Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

大理石張りのテレビ埋め込み壁

ザ・ライブラリー

ザ・ライブラリープロジェクトの紹介ブログです。
恵比寿A邸では、高層マンションならではの東京タワービューを誇る窓の前に、テレビ用の壁を造作で作ります。元々SRC造の柱型があった個所ですが、その柱幅だと大型テレビがはみ出てしまうので、柱の前面に大理石張りの壁を作ってそこに大型テレビを埋め込む計画となっています。

写真の上半分がLGS下地にベニヤ板を張った下地壁の状態で、下半分がその後の工事でテレビを埋め込む箇所以外に大理石を張った様子です。

まだ下地壁の状態のこの時期の写真だと、背面の柱に対して壁が左右に張り出しているのが判りますね。

壁の裏側で、柱型の横にはこのようなポケット状の空間ができますが、ここにはビルトイン型のワインセラーを組み込んだバーカウンターを作る予定となっています。

因みに、柱型の反対側には奥行き35センチほどのAV収納を設ける予定です。テレビの付属品のブルーレイ等をしまっておく用途となります。
以下、より詳しくはザ・ライブラリーブログをご覧ください。

給排水設備図の謎解き@三田S邸

三田S邸

新しく始まった三田S邸の現地調査に伺って参りました。まずお部屋を拝見する間に、Sさまにお願いして事前に管理人さんに用意して貰っていたマンション竣工時の図面をチェックさせて貰いました。

このような立派に製本された竣工時の図面集を、管理人さんがマンションの地階にある集会室に用意しておいてくださいました。

三田S邸_竣工時床伏図

幾つかの重要な図面がある中で、水周り設備(キッチンや浴室、洗面やトイレ)を移動する計画がある際に是非とも手に入れたい図面の一つである、床伏図がこちらなのです。床下は現地で確認できるカ所が限られている中で、この図面があると、仕上げ床からコンクリートスラブまでの段差寸法と水周りか所んのダウンスラブの範囲が判るので、どこまで水回り設備を移動することができるかの大きな指針となる図面なのです。

三田S邸_竣工時給排水衛生設備図

そしてもう一つの重要図面がこちらの給排水衛生設備図面です。給水と給湯のルートに加えて、排水管のルートが判る図面がこちらとなるのです。ただ、この図面は当初の僕らの予想を裏切るものでした。

こちらはほぼ同じ間取りの上階の給排水衛生設備図です。分かりやすように排水ルートを赤線で書いています。キッチンやトイレ、浴室や洗面や洗濯機からの排水が、青で四角く囲まれたPSに流れ込んでいるのが判ります。

こちら下階の設備図を上階と同じように排水ルートとPSを判りやすく色分けしてみたものです。こちらでは、赤い線で描かれた排水管が1本もPSに流れ込まず、それぞれが勝手に行先を決めているかのようなのです…。
最初は図面が間違っているのかとも思いましたが、このお部屋が住宅としては最下階でその下が地下駐車場となっていることに担当スタッフの竹田さんが気が付いてくれて、それで理由が判ってきました。どうも、この階の排水管だけ、床のコンクリートスラブを貫通して地下駐車場の天井裏で横引きされているようなのです。

その後、それを担保する図面が無いかと竣工図面集を捲っていたところ、地下階の天井裏の配管図が見つかりました。分かりやすく1回の図面と同じに位置にPSを書き込んでおきましたが、確かに地下階の天井裏で全ての排水管を合流させながら流していることが判りました。ということで、プロットされているスラブの貫通孔の大よその位置と床スラブの段差範囲を抑えておけば、新しい水回りレイアウト設計が可能になることが判りました!
と、ここまで判った所で、他の図面の急いで撮影させて貰った後にお部屋の現調をさせて頂きました。

三田S邸_ご自宅現地調査

しっとりとした低層マンションの1階部分にあるお宅で、窓サッシ前にはご自分の専用邸があり、更にその先には大使館のお庭の緑が繋がった素晴らしい借景のお部屋でした。

三田S邸_ご自宅現地調査

お手持ちの家具はモダンなB&Bイタリアのソファや、ドレクセルのダイニングテーブルなど、海外生活の長いお二人ならではの素敵なミックステイストのお部屋でした。

三田S邸_ご自宅現地調査

新築時には3LDKとして発売になったお部屋だったそうですが、購入時に新築オプションで1LDKに変えたお部屋でしたので、寝室はとにかく大きく余裕のある作りとなっていました。ペダル漕ぎのトレーニングマシーンは、最近現調に伺うお宅で良く見かけますが、こちらでもコロナの最中に購入なさったものだそうです。

三田S邸_ご自宅現地調査

キッチンは御影石のカウンターの重厚な作りでしたが、完全なクローズドキッチンでしたので、オープンな作りになさりたいとのことでしたので、最近新しいものに買い替えたというガスコンロ以外は新規作り直しとなりそうです。

三田S邸_ご自宅現地調査

洗面脱衣も広々とした作りですが、全体的に古びてきたように感じるとのこと、これを機会にレイアウトも作りも一新することとなっています。

三田S邸_ご自宅現地調査

浴室については絶対に変えなくてならない理由はないそうです。場合によってはお化粧直しできれいにすることも出来るのですが、全体を作り変える計画で進めると、この浴室を残すことになると、今とほとんど変わらない間取りしか作ることができないので、残念ながらこちらも作り替えることになります。

三田S邸_ご自宅現地調査

現調時には床下のチェックと天井裏のチェックが欠かせません。床下をチェックできる一番の候補箇所が、洗面カウンター下なのです。今回も排水の繋ぎ込み用の点検口があったので、ビスを外して床下ののぞき込みました。

三田S邸_ご自宅現地調査

点検口の中を覗き込んだ様子です。荒床(床仕上げの下地)も空けられており、その下にコンクリートスラブが見えています。こちらのには水とお湯のヘッダーが収納されていました。ヘッダーは最近は使うことが少なくなったので、それ自体には興味はないのですが(笑)、床スラブと床仕上げの段差寸法を測ることができることがより重要だったのです。ここで実測した寸法は、先に手に入れていた床のダウンスラブの図面とほぼ一致致しました。さすがにこれだけ配管があると排水管のルートまでは撮影できませんでしたが、先に図面上での推察が出来ているので安心感があります。

三田S邸_ご自宅現地調査

こちらは屋外のボックス内に隠されていたガス給湯器です。緑色のチューブはペアチューブと呼ばれるもので、お風呂の追い炊きや床暖房などの給湯管となっています。この給湯機に関しては、仕上げ床から度の高さで室内にそれぞれの管が飛び込んでいるかがとても重要なのですが、狭く暗く、身動きがほとんど取れない場所でしたので、大よその眼検討だけで実測はできませんでした。ただ、恐らくこの壁の裏のPSの腰から下にしか配管は無いことが想像できますので、このPSの上部の空間は室内空間として取り込むことが出来そうだと推察することができました。

三田S邸_ご自宅現地調査

こちらは天井点検口からのぞき込んだ天井裏の様子です。換気や排気のダクトがクロスしている個所が無いか、天井の仕上げから、上階の天井スラブの段差の寸法を大よそ確認することができました。

三田S邸_ご自宅現地調査

こちらは壁点検口からのぞき込んだPSの内部写真です。PSはパイプスペースの略語ですが、実はこのPSには2つの種類があるのです。一つは専有部であるエアコンのドレイン管や冷媒管が通るPSで、もう一つは内部に共用竪管が通るPSです。前者については、部屋の外周部に多く見られ、内部に通っている配管はエアコンの冷媒管やドレイン管がほとんどで専有部に当たり、移動したり場合によっては撤去することも可能です。それに対して後者のPSは水回り周辺にあることが多く(このブログの最初の図面で青線で囲った部分)、マンション竣工時の登記面積図にて、PS部分が専有部から除外されている場合は、PSそのもの(内部の竪管だけでなく、周りを囲んだ壁も含む)が共用部になるので、基本的には触ることができないことになります。ただ、登記面積図からPSが除外されていない場合は、竪管のみが共用部で周りを囲んだ壁は作り直すことができるという、ちょっと面倒くさい存在なのです。こちらのマンションの登記図を見せて頂いた所、PSは専有部から除外されていないようでしたので、PSの余分なエリアは削ることも出来そうでした。

三田S邸_ご自宅現地調査

こちらはもう一つのPSから下を覗いた写真です。こちらのPSは内部に共用竪管がギュウギュウに詰め込まれているので、何もできなさそうでした。
一応、ここまでの図面チェックも含めた調査が有料(22万円消費税込み)の内容です。以前にSさまがリフォーム工事を相談した会社はPS内部や天井裏、床下をチェックすることが無かったそうで、ここまでの調査の内容をご説明しながらチェックしたこと、前の会社と比べて安心感が違うと言って頂きました。

2023年モダンリビング大賞ベストシックス賞受賞!

ニュース

12月6日(水)に高級住宅&インテリア雑誌「モダンリビング」が主催する、モダンリビング大賞の授賞式がありました。その1年間で掲載された作品から読者アンケートで選ばれた作品がベストシックス賞となり、さらにそこから審査員の方々と人気投票でモダンリビング大賞が選ばれるというスタイルとなっています。

2023年モダンリビング大賞ベストシックス賞受賞

弊社、カガミ建築計画は、昨年の12月号に掲載頂いた、新築マンションのペントハウスインテリアの関西I邸が候補に選ばれ、そこから改めての読者投票にてベストシックス賞を頂くこととなりました。

2023年モダンリビング大賞ベストシックス賞受賞

投票スタイルも今年から変わり、同じ12月のマンション特集号から2つの候補が選ばれ、その中から読者投票で1つが選ばれるという仕組みとなりました。なんともう一つの候補が、森ビルの虎ノ門レジデンシャルタワーのペントハウス住戸インテリアのトニー・チー・スタジオとの1対1のガチンコ対決(笑)となったのですが、何とその対決に勝ってのベストシックス賞だったのです。
ベストシック賞までは事前に聞いておりましたが、この授賞式の当日の6つの作品の中から唯一のモダンリビング大賞が選ばれるとのこと、ドキドキの瞬間が近づいてきました…。

2023年モダンリビング大賞ベストシックス賞受賞

授賞式パーティーは以前、ザ・ライブラリーのスタッフ全員で見学に伺った横浜のNODEAギャラリーでした。NODEAギャラリー見学の過去ブログはこちらをご覧ください。

2023年モダンリビング大賞ベストシックス賞受賞

パーティー当日は、受賞者だけでなく雑誌モダンリビングによく掲載される有名建築家やインテリアデザイナーの方々もいらして、授賞式の前にNODEAの超ハイスペック窓サッシを案内されていました。

2023年モダンリビング大賞ベストシックス賞受賞

そうこうしているうちに会場の準備が整ったとのことで、会場に着席いたしました。関西I邸は僕、各務とカガミ建築計画副所長の竹田怜未さんとの共同設計ではありましたが、僕が筆頭設計者なので、受賞者席には僕が座ることとなりました。今回のライバルはバケラッタの森山善之さんやUIDの前田圭介さんIKAWAYAの井川充司さん、さらには気鋭の若手建築家の小野寺匠吾さんやSWAY DESIGNの永井菜緒さんといった錚々たる面々で、とても大賞は狙えないだろうと気楽な気持ちで授賞式に臨むことができました(笑)。

2023年モダンリビング大賞ベストシックス賞受賞

モダンリビング編集長の高坂さんと、ベストシックス賞受賞の各務と竹田さんが並んだ様子です。

2023年モダンリビング大賞ベストシックス賞受賞

こちらはトロフィーを授与されている様子です。まだ名前が記名されていないトロフィーでしたので、頂いたその場で返却して、後日記名されたものが郵送される手はずとなっているそうです。ちなみに、お客さまの関西I邸のIさまご夫妻にも同じトロフィーが贈られることとなっております。設計者だけでなく、お客さまにも賞が授与されるとことが素晴らしいですね!

2023年モダンリビング大賞ベストシックス賞受賞

最終的にモダンリビング大賞に選ばれたのは井川さんでした!井川さんの住宅作品は素材感満載の素晴らしい住宅でしたので、こちらが大賞を逃したことは全く悔しくありませんでした…。井川さんとは今年の4月のミラノ・サローネで初めてお目に掛りましたが、爽やかな好青年なのです。

2023年モダンリビング大賞ベストシックス賞受賞

授賞式が終わった後はお楽しみの懇親会パーティーでした。モダンリビング元編集長の下田結花さんとインテリアデザイナーの大場由里さん、そして住宅建築の名手彦根建築設計事務所の彦根明さんとの記念撮影です。大場さんは、事務所が歩いて4分ほどのお近くさんです。

2023年モダンリビング大賞ベストシックス賞受賞

前日のバケラッタでのクリスマスパーティーでもお話したMDSの森清敏さん、以前から憧れておりこの日初めてご挨拶させて頂いた有名建築家の椎名英三さんともお話をすることができました。

2023年モダンリビング大賞ベストシックス賞受賞

最後の写真は、これまでお話しする機会も乏しかったインテリアデザイナーの方々との記念写真です。モダンリビングとの提携インテリアコーディネータで、左から今回のインテリアスタイリング賞のベスト3に選ばれたフリーダムデザインの小池祥子さん、以前よりインスタで知己を得ていたLuxe Designのみねぎしくみさん、そして今回初めてお話をさせて頂いたInterior Design Strasseの柳生千恵さんです。
今回のような素敵な賞を頂けたこと、まず第一には新築マンションの最上階住戸270平米のインテリアを設計させていただく機会をくださったIさまご夫妻に感謝あるのみです。そして数少ない現場訪問にも関わらずきちんとした施工をしてくれたK組の施工チームの皆さま、とにかく難しい技術を組み合わせたキッチン施工のリネアタラーラの牧野さん、イタリアからポルフィドという珍しい石材を輸入することに尽力してくださったアークテックの増田社長とペドレッティ社を紹介してくださった堀川絹江さん、共同設計者として間違いなくそして用意周到に図面作成をしてくれた竹田怜未さん、ありがとうございました。