Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

工事現場での原寸確認@南麻布S邸

南麻布S邸

南麻布の大型マンションリノベーションS邸で、お施主様と現地での打ち合わせをいたしました。

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大きなLDKと隣室の子供の遊び部屋は、2枚の引き戸で仕切る形になっています。一度は打ち合わせで、中央の石張りの壁と左右の引き戸のサイズを確定していたのですが、本当にそのサイズでよいか、少し不安になったとのことで、お施主様から現地で一緒に確認させて欲しいとご依頼がありました。

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工事最中の現場では却ってスケール感が判りにくいので、何とか判りやすい方法はないかと考えて、事務所にあったカーテンを現地に持って行き、所定の場所に吊ってみました。写真中央奥のベージュと白いカーテンでそれです。

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こちらが背面の子供部屋側から見た仕切り壁のサイズです。

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お施主さまご夫妻に現地で、カーテンを微妙に動かしながら、どのくらいのサイズが良いかを確認して頂いている様子です。

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こちらは解体前に撮影した写真に壁と引き戸を描き込んでみたスケッチです。引き戸のサイズを大きくし過ぎると、中央部分の石張りの壁が中途半端な存在になってしまうし、反対に小さすぎると二つの部屋の一体感が感じられなくなってしまうという、実に難しいバランスです。

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奥さまがキッチンで料理をしているときに、お子様の様子がどの程度見えるかをチェックしてもらいました。とにかく、いろいろな角度から比較して頂いて、インテリアのバランスも考えながら、ある寸法で決めることができました。

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壁や引き戸とは直接関係がありませんが、工事は着々と進んでいます。こちらはリビン・ダイニング天井の2か所の折り上げ天井の下地組の様子です。

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天井の高さをギリギリまで高めるため、電気配線が通る最小の寸法を確保して、下地を組んでもらっています。

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無駄を省いて収納スペースを確保するために、以前へ相当大きかった分電盤も小型にして、天井間際に上げて設置してもらいました。

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打ち合わせと現場の説明が終わったところで、決まった壁のサイズのカーテン前で、Sさまご夫妻の記念写真です。奥さまはご妊娠中で、この日の打ち合わせの後に、病院に直行して入院することになっていました。あと2日後にはお子様が生まれるというタイミングで、埃っぽい現場に足を運んでくださり、どうもありがとうございます。
元気な赤ちゃんが生まれること、願っております!

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お施主さまが帰られた後に、現場監督の富田さんと大工の町永さんに壁の寸法と収まりを説明している竹田さんの様子です。これでひとまず難しい寸法を解決することができたので、僕らもホッといたしました。

 

電気配線ルート確定@広尾Nプロジェクト

広尾N邸

LGSの下地が立って、石膏ボードが張られている最中の広尾のビンテージマンションNプロジェクトの現場で、電気屋さんと配線経路やスイッチ・コンセント位置の細かい打ち合わせをいたしました。

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天井高さを確保するために、梁下もギリギリの寸法で組んでもらっているので、どのルートを通して配線するかをスタッフの竹田さんと電気屋さんで詰めてくれました。

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梁上に元から空いていた小さなスリーブ(穴)に電線を通してもらった様子です。元はほとんどすべてが躯体に打ち込まれた配線だったものを、今回のリフォームで全面的にやり替えるので、綿密な打ち合わせと調整が必要になるのです。

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非常に見えにくいですが、LGSで組んだ軸組の間を電気の配線が通っています。スイッチやコンセントは下地のLGSとぶつからない位置で決めてゆきました。

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LGSが密に立っている個所は仕方がないので、写真のようにLGSを切り欠いてスイッチを入れて貰いました。

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その合間に、オーダーキッチンをお願いしているクッチーナの担当の米重さんが床に出された墨を実測調査に来てくれました。現場の伊藤さんと竹田さんと細かい個所の収まりを打ち合わせしてもらいました。

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洗面台2台もクッチーナでお願いしているので、米重さんが慎重に実測してくれました。

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こちらはオーダーユニットバスの到着を待っている浴室スペースです。

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浴室への床のガター(谷間)は配管されたうえでフタをされていました。

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今後、「香港から直輸入のオーダー建具」が到着する予定なので、その搬入や取り付け方法、塗装のやり方などの打ち合わせを、伊藤さんや大工さんたちとさせて貰いました。

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その間にも、着実に工事が進んでいます。写真は北側の居室の窓枠を大工の服部さんたちが取り付けている様子です。

 

虎ノ門ヒルズレジデンスのリフォーム・インテリア計画

虎ノ門ヒルズM邸

6月にオープンしたばかりの話題の虎ノ門ヒルズレジデンスをご購入なさったお客様から、リフォームとインテリアのご相談を頂きました。

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少し前のお話になりますが、まずはお引渡し前の竣工検査のお手伝いに伺って参りました。まだ、建物自体が一般公開される前の工事現場でした。

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補修工事の後片付けが済んでいない段階でしたが、大手ゼネコンの大林組の設計施工で、全体的には非常に丁寧な作りできれいに作られていました。

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リフォームをすることを前提としても、残して再利用する部分も沢山あるので、きちんと第三者の目を持って仕上げをチェックさせて貰いました。結果として、以下の各ポイントを指摘いたしました。

  • 靴箱内部の棚板の不具合
  • 塗装仕上げの天井の塗装ムラ
  • バルコニーのウッドデッキの油シミ

写真は、お施主さまのMさまと森ビルの担当者と大林の担当者が、指摘内容を確認している様子です。

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リビングからベランダ越に外部を眺めたアングルの写真です。大きなサッシに大きな折り上げ天井が特徴の空間です。天井の高さも高く、開放感のある部屋ですが、デザイン的に取っ掛かりとなる部分があまりないので、家具のレイアウトは難しそうな間取りでした…。

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ダイニングエリアからキッチンとプライベート廊下を見返したアングルの写真です。正面にPP(パブリックとプライベート)を分離するための扉が見えますが、デザイン的には少しハテナな上に、ダイニングの壁に引き戸が出っ張った形で吊られているのことは、お施主さまのMさまもリフォームなさりたいとのことでした。こちらについては壁にポケットを作って埋めるか、撤去するなどの指針を決めたほうが良さそうです。

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クオーツストーンの天板に白色カラーガラスと白い塗装仕上げの扉材で作られた既存のスタイリッシュなキッチンです。とてもきれいですが、実際に調理することを考えると、電子レンジや炊飯器がカウンター上に鎮座して、洗物や食器洗剤・スポンジ類がシンク手前に並ぶと、このスタイリッシュさの魅力が半減してしまいそうです。キッチン自体には大きく手を加えず、シンクカウンター手前に手許を隠せる戸壁を作ったり、左側に壁埋め込みで作られている収納を作り変えることで、それらの問題を解消できないか考えてゆくことになりました。140820toranomonhills-16

こちらは専有部の玄関です。ウォールナット材をふんだんに使ったシックな作りですが、少し照明が暗いのと、やはりこの扉に重厚感が足りないので、扉自体を交換するかポケットに埋め込むかを検討することになりました。

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今回は屋外用家具をご提案するだけでリフォームの予定はありませんが、バルコニーの様子です。完全に屋根がついており、手すりの作り方も室内的な造作となっているので、室内の延長として使えそうなテラスとなっていました。

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こちらがバルコニーからの都心の景色です。右手に見える皇居、中央奥には新宿の高層ビル群、左手には六本木・虎ノ門周辺の再開発のビルの数々が見えています。四十数階からの眺めですが、下層部にはオフィスが入っているので、普通のマンションの高さに合わせると50階以上からの眺めに相当するので、都心の高層マンションの上層階でも体験したことのない高さになります。
近隣には森ビル等の再開発の計画が多数ありますが、それらの建物が建った後でも、景観が確保される高さであることを確認したうえで、お施主さまのMさまはこちらをご購入なさったそうです。

今回のリフォームの計画は具体的にどの部分をどうリ変更したいといった一般的なご要望がなく、ダサい(?)部分を見つけてそれらを是正しながら、全体を虎ノ門ヒルズレジデンスにふさわしいカッコ良くてスタイリッシュな空間に変えて貰いたいとの曖昧なご依頼なので、これから拝見したイメージを思い出しながら、リフォーム計画を練ってゆくことになります。また、併せてインテリアの家具やラグ、カーテン等もご提案してゆくこととなります。

リフォーム完成後の様子はこちらをご覧ください。