Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

見積り調整&着工準備@番町H邸

番町H邸

リフォーム計画の取り纏めをお馴染みのリフォームキューにお願いすることになった千代田区番町のビンテージマンションリフォームプロジェクトH邸ですが、幾度かの見積り調整を経て、工事内容を纏めることができました。

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当初想定していた工事予算から見積り金額がオーバーしてしまっていたので、以下のような項目を見直しながら、プライオリティー(優先度)をご家族内でお話しして頂きました。

  • 造作家具→大工造作→メーカー品の採用
  • 仕上げ素材の見直し
  • リフォーム範囲の縮小
  • 既存で使える建具などの部材の再利用
  • 減額の為のデザイン変更

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概算用に僕らが描いた造作家具用のスケッチです。キッチン横からユーティリティーへとお子様たちがくぐり抜けられる隠し扉や、明り取りの小窓のデザイン、窓下に工夫した造作ベンチは厳しい見積り削減の中、実施して頂けることになりました。

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こちらの素材サンプルで、天然木の突板を一部メラミンに変更することになりましたが、初めから気にって下さっていたスカンジナビアン・リビングの幅広三層オークホワイトオイル仕上げのフローリングは使って頂けることになりました。

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Hさまご一家には色々と我慢して頂くことになり、リフォームキューにも最大限の減額で協力して頂くことで、何とか見積り金額を当初の予定金額に近づけることができました。リフォーム工事の着工スケジュールも決まったので、Hさまご一家とリフォームキューの石原さんと坂本さん、皆一緒での記念撮影をさせて頂きました。

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こちらはオマケ(?)ですが、ダイニングに入れる2.4メートルのダイニングテーブルの搬入実験の様子です。エレベーターには入らないことが判っていましたが、階段を使えば搬入できるかを、段ボールで実寸で作ったダミーをお子様たちに協力しながら階段室で回転させてみました。あまり余裕はありませんでしたが、何とか搬入できることが分かったので、これまでも幾度かダイニングテーブルを作って貰った広島のマルケイ木工に発注することになりました。

 

 

中央区の高級サービスアパートメントの墨出し、施主の現場確認

高級高齢者向けサービスアパートメントS邸

解体が終わったMレジデンスのS邸の現場に墨出し確認に伺ってきました。

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こちらの図面は、僕らが書いた設計図を元に、施工側が書いてくれた現場墨出し用の図面です。実測したデータに木製下地の位置まで書き込んでくれた精度の高い図面です。

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これらと現場を見比べながら、設備配管ルートやスプリンクラーの位置などを確認しながら、曖昧だった寸法を現場で決めてゆきます。

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墨出しとほぼ同時に、建具の枠造作に入らなければならないので、枠形状についても打合せをさせて貰いました。4枚の引き戸が交差する難しい箇所や、家具と建具がデザイン的に絡む箇所があるので、建具枠は造作家具屋さんに作って貰うことになっています。

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設備配管の取り回しもギリギリのラインを狙っているので、どこで排水管を曲げることができるかを指定設備業者のNさんと細かく打合せさせて貰いました。

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これは給水・給湯のヘッダーです。全部交換すれば、このような大きなものがトイレと玄関収納の間にポッコリと出っ張ることがないのですが、床暖房パネルとの絡みや、賃貸が終わった際の現状復帰の問題などから、既存のヘッダーを再利用することになったので、この寸法を基準に壁や造作家具の位置を墨出しして貰いました。

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新規に作り直す洗面カウンターの位置には、こちらが指定した位置に合わせて、給排水管が既に立ち上げられていました。

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墨出しが一通り終わる時点を見計らって、お施主さまのSさまご夫妻に現地を確認して貰いました。お施主さま好みのクリーンで整然とした空間になりそうだと、とても喜んでくださいました。

 

アート&小物@南平台N邸

南平台N邸

お引渡しを終えた南平台N邸ですが、まだアートや小物などのインテリア備品が揃っていないので、何度かに分けて伺って少しずつ物を揃えている段階です。

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いつもアート関係の事を相談しているギャラリークローゼットの新井さんに第二弾として、中込靖成さんのアートを4枚持って来て貰いました。高級ホテルのラウンジなどにもよく入れられているアーティストで、以前六本木T邸でも二枚入れさせて頂きました。

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オレンジ色のものや青色の物もありましたが、この深緑のアートをご購入頂くことになりました。深緑の水の中に光が差し込んでくるようなイメージのアートで、とてもしっくりくるものでした。

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プライベート廊下にも事前にサイズ変更をした上でオーダーしていた写真を取付けました。

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以前代官山T邸のリビングでも使わせて頂いたサブジェクト・マターが扱っているDavid Stetson氏の白黒写真4枚を飾りました。

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ミノティで頼んだソファーには色違いのクッションも併せてお願いしていたのですが、地味な色味だったので、追加でもう少しポイントとなる色味が欲しいとのご依頼があったので、ミノッティのファブリック・生地サンプルを借りて、追加のクッションカバーの色味も相談させて頂きました。

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最初に家具をオーダーした時点では、まだリフォームプランもきちんと決まっていない段階でしたが、今回は全てが見える範囲にあるので、色味選びも具体的に進めることができました。食卓の上に飾っている小物も、今回Baker@東京で借りてきた器類で、気にいって頂けたので、購入させて貰うこととなりました。

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こちらはマナ・トレーディングが扱っているリミテッド・エディションという名前のベルギー製ラグシリーズのサンプルです。事前にこれらの中から選んだ頂いた黒い革を張り合わせたものが入荷したので、開梱して寝室に入れさせて頂きました。

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床に敷かれたものがリミテッド・エディションのmustangシリーズの黒を入れさせて頂きました。黒い革のシックなラグで、肌触りもとても滑らかで素晴らしい敷物が入って、お施主さまも喜んでくださいました。

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ウォークインクローゼットの中央にセットしてあった小物収納も、お施主さまのコレクションの腕時計とサングラスきれいに入れてくださっていました。余りにきれいなので、実際に使うよりも、コレクションアイテムのようになってしまったと仰っていました。

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Wooodで仕入れた壁掛け時計、FLOSでお願いしたスタンドライト2本も入って、インテリアが完成した様子です。

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テレビ、ブルーレイ、アップイルTV、PS4、照明、電動カーテンをコントロールできるI-padの画面がこちらです。お引渡しから一ヶ月ですが、お施主さまも使い方にはすっかり慣れていらっしゃるようでした。

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インテリアの細部に至るまで細かく気を使ってくださるお施主さまのNさまのお陰で、本当にスタイリッシュでカッコ良い空間が仕上がりました。Nさま、ここまで本当にどうもありがとうございました!