Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

半年掛かって完成したインテリア@南青山Y邸

南青山Y邸

リフォーム工事自体は、半年ほど前に完成していた南青山Y邸に、徐々にイタリアからの輸入物の高級家具や照明、特注でデザインした家具や調度品が入って、ようやくインテリアも含めて完成することができました。

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まず最初に到着したのは、エ・インテリアーズのエクステンション・ダイニングテーブルTAACです。青山のショールームにあるテーブルのデザイン、エクステンションのシステム、サイズ全てをYさまは気に入ってくださったのですが、寸法的に高さだけが欧州スタンダードだったため、特別にスチール製の脚を切って貰うのに時間が掛かってしまいました。

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同時に、ルミナベッラにお願いしていたペンダント照明Lewit pendantです。こちらは、取り付け自体は簡単なのですが、3本のワイヤーで吊っているのですが、平行に希望の高さに設置するのがとても難しい機構になっており、電気屋さんが取り付けに2時間ほど掛かって頑張ってくれました。

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廊下の突き当たり壁に取り付けたのは、アーテリアーズの壁面彫刻です。こちらは国内在庫があったので、実際にはもっと早くに手に入っていたのですが、取り付けを大工さんにお願いする必要があったので、このタイミングに合わせて設置してもらいました。
のっぺりしていた壁に光の彫刻がつるされたようで、とても印象的なコーナー空間になりました。

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こちらは、各務がデザインした特注のセンターテーブルです。ウォールナットの低いテーブルに、白い塗装のL字型テーブルが乗った形になっています。似たような可動式のテーブルは見たことがありましたが、小さなお子様がいらっしゃるY邸では、可動部分のテーブルが外れて落ちると危険なので、二つのテーブルの間に木製のピンを入れて、落下しないように工夫いたしました。
こちらの制作と搬入は横浜の特注家具屋さんYPOの広瀬さんにお願いしました。

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発注してからイタリアで制作して、6か月経って届いたのがモルテーニのPASSシリーズでデザインしたテレビキャビネットです。

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事前にコンセントや照明スイッチの位置は調整していましたが、それでも使い勝手やデザインのバランスを考えながら、一度黄色いテープで設置位置を確認してから慎重に取り付けて貰いました。アルフレックスの担当の小牧さんが直々に現場に来て設置を監理してくれました。

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このTVキャビネットを見てから、テレビの買い替えをなさることになっているので、写真の段階では古くて小さめのテレビですが、色味といいサイズといい、このお宅にマッチした素敵なキャビネットになりました。

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テレビ台がついて、新しいテレビとブルーレイをご購入したとの連絡を受けて、最後に入ったのがテレビとステレオシステムとスピーカーを繋ぐバング&オルフセンのチームです。マランツのWi-Fi付きアンプとテレビ・ブルーレイに5チャンネルのスピーカーシステムを接続設定してもらいました。ここまでで紹介した作業で、最も時間が掛かったのがこの設定・調整作業でした。

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全てが設定し終わった後に、B&Oの村瀬さんが奥さまに使い方を説明してくれている様子です。テレビの音をアンプ経由でウーハーを含んでサラウンドスピーカーで鳴らしたり、お手持ちのi-Padから音楽を飛ばせたりと、これまでとは違ったレベルで映像と音を楽しめることに、奥さまも驚いていらっしゃいました。

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全てが設置された後で、簡単にお子様のおもちゃを片付けさせて頂いてから、写真撮影をさせて頂きました。すべての色合い、素材をYさま好みにコーディネートさせて貰っているので、まるでショールームような完璧な空間に仕上がりました!

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こちらが撮影させて頂いたリビングの写真です。Yさまご夫妻、本当に長らくお待たせいたしました!
この他の写真は、新しく作った南青山Y邸のホームページに掲載しておりますので、どうぞご覧ください。

折り上げ天井の造作@南麻布S邸

南麻布S邸

大工工事も真っ盛りの南麻布S邸の現場では、大きなリビングダイニング空間の天井造作が始まっていました。

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空に浮かぶ巨大な空母(?)のようですが、この写真だけではなんだかわかりませんね…。

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大梁1本と小梁1本を間に挟んで、二つの大きな折り上げ天井が並ぶので、梁型をどのように処理するかを工夫いたしました。集中冷暖房の吹き出し口も折り上げ部分に入れて、天井の平面がきれいになるようにしてもらっています。

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大梁については、デザインで回避することはできないのでリビング部分とダイニング部分で2つの折り上げに分割しています。小梁については、出来上がりを楽しみにしてください。

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折り上げ部分のアゴにつける、モールディングを利用した間接照明の造作図です。今回は、デザインアドバイス業務でお手伝いしているので、このような図面はリフォームキューの担当の森井さんに書いてもらっています。

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先日の現場原寸打ち合わせで決めた石張りの壁の下地も既に立ち上がっていました。

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キッチンからパントリーとユーティリティーを経て玄関へと続く動線部分の壁も立ち上がっています。こちらも壁を薄くして、引き戸を引き込んだり、リビング側からAV収納が出っ張った部分をパントリー側で棚として処理するなど、面倒な造作が沢山ありますが、きちんと設計内容通りに施工されています。

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キッチン部分の設備配管も施工されていました。シンクと食洗機用の排水管が2本に、水とお湯の管がペニンシュラ型のキッチンの対面シンク側に設置されています。

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現地を見た後には、ご近所に現在お住まいのお施主さまのお宅に伺って参りました。この写真ではよく判らないのでしょうが、右側の奥さまが抱っこしているのが、生まれて一週間目の赤ちゃんです…。無痛分娩での安産だったとはいえ、出産直後なのにお打ち合わせに出席してくださったRさんと赤ちゃん、どうもありがとうございます!

 

虎ノ門ヒルズレジデンスのインテリア計画

虎ノ門ヒルズM邸

建ったばかりの森ビルの新築高級レジデンス、虎ノ門ヒルズレジデンスのリフォーム計画では、リフォームの内容と同程度の高い密度のインテリア計画が求められています。

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お施主さまとしては、同じビル内にあるホテル・アンダーズ東京や、こちらの写真レジデンス部分のエントランス・ホールのインテリアと、今回ご購入なさった部屋のインテリアが同じレベルになるようにしたいとのご希望なのです。

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因みに、こちらがレジデンスのロビーのインテリアです。ホテルとレジデンス共に、ニューヨークのインテリアデザイナーTony Chi氏のデザインです。

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リフォームとインテリアを早いスケジュールで同時に進めて、さらに家具備品の搬入やセッティングまでを行うことになると、僕らの事務所だけでは心許ないので、インテリアコーディネート事務所のメイズの柚澤さんと小島さんに一緒にチームを組んでもらうことになりました。
虎ノ門ヒルズのカフェでお施主さまと打ち合わせをしている様子です。左側の男性は、うちの担当スタッフの前田君です。

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工事をお願いすることになった、リフォームキューの岩波さんに立ち会ってもらい、キッチンをどのように改装するかを検討している様子です。既は存ご覧のとおり、シンプルでクリーンなキッチンですが、手許を隠す小壁をどのように見せるかが一番重要なポイントになりそうです。

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こちらが、キッチン部分の打ち合わせ用に作ったスケッチです。トイレでも使っている大理石と同じ柄の石を小壁のミニカウンターだけでなく、連続するように繋げるアイデアです。

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また、別のタイミングでは、虎ノ門ヒルズから至近の距離にあるメイズのショールームにお施主さまと伺って、家具やその素材についても打ち合わせをさせて頂きました。

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リフォームが完成する時期に合わせて家具・備品を入れたいので、国内に在庫がある輸入家具か、あるいは国内生産している高級家具から選ぶことになります。現時点では、アルフレックスのソファ+ダイニングセットをベースに、ミノッティのセンターテーブル、オルーチェのペンダント照明やアルマーニ・カーサのスタンドライトなどを散りばめてゆくイメージになりそうです。
更に、建築的にはソファーの背面の壁に大々的に大理石を張って、小壁や玄関にはカラーガラスや鏡、突板壁を配してゆく予定です。

リフォーム完成後の様子はこちらをご覧ください。