Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

ザ・ライブラリーの新規プロジェクト_横浜S邸

ザ・ライブラリー

以前僕らがリノベーションデザインをしたマンションをご購入頂いていたS様から、新築マンションを購入することになったので、その間取りとインテリアを見てアドバイスを貰えないかとのご相談を頂きました。(設備などの面倒な取り合いがない)新築であること、CGを確認しながらデザインをして行けること、そこまで拘ったデザインになさりたい訳ではないとのことで、TAGKENと弊社で共同で進めているリノベブランドのザ・ライブラリーで進めることとなりました。

横浜S邸の既存間取り図とリフォーム案

一度、青山のザ・ライブラリーモデルルームをご案内して、田口さんとも面談して頂いた上で、既存プランの欠点を見つけ出しつつ、ブレインストーム的に考えてみたリフォーム案をこちらです。このリフォーム案を田口さんとこちらでやり取りして昇華させていくのです。

横浜S邸のモデルルーム内覧

まずは内装のカラーセレクトを選ばないと、その先に進めないので、

横浜S邸のモデルルーム内覧

Sさまに限定公開中だったモデル―ムに連れて行って貰い、カラーセレクトの素材を確認させ頂きました。

横浜S邸の既存間取り図とリフォーム案

1000~1500万円で工事可能なプランと、2500~3000万円程度の費用が掛かってしまうが、Sさまのこれからの生活動線、そして将来の転売のことも考えたプランを2案ご提示することとなりました。詳しくはザ・ライブラリーのブログをご覧ください。

大型ブラックキッチンの組立て―2

渋谷R邸

大型でスタイリッシュで、そして何よりブラックで生活感を感じさせないブラックキッチンの組立てブログの第2弾です。

先回の組立て時より、背面のトール収納が7割方組み上がっている段階からのスタートです。よく見ると、アイランドカウンターの天板にも黒基調の大判セラミックタイルがすでに張られています。

カウンタートップだけでなく、実は両サイド面にもセラミックタイルが張られており、この日は一番の大物のアイランドカウンター正面のタイル張りです。スペイン産大判セラミックタイル・ネオリスLAYLA(ライラ)という柄の艶ナシのスレート調仕上げで、この時に選んだものです。

既に現場に運び込まれていた大判タイルをまずは仮設置してみます。

カウンターの上端部を下から見上げたタイル詳細ですが、サイド面もカウンター面も45度に端部処理がなされています。ということは、本日取り付ける大判タイルも端部がトメ加工(お互いを45度にカットして、接着面をみせない仕上げ)になっているということです。硬質なセラミックタイルですが、間違えてぶつけてしまうと、この小口面に欠けが生じてしまうので、慎重な作業が必要です。

セラミック自体も少し孕んでいることがありますが、とにかく接着面がフラットであることが重要なので、仮設置後にキッチンの施工をお願いしているアルノの鵜飼社長が微調整をしてくれています。

させ、いよいよ接着作業とのこと、2液型の接着剤で点張りにするのではなく、多少後で調整ができる一液型の接着剤をベタ塗りすることになりました。因みに、今回のタイル張りの作業には、ネオリスの販売元であるTAKAOの高尾社長がピカ一の腕を持っているとのことで、わざわざ仙台からタイル張り職人さん二人を呼び寄せてくれています。

接着剤は多すぎると乾きにくくなりますし、少ないと接着が不十分になるので、急ぎながらもきれいに薄塗りしていきます。

タイル面の裏側にも同様に接着剤を塗布します。

接着作業ですが、大判セラミックは、二人の職人さんがいれば軽々と(というほど軽くはありませんが、本物の石材に比べればです)持ち上げて、ペタっと張ります。

ここからの微調整が実に大変なのです。2方向のトメのコーナー全てがピタリと合うように吸盤を使って調整していくのです。

トメの接着具合がこのレベルまで出来たら…、

次のセラミック張りの準備です。と言っても、ここでも仮設置をしてみて、最初の一枚との召合せ(めしあわせ)部分がうまく行くかを見てからの慎重な作業となります。

2枚ともが張り上がった所で、端部のパテ埋め作業となります。

濃い灰色でちょっとムラがある大判セラミックなので、黒と白のパテを良い具合に混ぜてから埋めてゆくのです。

養生テープでトメ加工の端部以外をマスキングしたうえで、素早くパテ埋めをして、乾いた所で削り取って完成とのことでした。正味2時間ほどの緊張が連続する時間でしたが、何とか上手く作業が終わりました!

こちらが見えてきたブラックキッチンのほぼ全容です。この数日後に…、

背面収納に三カ所オープンな個所がありますが、ここにリープフェルのビルトインの冷蔵庫と冷凍庫とワインセラーが入りました。

ワインセラーだけはガラス扉に、他の背面収納と同じ塗装仕様の框をつけて、

このように仕上がりました!ここまで大規模にビルトイン機器を入れることは、カガミ建築計画でも珍しいので、興奮します!

左から冷凍庫、中央が冷蔵庫で、右側がワインセラーとなります。ビルトイン機器類の取付けは、アルノ以外でも色々なオーダーキッチン屋さんがお世話になっている、マッチの小林さんが頑張ってくれました。
因みに、ワインセラーの隣の扉の取っ手は…、

冷蔵庫などと合わせた取っ手のデザインながら、引き込めるようにこのような特注で作って貰いました。

リネアタラーラの用賀ショールーム訪問

乃木坂U邸

リフォームプランが進行中の乃木坂U邸のお客さまご夫妻と一緒にオーダーキッチンのリネアタラーラ用賀ショールームに訪問して参りました。

Uさまには、事前に僕らが良くお願いしているオーダーキッチン屋6社の情報とそれぞれの会社に作って貰った事例、特徴をお伝えしておいたところ、是非リネアタラーラさんを見てみたいとのことで、決まった経緯があります。

リネアの担当者はいつもお世話になっている牧野さんですが、良く見知っているキッチンなので、僕、各務が得意そうに説明していますね(笑)。ショールームの方に説明して貰うと、良い点ばかりしか言ってくれないので、ついつい途中からチャチャを入れつつ、最後は自分で説明するハメになってしまうのです…。

ビルトインのオーブンや食洗器については、牧野さんは本当に詳しいので、説明はお任せしております。ただ、コロナや戦争の影響の半導体不足で、特に食洗器はオーダーが難しいので、どのように方針を決めればよいのか僕らでも迷うところなのです。

ご自身たちの好みが良く分かっていて、かつ直観力を大事になさっているUさまご夫妻は、このキッチンで使っているカンブリアのクオーツストーンをとても気に入ってくださいました。

白い大理石調の物が好みとのことで、他社ブランドのクオーツストーンやセラミックタイルも並べてお見せしたのですが、やはりカンブリアのこの柄が良いとのことで、改めて別日に南麻布のショールームを訪問して大判で柄を確認することになりました。

一通りショールームを見た後は、打合せテーブルでこれまで考えてきたキッチンレイアウトを見ながら、どの案が良いかを打合せさせて頂きました。

この日に打ち合わせをしたキッチンの内容と寸法を平面図のリフォーム案に入れ込んでみたものがこちらです。メールでお送りしてみて貰ったところ、お二人のイメージともピッタリだとのことでしたので、お見積り用の図面を竹田さんが作ってくれました。

こちらがそれです。まだ細かい使い勝手や収納のサイズ、家電調理器置き場なども決まっていませんが、リネアタラーラともう一社合い見積もりを取って、オーダーキッチンの費用感を知りたいとのことでしたので、この図面で2社に概算見積りを依頼致しました。