Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

住宅模型を使ったリフォーム打合せ@田園調布F邸

田園調布F邸

田園調布F邸の打ち合わせの為に、模型を用意いたしました。

こちらは全体の様子ですが、1階と2階に分解できて、家具まで作り込まれた模型で、お施主様のFさまご夫妻も、空間の雰囲気までとても分かりやすいと喜んでくださいました。

1階のリビングダイニングとキッチンの関係が、良くわかるのではないでしょうか?写真では良く見えない子供の遊びコーナーは、床を一段上げて、特別な空間らしい雰囲気に作ることになりました。

こちらは、吹き抜け越しにLDを見下ろした様子です。2階の主寝室の作業コーナーからリビングが見れる空間構成となっています。また、玄関ホールの空間が階段と一体化している様子も、模型だと分かりやすいと好評でした。

こちらは、吹き抜けの天井をシナベニア材で張る予定なので、そのイメージを確認して貰っている状況です。残念ながら子供たちは、DVDの方に夢中なようでした。収納の細かい工夫や、仕上げ材の色味はまだ決まっていませんが、模型を見ながらの今回の打合せである程度まで決まってきたので、これで見積り用の図面を作成することになりました。 模型を作ってくれた共同設計事務所イン・ハウスの河野君、どうもお疲れ様でした。

 

最後は、打合せ中よく我慢してくれた子供たちが、お庭に用意した小型プールで遊んでいる様子です。Uちゃん、Hちゃん、そしてS君、どうもありがとう。

テレビの受信不良とエアコンの動作不良

六本木T邸

六本木T邸のお施主様より、1.テレビで映るはずのチャンネルが映らない(受信不良)、2.書斎のエアコンがスイッチONにしても1分ほどで止まってしまう(動作不良)ので、見てほしいとご依頼がありました。

施工をお願いした辰の寺井さんと弱電屋さんとのんびりテレビを見ている訳ではありません。テレビで直に見た場合と、ブルーレイを経由してみた場合で、見られないチャンネルがあるとのことだったので、そのチェックを皆でしているところです。

デジタルテレビは、機器や配線をいじるだけでは、何が問題なのか判らないので、今回は弱電屋さんにデジタルレベルチェッカーを持ってきてもらいました。ところが、このチェッカーで調べた電波の強さと、デジタルテレビそのものでチェックできる電波の強さに違いがあり、なかなか問題の核心に迫るのに時間が掛かってしまいました。

結局、ケーブルから分配器を使って、ブルーレイに繋ぎ、そこからまたテレビへと繋ぐと、接続が多いことで電波が弱まっている(損失)ことが判明したので、事前に予想して用意しておいたブースター(増幅器)を途中にセットすることで、問題を解決することができました。

エアコン回線図

エアコンは回線図を見ながらチェックして貰ったところ、サーモスタット部分の接続が変だったようで、こちらもこの個所を直したことで正常に作用するようになりました。

お引渡し前には入念に動作チェックをして貰っているのですが、どうしても最初の1~2か月は動作不良が発生しやすく、お施主様に迷惑を掛けてしまいがちです。何とか、この初期不良を解消できるように、これからは更に注意してチェック体制を整えてゆきたいと、改めて思いました。

コンクリート壁のレントゲン調査立会い

高輪I邸

先日の打ち合わせで、設備配管をコンクリート雑壁に通すことになったので、コア抜き前に鉄筋の位置を探る(鉄筋探索)ため、非破壊検査のレントゲン撮影に立ち会って参りました。

RC壁のレントゲン撮影

黄色い機械が照射機で、壁面の丸い金属(緑色の個所)が照準(マーカー)で、油圧ポンプを使って、慎重に位置を合せます。

照射機のアップ写真です。震災以降、放射線の事がニュースになることが多いので、電気が通っていなければ大丈夫なことが判っていても、近寄るとドキドキします。

コンクリート壁のレントゲン撮影

こちらがコンクート壁の背面に装着されたフィルムです。このフィルム位置を決めるために、事前にレーダーで場所とコンクリート壁の厚みを探っておきます。

RC壁のX線調査

黄色いボックスが、照射機のコントローラーです。撮影中は5m以内は立ち入り禁止になります。マンションでの撮影の場合は、同じ階の住人に事前に周知しておくことと、エレベーターに注意書きを書いておく必要があります。手前に見えている赤い道具が墨出し用のレーダーです。

レントゲン撮影用暗室車

約3時間で19枚撮影して、すぐに暗室車(!)の内部に作られた暗室で現像して貰います。こちらがワゴン車の背部に作られた暗室です。全体をFRPで包んで防水し、ハッチ扉のパッキングも光が漏れないように厳重にしているそうです。中の赤色灯と酢酸の匂いが、良く自分で現像していた学生の頃を思い出させてくれます。

コンクリート壁のX線撮影

現像されたX線写真です。丸い模様はマーカーの標準です。鉄筋の位置や背面のコンセントボックスの位置まで鮮明に見えてきます。

出来上がった写真を壁に当てながら、鉄筋の位置を書き込んでいる作業中です。レントゲン写真では、鉄筋の径が実際より太く写りますが、コア抜きの精度を考えて、少し太めに書き込むそうです。

最終的に描き上がった鉄筋図を元に、マンションの理事長、共用部の改装を依頼されている不動産会社、そして私、各務が立ち会って、設備配管を通すためのコア抜き位置を相談しました。丸く記されている個所が、決定位置です。
撮影の費用は、10枚までの撮影で15万円ですが、19枚撮影した追加分も含めて21万3千円+工務店の経費となりました。