Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

天井仕上げと扁額 お茶室リフォーム-9 

お茶室リフォーム

先日貼り始めた杉杢目板の天井板が張り上がり、竿縁の晒竹(さらしたけ)が取り付けられました。通常であれば、天井板は屋根裏から釘で留めるので、釘が見えなくなるのですが、今回の場合、屋根裏が無いので、室内側から釘を見えないように天井板を貼るのが大変な作業だったそうです。

室内茶室の天井張り

大工の伊藤さんが持っているのが、お茶室の席名を記す扁額(へんがく)です。タモの皮付き材で、工務店からのプレゼントです。

扁額

これからお施主様が、知り合いのさる書道家の先生にお願いして、茶室席名を筆して頂くことになっています。

玄関リフォームの小さな工夫-1

その他

R邸の玄関と外構のリフォームで、工夫した幾つかのポイントを紹介します。由緒正しいR家では、代々ご先祖さまから使われていたステンドグラスの丸窓がありました。引越し以来しばらくしまってあったこの丸窓を、拡張した玄関ホールに飾ることにしました。

といってもステンドグラスは後ろから光が当たって、初めて見えてくるものです。ちょうど隣家との間にある玄関には、模様を映し出すほどの光は差し込みません。そこで考えたのが、外部からステンドグラスに照明を当てて、室内の明かりとして利用することでした。訪ねてきたお客様には見えにくいのですが、お帰りの際は正面にステンドグラスが見えてくる仕掛けとなりました。

お客様が多いR邸では、いつもお客様の傘立てに悩んでいました。普段は目立たなく、いざと言う時には役立つデザインの工夫をということで考えたのが、ステンドグラスの下の小さな棚です。玄関に文字通り花を添える花飾りと印鑑をしまう小棚を兼ねたこの造作家具に、手摺状のバーを取り付けました。これが雨の日には傘掛けとして役立つ仕掛けになっています。目立たないのに、意外と多くの傘が掛けられるとR様も喜んでくださいました。

門扉と外構のリフォーム

戸建住宅リフォーム

実は門扉(外玄関)と外構は、非常に設計が難しい部分なのです。表札やポスト、チャイム(玄関ベル)といった細かい要素を門扉周りの雰囲気にどう合せるか、設計者としての力量が示される箇所となってきます。

今回のリフォームではちょうどリビングの窓の目隠しになっていた樹木を残しながら、雰囲気があり、通気性もある木製のフェンスを考えてみました。表札や郵便ポストとチャイムもフェンスに埋め込む形でデザインしたので、全体の統一感を出すことができました。

ガレージ部分には、夏の日差しを防ぐ雨除け屋根を付けました。既製品の屋根は確かに廉価で便利ですが、どうにも雰囲気がガサツなので、ガレージ扉と外玄関を分ける壁から張り出す形で、半透明のポリカーボネート板の屋根を取り付けました。圧迫感をなくすために、壁に空けた穴に照明を埋め込んでみました。