Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

別荘と普通の住宅の違い 箱根別荘リフォーム

箱根S別荘

別荘と普通の住宅の違いは、その絶対的な必要性にあると思いますが、いかがでしょうか?つまり別荘がなくても日常生活には支障がありませんが、あることで生活が大変豊かになるものと考えています。老朽化して使いにくくなった別荘をリフォームするなら、都会の住宅と似たようなリフォームをするより、別荘の特徴を思いっきり伸ばす事が出来れば、精神的な豊かさを更に活かしてゆくことができると思いませんか?
週末や休みの期間だけ特別な気持ちで使う別荘のリフォームで、耐震や水廻り(お風呂は別として!)、バリアフリー化等にお金を掛けることが少ないのは、上記の理由によるのでしょう。S様の場合、つい最近キッチンや浴室にこだわった住宅を都心に新築したばかりだったので、箱根の別荘のリフォームでの特徴は顕著になりました。

つまり、庭と室内の繋がりにほとんど全ての予算をつぎ込み、あとは老朽化して使えなくなっていた設備配管の刷新に費用を掛けたくらいです。この思い切った割り切りで、期間も短く、リーズナブルな費用でのリフォームが可能になりました。

箱根別荘でのBBQパーティー

昨年夏にリフォームが完成しましたが、そのお祝いは、関係者を呼んでのバーベキュー・パーティーでした。僕らの事務所のスタッフ全員も招待していただき、時間を(締め切りも?!)忘れて、子供たちと庭で遊びながら、BBQを楽しませていただきました。

別荘ライフの醍醐味

これこそ別荘ライフの醍醐味ですね。

床柱登場 お茶室リフォーム-3 

お茶室リフォーム

お茶室リフォーム工事も開始早々に、早くも主役級の役者が登場してきました。

お茶室の床柱設置

既存のゲストルームの壁と床の上に、新しい壁や床を作る為の下地を組んでゆきます。現場にはこれから取り付けられる、杉の面皮柱が出番を待っています。他の材料たちも銘木屋から納入されて来ています。使う木の種類や仕上げによって、お茶室の格や使われ方が変わってくるので、ここからの工事は細心の注意が必要です。今後僕らの設計を、大工の伊藤さんがどのように組み立ててゆくのか楽しみなところです。

赤松皮付き床柱

そして、いよいよ真打、床の間の床柱が登場です。床柱は特別な役割を持ち、室内で最も目立つ位置に立ち、茶室の雰囲気を左右する最も重要な要素です。写真は珍しい赤松皮付き丸太床柱の底面です。長年大事に育てられた銘木だけあって、とてもきれいな年輪をしています。バウムクーヘンというお菓子がありますが、余った材を輪切りにして見るとすごく似ていて、よく命名したものだと比較しながら、大いに感心いたしました。

古くなった別荘 建替えかリフォームか?

箱根S別荘

別荘は昔から持っているのに、最近はあまり使っていないという方は結構いらっしゃるのではないでしょうか?以下、お祖父様が建てた箱根の別荘をリフォームして、大いに活用しているS様のケースを紹介します。
昔は良くこの別荘で遊びんでいたS様も、最近は面倒で使っていなかったとのことでした。雨戸は開けるのだけで大奮闘、水はチョロチョロ、お風呂は入れるのに1時間、楽しみで行っているのか、或いは年老いた別荘のお世話(!)に通っているのか判からないような状態だったそうです。
子供たちが遊び盛りになった事で、建替えも含めて、何とか上手く活用できないかとの相談が始まりでした。建て替えとリフォームの費用を試算したところ、

  • 新築では3倍ほど費用が掛ることと、
  • 子供の頃の思い出を自分の子供にも伝えたい

という2つの基準からリフォームへと判断していただきました。

ウッドデッキのある別荘

まずは大きな庭との繋がりが重要だと判断し、腐りにくく、足触りの良いデッキ材を探し、大きなデッキを作り直すこととしました。手摺を片側だけにして、同じウッドデッキ材でベンチを作ったところが、デザインのミソです。手摺がないことで、視界が開け、部屋と庭がデッキを介して繋がるようになりました。開け閉めが不調だった木製サッシは、重みで床がたるんで敷居を下から支え直して全体を調整しました。

こちらがリフォーム前のデッキの様子です。外と内を繋ぐ窓サッシュはとても重要で、強引に開けていたサッシュが、指一本で軽く動くようになった事で、ウッドデッキの活用度合いが大幅に広がったそうです。朝起きて、サッと窓を開けて、素足のまま外のデッキに出られる感覚。使い勝手や素材のちょっとの違いが、大きな違いになったと喜んで貰っています。