお年を召した方でも使いや すい水廻りのデザイン工夫についての取材依頼でした。
左奥にいらっしゃるのが日経デザインのエディター&ライターの介川さんで、手前がおちゃめなカメラマンの沢田さんです。

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こちらが、そのホッとワクワク+(プラス)のインターネット記事の掲載例をキャプチャーした画像です。因みに、こちらのページでは、オン・デザイン・パートナーズの西田司さんが設計した丘の家という住宅の事例が紹介されていますが、このプロジェクトを担当したスタッフの後藤典子さんが以前からの知りあいで、介川さんを紹介してくれて、今回の取材に繋がった経緯があります。

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白金台S邸は70代後半のお施主さまご夫婦の為のマンションリフォームプロジェクトだったので、玄関のベンチやコルクタイル貼りの浴室などが上手くユニバーサルデザインにマッチすることが、取材の決め手になったそうです。小さな洗面所に皆が集まって撮影している風景で、奥にコルクタイル貼りの浴室が見えます。これは冷たい床に直接足が触ることを避けるためと、なにかの拍子で転んでも床で怪我しないための高齢者向けのリフォームのアイデアでした。

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お施主さま以外の関係者での取材記念撮影です。右から、TOTOの高田さん、同じくTOTOの片山さん、日経デザインの介川さん、カメラマンの沢田さんと各務です。取材にご協力くださったSさま、紹介してくれた後藤さん、そして取材撮影に来てくださった皆様、とうもありがとうございました!
なお、この記事は11月後半に掲載される予定だそうです。