Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

5時間ぶっ続けの造作家具打合せ

南平台N邸

工事のスケジュールが決まり、解体がそろそろ始まる南平台N邸の造作家具の打合せを行いました。関連業者が一堂にそろう必要があるので、皆さんに事務所に来て貰いました。

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まずは大型ウォークイン・クローゼットをお願いしているアルフレックス/モルテーニの担当者とは、建築工事のリフォームキューとの取り合い部分について調整して貰いました。輸入家具として搬入するのは壁が出来上がってからの事なので、事前に設置寸法などを確認することが重要なポイントでした。

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こちらのクローゼット家具には、人感センサー付きの照明がついているのですが、人感センサーを止めて、スイッチで照明をコントロールしたいので、イタリア製の人感センサーと照明を、持って来て貰い、リフォーム工事側の電気屋さんに事前に渡して、そのような改変が可能かを実験して貰うことなっています。

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その後は造作家具屋さんと細かいデザインと作り方、更には突板の張り方まで打合せをさせて頂きました。奥で笑いながら打ち合わせているのが、リフォームキューの岩波さんです。

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うちの竹田さんが打合せ用に書いてくれた家具詳細図を元に、目地の寸法や組み立て方などを細かく打合せさせて貰いました。

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こちらは、後日打合せ内容を竹田さんが反映させてくれた造作家具図です。問題があったディテールを、皆さんのアイデアと知恵で克服しつつ、それをキッカケにデザインを更に発展することができました。

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こちらは、お施主さまから頂いていたイメージ写真とこちらの考えを伝えて、家具屋さんに取り寄せて貰っていた突板のロール状サンプルシートです。そのままでは色味が判りにくいので、テープを貼った先はサラダ油を塗って色味を確認している様子です。チーク材とウォールナット材はそれなりに良かったのですが、ダイニングの壁に使う材はこちらのイメージとはズレがあったので、改めて突板屋さんを訪問して、他の候補を探させて貰うことになりました。
ぶっ続けで5時間の打ち合わせとなってしまい、最後は皆ヘロヘロになってしまいました。皆さま、どうもお疲れ様でした!

完了検査&追加工事

赤坂Y邸

赤坂Y邸は本日が完了検査でした。本来は検査をしてお引渡しで工事が終わりになるのですが、検査前から幾つか追加で工事をお願いしたいとのお話があったので、一度工事を終えてお支払手続きも完了して頂いた上で、追加の設計工事をすることとなりました。

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こちらはほぼ全体に手を加えたリビングダイニングですが、空間の重要度に応じて、リフォームする範囲を決めていたので、あまり手を加えていなかった寝室や洗面などに追加でアイデアを出してゆくことになりました。検査後、すぐに追加工事も始まっています。

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こちらは来客用トイレですが、ベージュを基本とした可もなく不可もない無味なデザインだったので、新たにカウンターと吊収納を作り、その間の壁にモザイクタイルを張っています。

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ダブルのシンクカウンターもメディスンキャビネットの下にモザイクタイルを張った様子です。

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二つの寝室と廊下は、リビングと同じフローリングを張りましたが、主寝室は少しデザインを変えています。フローリングをボーダー(縁取り)状に張り、中央部にカーペット敷きにすることとなりました。チークのフローリングとの相性を考えて、真っ白のカーペットを敷きつめています。

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アメリカでは結構見掛ける白いカーペットですが、日本では汚れを嫌うので、真っ白は見つからず、結局アメリカからの輸入物のカーペットを使っています。

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廊下の延長上は幅広でフローリングを張り、正面壁にもその巾に合せて姿見の鏡を張ったことで、廊下の長さが倍に感じられます。また真っ白なカーペットがボーダー状のフローリングを上手くマッチして、とても華やかな雰囲気の主寝室になってきました。

ケーシングと巾木で壁のパネル化

白金N邸

石膏ボード張りと先行して設置する造作家具が無事納まったので、白金N邸の最大の見せ 場である壁パネル化の工事が始まりました。

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パネル壁を造作で作って、現地で嵌めてゆく方法も検討しましたが、床の不陸や最後の微妙な寸法調整の事を考え て、巾木材とケーシング材を用意して、現場で削り合わせながら嵌めてゆくことになりました。

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コーナー部分のケーシング材の取り合いは、片方の小口を削っておいて、擦り合わせるディテールとしています。

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建具の枠ケーシング材と、パネルの枠材の寸法を合せて、全体がパネル化された空間となる予定です。

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特注巾木は高さ150ミリ、竪枠材は90ミリで、少しずつ厚みを変えて立体感を演出しています。大きく見える枠材は廊下ホールからラウンジ(ベスティビュール)へのゲート部分です。

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このようなケーシング材をリフォームキューの岩波さんが発注しておいてくれたので、こちらを現場で固定してゆく作業で、パネル壁ができてゆくシステムとなっています。

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ボード壁との取り合いで、事前に設置しておいたリビングの作業机カウンターです。リビングは灰色で塗装されるので、その色に合わせてスプレーで吹いて貰いました。

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ダイニングの円形折り上げ天井もきれいに作られていました。

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最後のオマケ(?)はリビングの柱奥に作った読書用ニッチで図面を見ている僕の写真です。とても気持ちが良いコーナーとなってきました。