Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

建築知識学校のリフォームセミナー-1

建築知識学校 リフォームセミナー

雑誌「建築知識」が主催する専門家向けセミナー、建築知識学校のリフォーム講座がスタートしました。劇的ビフォーアフターの匠として有名な中西ヒロツグさんと一緒に、まず初回は自己紹介を兼ねて、自分達がどのようにしてリフォーム・リノベーションに特化してきたのかを詳しく説明させてもらいました。

建築知識学校 リフォームセミナー

これまで整理されていなかった資料を纏め、今回のために新しく図面を起こしたりで、下準備は相当大変でしたが、その分専門的で深みのあるセミナーが出来たのではと自負しています。

新築とリフォームのデータ的違い

新築とリフォームを比較する際には、実際に書いた図面の枚数や現場監理の回数、スケジュールまでのデータで公開して、建築的な面白さや事務所運営上のメリット・デメリットまでお話しました。

こちらも、これまで整理したことがなかった資料です。カガミ建築計画の経歴を5年ごとに区切って、どのような仕事をしてきたかを纏めたものです。新築やクリニックの設計に積極的に取り組んでいた初期のころと、リフォーム・リノベーションに特化してきた現在と比較することが出来ました。

四度にわたってリフォームをお手伝いしてきた小石川S邸の物件紹介では、段階的なリフォームになった理由や、その段階を経ながら、どのようなことを考え、どのようにして自己流で図面の書き方や職人さんたちとの交渉方法を学んできたかまでお話しました。

セミナーには19人(うち2人は本日欠席)の方が参加してくださいました。若手設計者、建材の卸問屋さん、工務店勤務の方やリフォーム屋さんの方まで幅広い職種の方々で、休憩の間も授業後の飲み会の席でも積極的な質問を重ねてくれて、とても刺激的な一日でした。学校の準備に尽力してくださった建築知識の藤山編集長はじめスタッフの皆様、TAとして授業をサポートしてくれた山崎壮一君、一緒に講義してくださった中西ヒロツグさん、どうもお疲れ様でした。また、忙しい中時間を割いて講義に参加して下った学生(?)の皆様、どうもありがとうございました!

六本木F邸 持ち物調査と1993年のBRUTUS

六本木F邸

設計が順調に進んでいる六本木ヒルズレジデンスのマンションリフォームF邸ですが、収納計画をより綿密に設計するために、現在お住まいの代官山のマンションに伺って参りました。

インテリアやデザインにとても造詣の深いお施主様なので、このお住まいも黒御影石の床に、白く塗装された壁と天井、カッシーナとあるフレックスを中心にセレクトされた家具類は、とてもセンスが良く素敵なお住まいです。

寝室の造作収納

寝室には、CDやDVDが大量に収納できる造作の棚が作りこまれており、テレビやスピーカーも配線が完全に隠せるように、オーダーの作り付け家具を作っていらっしゃいます。しかし、今回色々な理由で六本木に引っ越すことになったので、これらの家具や収納の良かった点や使いづらかった個所などもヒアリングさせていただきました。

キッチン現調

キッチンの調査をしている、スタッフの渡辺です。広いキッチンですが、あまり頻繁に料理はなさらないとのことで、まだまだきれいな状態でした。お皿や鍋、調理機器や小物の量も調べさせてもらいました。

BRUTUS(ブルータス)独創空間に住みたい 

最後の雑談時にお施主様が持ってきてくださったのが、この雑誌BRUTUS(ブルータス)の1993年11月号でした。学生の頃に手に入れた「独創空間に住みたい」という特集でが大好きで、いつか実現させたいとずっと眺めながら考えていたという感動的なお話を伺いました。!

今回の計画では、収納を十分に確保し、余分なものを隠した生活スタイルを選択なさいましたが、本当はこの特集にあるような大きなワン・スペースで、何もかもが手を伸ばせば使えるような空間にも大きな憧れを持っていらっしゃるとのことでした。

過去案件のリフォームマップ

その他

大学時代の同級生、i+i設計事務所の飯塚君が過去案件を地図に落としこんだマップを作っていました。きれいに東京、神奈川、千葉、埼玉に散らばっていて見事だったので、試に同じスケールでカガミ建築計画のリフォーム物件を地図に落とし込んだものを作ってみました。

青印がマンションリフォームで、赤印が戸建住宅リフォームです。驚くほどリフォームが都心に集中していることが判りました。実際には、新築戸建住宅を落し込むと、もう少し世田谷・大田区、杉並・中野区に広がり、別荘リフォームを含めると、広く関東甲信越に広がるのですが、リフォームに限っては、ほとんどが港区、千代田区、渋谷区、文京区に固まっていました。

港区のリフォームマップ

地図を港区を中心にしてみると、圧倒的にわれらが本拠地の白金台が多く、三田方面や麻布・広尾エリア、さらには六本木・青山に広がりつつある状況が読み取れます。全36件中、21件がこの地図に範囲に集まっています。因みに黄印は現在計画中の案件です。

設計を進めてゆく上では、ベースとしている白金台に集中していることはとても便利で良いと思っています。何より打合せが楽で、現場にも気軽に出かけられます。将来のメンテナンスを考えたときも近くの方が圧倒的に便利です。今後は地図でも少し隙がある、元麻布や西麻布の外人用マンション、広尾のガーデンヒルズといった大型物件のリフォームも手掛けてみたいと思っています。さらには品川区の池田山や御殿山、渋谷区の松濤や代官山(南平台や青葉台(目黒区))、千代田区の番町や麹町といったエリアも密かに狙っております。

また、最近は名古屋や大阪といった遠隔地からもリフォームの相談を受けておりますので、(リフォームの規模によりますが)地域にこだわらずに僕らを必要としているお施主様の手伝いをして行きたいと考えています。