Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

別荘ライフを広げる木製デッキ 軽井沢中古別荘リフォーム-09

軽井沢Y邸

別荘ならではの特別な空間の一つとして、大きなデッキがあります。今回は軽井沢別荘ライフの巾を広げる大きな木製デッキの話です。300坪もある広大な敷地と、この別荘を繋げる役目を担うのがこの木製デッキです。ここでは、従来から広さを倍にして、仕上げもタイル張りから木製デッキとし、室内の床とのレベル差もほとんど解消しています。
デッキの広さの感覚は、室内との相対的な広さも重要になります。従来より巾を広げることで、デッキとリビングがほぼ同じ広さになり、室内のテーブルや椅子を外に出せるようになりました。アウトドアリビング的な使い方が可能になるわけです。

ウッドデッキ拡張工事中

上の写真で手前に見える煉瓦張りの部分が旧来のデッキ部分です。その先の地面に埋まっているのが新しいウッドデッキの基礎となる部分です。

リフォーム計画中から既存の樹木は切らないで欲しいという、お施主様の強いご要望があったので、デッキを延ばす方向にあった白樺もデッキに取り込む事としました。ただ広いだけでなく、子供たちが周りを回る事ができる中心点が発生し、軽井沢の広大な林を構成している樹木がより身近に感じられるようになるハズです。

ただ、軽井沢は凍結深度(冬に地面深くまで凍ってしまうライン)が深いので、その点を十分に考慮した工法を採用しました。地元の工務店と良く打合せをして、凍結深度80センチより深い位置に基礎の底板をセットしてもらいました。快適な要素を作るためには、それだけ基礎となる物をしっかり作る必要があるのです。工事前と竣工間近の同じアングルの写真を比べると、新しいデッキの良さが判ってもらえると思います。

伸縮テーブルで一人でも他人数でも 目黒I邸

リフォーム

目黒I邸リフォームの第二回目です。マンションリフォームで食卓-ダイニングテーブルの大きさを考えるのは、設計者にとって結構難しい問題です。特に一人暮らしの場合は、難しさが倍増します。ダイニングテーブルが大きいと、食事だけでなく簡単な勉強や仕事、そして片付いていない書類置き場としても使えますが、その分だけリビングの空間を侵食してしまいます。反対に縮小してコンパクトにすると、軽食には最適ですが、いざ友達を招いたりすると大変な事になってしまいます。そこで、目黒I邸で考えたのが、写真のような伸縮性のあるテーブルです。既製品でも、伸び縮みするエクステンションテーブルはありますが、面倒臭かったり、一人の力では伸ばすのが億劫だったりするものばかりのようです。

伸縮テーブル-1

ここでは、テーブルと壁際の造作カウンターを合せて設計する事で、女性一人でも片手で伸ばしたり縮めたりできるように工夫しています。写真の通り、壁際のカウンターはカウンター板と下の収納の間に隙間(スリット)を設けていて、そこに食卓が滑り込む形で、長さを調節するよう仕組みなのです。引っ張りだした時に抜け落ちない金具や、完全に引出した際は、丸棒の足を取り付けて、独立型テーブルにすることもできるように設計してあります。

伸縮食卓

一人で軽食を摂るときは上のような状態で、ちょっと仕事をしたり、親しい友達を招いて食事をするときは、テーブルを引出して下のような状態で、大勢の友達を呼んでのパーティーの際は、完全に引き出して、足を取り付けて独立テーブルとする。こんなバリエーションが気軽に使い分けられる理想のテーブルが完成しました。因みに短いときの寸法が80センチで、最大に伸ばしたときの寸法は120センチとなっています。

リブコンテンツの忘年パーティー

その他

26日の晩、お付き合いのあるオーダーキッチン屋さんリブコンテンツの忘年パーティーに招待して頂きました。僕らがお手伝いするリフォームでは、キッチンがリフォームの中心になる事が多く、使い勝手の工夫や難しい寸法の調整を、いつも快く引き受けて貰っているのが、このリブコンテンツです。

リブコンテンツの忘年会

僕も男性としては料理をする方だと思いますが、やはりお施主様の奥様とキッチンの話をしていると限界を感じてしまいます。僕らが設計で大枠を決めた中で、リブコンテンツのスタッフが奥様と上手く話を進めて、インテリアとしても違和感のない、きれいで、何より使いやすいキッチンを作って貰うスタイルも大分定着してきました。

マンションリフォームや、戸建住宅のリフォームでも、キッチン部分は一番神経を使うところで、施工も難しいところですので、これからも長くお付き合いしたいキッチン屋さんです。素敵な女性主宰者、田原さんがまだキッチンショールームを持っておらず、マンションの一室で営業開始した頃からのお付き合いですので、このように会社が発展してくれているのは、嬉しい限りです。

リブコンテンツ ショールーム

4種類の素敵なキッチンが並ぶ空間の中で、洒落た食事を頂きながら、普段はライバルでもある建築家や雑誌社の方々とキッチンにまつわる事々を話す機会はめったになく、とても面白い経験でした。

今年も、目白S邸と先日引渡しのあったお宅ではリブコンテンツさんにお世話になりました。いつも無理難題をお願いし、価格についても色々と考慮してくれて、どうもありがとうございます。これからも、どうぞ宜しくお願い致します。