先日ご相談を頂いた、別荘リフォームの現調で、神奈川県真鶴町に伺って参りました。築39年の別荘で相当傷んでいること、特に二階はとても恐ろしい状態とのことで、最近は登ってもいないとのお話を伺っていました。
こわごわと二階に上って撮ったのが、このシュールで美しい写真です。現代生け花が、和室に浮いているように見えます。タネを明かせば、庭に植えてある藤の木が、ウッドデッキの上に掛けられた藤棚(パーゴラ)に沿って伸び、二階の和室の窓の隙間から入り込んでいる様子なのです。日当りの素晴らしい敷地で、なぜ藤の木が、太陽の方向でなく、暗い室内に向かって伸びているのか、本当にナゾです。
以前も同じことがあったそうで、切ったこともあるそうですが、その度にまた室内に入ってきてしまうそうで、ここ暫くは諦めていたとのことです。因みにこの写真は、二階の隣の部屋からの絶景です。右手前に見えている緑が、室内に侵入してきたフジです。南側の窓を開けると、全ての部屋から海越しに伊豆半島が望め、近隣の建物もほとんど視界に入らない、素晴らしい絶景の別荘でした。
屋根が所々はがれたり、割れたりしていたり、構造的に弱そうな部分には壁にヒビが入ったりしていましたが、天井裏を覗いた限りでは、きちんと乾燥しており、仕上げ材を全面的に剥がしたスケルトンリフォームを行えば、十分に手直しすることができそうでした。既存建物には必要十分な構造補強を行い、間取り調整を行いながら、仕上げ材を直す程度でとどめ、景色の素晴らしい庭部分に、離れのような独立した”風呂棟”を建ててはどうかと、うっすら考えている状態です。
3週間後をメドに提案を行い、それで本格的にリフォームするかを決定して頂けることになっています。Eさま、本日はお休みのところ、真鶴まで連れて行ってくださり、どうもありがとうございました!