Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

赤坂の高層マンションリフォームY邸の経緯

赤坂Y邸

先月から工事が始まっていた赤坂の高層マンションリフォームプロジェクトY邸を駆け足で紹介いたします。

130904akasakaYtei-01

赤坂と六本木の境界上で、ちょうど尾根筋に沿った高台に建つマンションの21階なので、窓からはアメリカ大使公邸やホテル・オオクラが見下ろせる抜群のロケーションの住宅です。経緯としては、こちらのお施主さまのYさまが、昨年完成した赤坂M邸の Mさまのお友達です。同じマンションをご購入したとのことで、デザインリフォームのお手伝いをすることになりました。
130904akasakaYtei-10

間取り的には大きく変えず、ただ、元が賃貸仕様で少し安っぽく見える個所を手直ししてゆくイメージのリフォームです。赤坂M邸のインテリアを気に入って下さっているので、似たよ うなテイストと素材感で計画しています。

130904akasakaYtei-02

床と正面壁を撤去した、解体時の様子です。築浅マンションは、図面通りに施工されており、また工事もとてもきれいなので、解体工事が始まってからのいわゆる「開けてビックリ」ということが少ない上に、以前下の階の工事をしたことがあるので、安心して解体検査に臨むことができました。

130904akasakaYtei-03

リビングには床暖房を入れるので、下地から撤去していますが、隣のキッチンは床暖に関係なく、仕上げ材のフローリングの張り替えなので、表面を剥がすだけの簡易な解体となっています。

130904akasakaYtei-04

洗面の床を剥がして、床下の配管を現しにした様子です。洗濯機の位置を少しずらし、ビニールタイル張りだった床を大判タイル張りに直します。設備配管はとてもきれいに施工されていました。

130904akasakaYtei-05-2

解体後2週間程経った現場には、荒床(床暖房とフローリングを張る前の床下地)が張られ、壁のライムストーンも張られていました。赤坂M邸では、一面だけの石張りでしたが、こちらでは、3面の壁に石を張っています。

130904akasakaYtei-05

アメリカ大使公邸側に開けた景色が、一つの大きな見せ場なので、その窓を囲むようにライムストーンを張っています。窓上部には梁型をフカして、間接照明を仕込むことになっています。

130904akasakaYtei-08

石と壁紙と梁型の張り分けは簡単そうに見えますが、施工のL社の山碕さんと斉藤さんと綿密にディテールを打ち合わせて、目透しの溝を入れて、違和感なく違った素材が交わるように注意しています。

130904akasakaYtei-06

玄関ホールからリビングへの建具は、物は替えずにダイノックシートの2色張り分けで、デザインをブラッシュアップさせています。この様子を初めてご覧になったYさまとMさまは、建具を作り直したのかと思ってくださったそうです。

130904akasakaYtei-07

玄関ホールの下足入れ、玄関扉もダイノックシートを張って、取手を交換して、見違えるように洗練されてきました。

130904akasakaYtei-09

クライアントのYさまとお友達のMさまが、一緒に現場激励に来てくださいました。未決の項目を確認させて頂きましたが、とても気に入って下さり、もっとこの空間を良くするために、新たなデザイン的な提案をしてくれとのご依頼を受けました。デザイナーとして、とても嬉しいお言葉でした!

3/4検査@広尾I邸

広尾I邸

リフォームアドバイザーとしてお手伝いしている広尾I邸の中間検査に立ち会って参りました。中間と言っても、キッチンのセットアップがほぼ終わり、オーダーのユニットバスも設置されているので、3/4検査といった方がより正確かもしれませ ん。

130830hirooH_chukankensa-1

現在外国に在住中のIさまご夫妻が帰国したタイミングに合わせての現場確認でした。こちらはリビングですが、当初は梁をよけて2箇所は天井を空けて、1スパン分は梁下に合わせてフラットな天井にする予定でしたが、現地を見て頂いた上で、3つのスパン分全てを天井を上げることになり、急遽ボードを撤去して貰いました。

130830hirooH_chukankensa-2

こちらがキッチンの据え付け状況です。お施主さまがご自身で見つけてくださった高級ドイツ製オーダーキッチン屋のキッチンのジーマティック社のショールームの現品処分品だったそうで、格安で手に入れることができたとのことでした。ザッと見たところ、大きな傷もなく、とても良い買い物をなさったことがよく判りました!

130830hirooH_chukankensa-3

かつてはビニールタイル敷きだった玄関は、タイル撤去のあと、シンダーコンクリートを斫ってから、モルタルでフラットに均して貰いました。こちらにはブラウン色の天然大理石を張る予定です。

130830hirooH_chukankensa-4

外国人仕様のヴィンテージマンションなので、浴室が二つありますが、そのうちの一つはオーダーユニットバスの東京バススタイルにお願いしています。タイトな寸法でしたが、きっちり納めてくれていました。

130830hirooH_chukankensa-5

ユニットバスの壁裏で配管されている給水・給湯管です。相当キツキツの寸法で納めて貰っているかがよく判る写真です。もとは在来のタイル張りの浴室でしたが、こちらのタイルを斫ると余分な騒音が発生するので、近隣へのご迷惑も考えて、このような納まりとしています。

130830hirooH_chukankensa-6

主寝室の奥にあるもう一つの浴室は、配管や防水層はやり替えず、既存のタイル上からカチオンタイト(セメント系カチオン性樹脂モルタルの仲介接着用下地調整塗材)を塗って、下地として貰っています。こちらにお施主さまと一緒に選んだユニークなタイルを張る予定です。

130830hirooH_chukankensa-7

主寝室の水廻りは、費用や騒音、そしてスケジュールの事を勘案して、シンダーコンクリートに埋め込まれている排水管は撤去・更新しないことになっています。こちらは浴室手前の洗い場の排水管の錆状況です。赤錆が発生して、水の通路が狭くなっていることが判ります。こちらをワイヤーブラシを使って錆を落とすと、鋳鉄管が傷んで水漏れの原因になる可能性もあるで、お施主様に十分ご説明の上、この状態で新しい洗面カウンターを上に設置し接続することと致しました。非常に難しい判断でしたが、もう一つの洗面と浴室は、排水管を更新しているので、最悪ケースで水が漏った場合でも、そちらを使うことにするとのことで、ご納得して頂くことができました。

 

 

都心に住むの取材撮影@代官山T邸

代官山T邸

いつもお世話になっているリクルート社の雑誌「都心に住む」の取材撮影で代官山T邸に お邪魔して参りました。

130829daikanyamaT_shuzai-1

今回は9月発売号の「閑静に住む 都心の邸宅街」という特集で、その一つの事例として紹介して貰うことになっています。

130829daikanyamaT_shuzai-2

残念ながらご 主人のTさまはいらっしゃらないタイミングでの撮影となってしまいましたが、奥さまと可愛いワンちゃんたちが賑やかに迎えてくれました。緑のきれいな窓際で、ワンちゃんを抱っこしているのが奥さまのSさまです。手前から、都心に住むのカメラマンと、私、各務がカメラを構えてジャカジャカ写真を撮っているシーンです。

130829daikanyamaT_shuzai-3

こちらが出来上がりの写真イメージです。プロのカメラマンの腕はもっとすごいので、写真の出来上がりが楽しみです。

130829daikanyamaT_shuzai-4

徐々に調度品や飾りなども集めてくださっており、以前はちょっとショールームのような人影のない空間でしたが、段々と生活されていることで空間が人と馴染んできている印象でした。

130829daikanyamaT_shuzai-5

こちらでご提案した、リビングモティーフの金属製の容器を4つと石のコースターを飾って下さっていました。照明の光を受けて、とても素敵でした。

130829daikanyamaT_shuzai-7

ソファーの後ろのワンちゃん用のスペースも、敷物が敷かれ、より快適そうになっていました。

130829daikanyamaT_shuzai-8

可愛らしい顔で出迎えてくれたワンちゃんたちです。

130829daikanyamaT_shuzai-9

取材撮影の最後に撮った記念写真です。右からカメラマンの星さん、ライターの長谷井さん、お施主さまの奥さまSさま、うちのスタッフの竹田さんと各務です。TさまSさまそしてワンちゃんたち、取材撮影 へのご協力、どうもありがとうございました。