Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

製図開始@法政大学構法スタジオ

法政大学 構法スタジオ

秋学期から授業を担当している法政大学デザイン工学部建築学科の構法スタジオですが、いよいよこれまで設計してきたことを製図化するところまで来ました。他のグループではA3サイズで、図面はCADでも手書きでも自由なようですが、僕らのグループではA2の大型サイズの紙に、手書きで図面を書き込んでゆくことと致しました。

こちらはサンプルとして作った手書きスケッチ図面です。一枚の紙の中に、効率的に必要図面(平面図・断面図・平面詳細図・軸組図または伏図)を書き込んで、空いた場所には写真やスケッチ、詳細図で埋めてゆくイメージです。

製図版で製図中の学生の様子です。鉛筆と定規のカリカリ、シャッシャッとした音が心地よく教室の中を流れていました。

構造補強打合せ@田園調布F邸

田園調布F邸

毎週の定例打合せで、田園調布F邸の現場に行って参りました。先回の調査で改訂した床伏図と軸組図を見ながら、大工の棟梁と構造補強方法を打合せさせてもらいました。

構造補強打合せ

現場は、先週で解体も終わっており、基礎が足りていなかった部分のコンクリート打設と床束用の独立基礎の設置も完了していました。

既存のコンクリート基礎は無筋コンクリートでフーチンがありませんでした。新しく打設した基礎部分は、ケミカルアンカーを使って鉄筋で既存基礎と繋げ、フーチンも設けています。

こちらは、床の束を建てるための独立基礎です。地面を掘り込んで、埋め込みモルタルで固定しています。この後、地面からの湿気が上がってこないように防湿フィルムを張り込んでゆきます。

既存のリビングと解体中の現在の様子を同じアングルで比較してみた写真です。以前は隠され、活用されていなかった天井裏の大きな空間が現れて、2階の寝室と吹き抜けを介して繋がることになります。

こちらは2階の子供部屋です。複雑な形状の天井の謎が解けます。この部屋は、階段の位置変更に伴い、縮小されることになります。

解体に比べると地味な作業ですが、既存の玄関扉の塗装を剥がす作業も進行中です。外部に面した側は、ペンキでべったりと塗りつぶされていたので、サンダーと紙やすりで塗装を剥がして、浸透性の塗料で仕上げる予定です。

高輪I邸リフォーム ビフォー&アフター

高輪I邸

先月リフォームお引渡しが終わった高輪I邸のリフォーム前後の写真を、同じアングルで見やすく纏めてみました。

リフォーム前は、以前お住みの方がお二人の小さなお嬢様の為にカラフルな壁紙を使ったり、可動式の間仕切りを設けていたりと、ユニークな間取りで暮らしていらっしゃいました。写真の床カーペットがピンクの部分がお嬢様たちの部屋です。

とにかく以前の間取りは、出っ張り引っ込みが多く、壁の色がマチマチで、建具もバラバラで統一感が感じられない空間でした。リフォーム後は、白い塗装の壁と天井を、オークのフローリングをベースに、リタイア後のご夫婦が落ち着いて暮らせる空間を目指しました。

以前は回遊動線のように、水廻りを廊下が取り囲んでいました。回遊できる廊下は便利ではあるのですが、あまりに廊下の面積が多かったので、回遊できる間取りは活かしながらも、廊下の面積は最小にしています。また、青山の一戸建て住宅からのお引越しで、収納も沢山必要だったので、必要そうなヶ所にちょっと多めの収納を設けました。