Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

竣工お引渡し・写真撮影と取材

六本木T邸

震災の影響や、某スチールサッシメーカーの倒産などの影響を受けながらも、何とか3か月半の工程で六本木T邸リノベーション工事を竣工、お引渡しすることができました。

六本木T邸 竣工引渡し

工事でお世話になったの畠中さん、現場監督として本当に良く頑張ってくれた寺井さん、お施主様Tさまと私各務でお引渡しの書類を読み合わせ、保証書などをお渡ししている様子です。

取扱い説明中

お引渡し後は、取扱い説明です。キッチン機器や洗濯乾燥機、浴室のミストサウナや天井付けのロスナイなどの機器、照明や造作家具、ウッドデッキやカーテン類まで一通りの説明だけで小一時間掛かりました。

一通りの手続き後にTさまと談笑している様子です。左から現場監督の寺井さん、辰の畠中さん、電気の金澤さん、お施主様のTさまと私、各務です。Tさまからは、とてもカッコよく、イメージしていたもの以上のものが完成して、嬉しいとのお言葉を頂きました。設計の始めから考えると、一年以上に渡ってお付き合いさせて頂いたプロジェクトの完成でとても感慨深いものがありました。

六本木ヒルズリフォーム

お施主様がお仕事で帰られた後、承諾を得て写真撮影を行わせて頂きました。このように、お引渡し時に家具や調度品が入っていることは珍しく、通常は竣工後一月ほど経ってから撮影をお願いするのですが、今回は珍しいケースでした。

昼光でもきれいですが、夜に照明でライトアップした時は、特に大人の隠れ家といった雰囲気になります。ルートロンの照明コントロールスイッチをいじりながら、どの光がきれいに見えるかの組み合わせを楽しみながらの撮影でした。

リビングから書斎を見たところです。特注の鋼製サッシがハードでインダストリアルな雰囲気を醸し出し、背景の夜景と合わさって、ちょっと東京らしからぬ、ニューヨークっぽいイメージになっているのではないでしょうか。

最後の写真は、引き渡し前のタイミングで、辰が発行しているニュース記事「SHIN CLUB」用に、松村さんに取材して貰っている様子です。当初のご依頼からどのような経緯でこのようなリノベーションになっていったのかを説明いたしました。 カガミ・デザインリフォームのホームページに六本木T邸をアップしましたので、こちらもどうぞご覧ください。
六本木T邸-1
六本木T邸-2

大野幸空間研究所の住宅見学会

その他

友達の設計者、牧野冬生君が務めている大野幸空間研究所で、彼が担当した住宅が完成したとのことで、その住宅見学会に伺って参りました。

丘の上の抜群のロケーションに建つお宅は、街に対して静かに正対しながら、内部には豊かな生活を抱え持つ、素敵な住宅でした。

パッと見ると単純な形にみえる住宅ですが、写真のように二階のパスコートに面した窓が、1階のダイニングのハイサイドライトを兼ねるような、複雑な空間操作をしながら、決してそんなことを感じさせないシンプルで上質な住宅に仕上がっていました。

東京タワーからスカイツリーまで見回せる屋上テラスで、牧野くんとの記念撮影です。牧野君、大野さん、素敵な住宅の完成、どうもおめでとうございます!

アートの仮コーディネート 

六本木T邸

六本木T邸リノベーションでは家具に続いて、今度はアート作品のコーディネートです。いつもアートのコーディネートをお願いされた際は相談に乗って貰っている、ギャラリークローゼットの新井紗絵さんと、事務所スタッフの岸本さんと各務の三人で、先日のギャラリー訪問の際に選んだ絵画を20点以上現場に持ってきてもらいました。

まず最初は、メインのアートを飾ることになる珪藻土塗りの大壁の部分から、候補のアートを一つずつ仮に飾って貰いました。なんと言っても、一番大きな壁面で、この空間のメインテーマともなる作品なので、大型アートを一つ飾るか、中型のアートを幾つも組み合わせるかから考え始めました。

灰色の壁の色味とアートの色味、壁のサイズとアートのサイズといった室内空間と比較しながら候補を決めても、実際に手で持ってみると中々しっくりくるものがありません。それでも幾つかの候補を決めて、次の壁へと移ってゆきます。

ダイニング脇の小壁は、サイズ的にピッタリのサイズのアートがそれほどないので、一枚ずつ現場に掲げて確認してゆきました。最初はこちらは容易に決められるだろうと楽観的だったのですが、どの作品を掛けても良さそうで、なかなか決め手になるものがありませんでした。

ソファー背面の壁にも幾つかの候補があり、それらを並べたところです。結局、3時間以上ずっと並べ替えつづけながら、最終的には、大壁には大型アートを2枚、小壁にはコラージュの黒い作品を、そしてソファー後ろにはソファーのレザーと対応したレザージャケットを描いた具象画をまずは掛けてみることとなりました。大変な作業でしたが、アートを架け替えるごとに空間の様相が一変してゆくさまは、本当に興味深くとても勉強になるひと時でした。

引渡しの際に、この仮レイアウトをお施主様に見て貰って、微調整しながら最終形を見付けてゆくことになります。最後の写真は仮に掛けたアートを撮影している新井さんの雄姿です。新井さん、そしてヘルプで入ってくださった斉藤さん、どうもありがとうございました。