Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

ミラノサローネ2023_ミノッティ・フィエラ

ミラノサローネ2023

ミラノサローネ見学の第二弾は最大ブースで展示しているミノッティです。延べ面積5000平米、2階建てで約1週間のサローネの期間だけのブースのために10億円の費用を掛けているという噂でした…。

ミノッティ_ミラノサローネ2023展示

入ってすぐのコーナーには、デザインアイコンとなっている巨大な煙突が立っています。

ミノッティ_ミラノサローネ2023展示

基本は招待客しか内部に入れませんが、ブース中央に十字型の通路を通し、そこから植栽とガラス越しに内部の展示をチラ見することはできるようになっています。

ミノッティ_ミラノサローネ2023展示

外からは要塞のようにほぼ閉じられています。

ミノッティ_ミラノサローネ2023展示

展示は新作と近作を中心として20セット以上のコーナーを作っていました。

ミノッティ_ミラノサローネ2023展示

こちらのセットは背面までクロススティッチが入った「ツイッギー」シリーズのソファセットでした。

ミノッティ_ミラノサローネ2023展示

屋外家具コーナーも充実しています。もう屋外家具だから作りが粗雑というイメージはほとんどなく…、

ミノッティ_ミラノサローネ2023展示

リゾート風のインテリアであれば、室内も屋外も同じ家具シリーズで揃えることが出来そうです。

ミノッティ_ミラノサローネ2023展示

天井高の低めの2階は、展示スペースというより打ち合わせ用のラウンジとなっています。

ミノッティ_ミラノサローネ2023展示

寝室のベッドも幾種類か展開していました。

ミノッティ_ミラノサローネ2023展示

ベッドのヘッドボードの背面というほとんど見えない部分が、高価なレザー張りになっているなど、見えにくい部分にまで凝ったデザインを施していることが印象的でした。

ミラノサローネ2023_ポリフォーム・フィエラ

ミラノサローネ2023

2023年4月20日から29日まで初めてのミラノ・サローネ(国際家具見本市)に行って参りました。今回は日本の国産家具だけでなく欧州の家具の輸入販売も手広くしている家具ブランドのアクタスが主宰のグループツアーでした。

ミラノサローネ2023

ミラノ市街の中心からバスで30分ほどの郊外にある、巨大なフィエラ(国際展示場)が会場となります。ミラノではアパレル(ファッションのミラノコレクション)やワインイベントのヴィーニタリー等有名な展示会がありますが、その中でも家具見本市のミラノ・サローネは一番の集客力があるとのこと、市内のビジネスホテルは普段の価格の3~4倍に跳ね上がり、この時期のミラノ着の飛行機も中々予約が取れないそうです。

ポリフォルム_ミラノサローネ2023展示

サローネは会場内展示のフィエラ(イタリア語で展示会場)と市内で行われるフォーリ(展示場外)の二つで同時進行となりますが、まず最初にご紹介するのはツアー主宰会社のアクタスが輸入展開しているポリフォーム社の展示です。

ポリフォルム_ミラノサローネ2023展示

巨大な展示会場(東京ビッグサイトの約3倍の広さ!)の中に、また巨大な倉庫(写真左側の廊下の果てまで続いている白いボックス)が入り込んだような大きさの展示です。

ポリフォルム_ミラノサローネ2023展示

基本は新作発表なのですが、これまでのコレクションから色や素材を変えたものなども含んで展示されています。サローネのほぼ最終日前日で、一般の人にも公開されている日だったので、小さな子どもの姿も見えますね。

ポリフォルム_ミラノサローネ2023展示

ポリフォームは、北部イタリアの有力家具ブランド六歌仙(僕が名付けたもので適当です…)のうちの一つ(他は順不動でB&B イタリアカッシーナフレックスフォルムミノッティモルテーニ)とされていますが、日本国内にモノブランドストア(そのブランだけに限ったショールーム)が無いので、残念ながら国内での知名度は少々劣っているかも知れません…。
最初が壁面収納から始まったブランドなので、このような本棚やクローゼットシステムは得意な会社です。因みに、今年のポリフォームのアルデシア(濃い灰色:イタリア語でスレート)を意識して使っているとのことでした。

ポリフォルム_ミラノサローネ2023展示

また、石の素材としてはこのテーブルのサハラ・ノワールが良く使われていました。サハラ・ノワールは2~3年前にイタリアブランドで大流行して石材の在庫がなくなったと聞いていましたが、新しい鉱脈(?)が見つかったのかも知れません…。

ポリフォルム_ミラノサローネ2023展示

ソファの展示は4種類ほどしかありませんがカーブした形や張地を変えていることで、皆目新しく感じました。

ポリフォルム_ミラノサローネ2023展示

今年のポリフォームが一番力を入れているのが、「アークテクチャー(建築)」というキーワードだそうです。これまでは壁面家具の一部としてガラス扉などを展開してきましたが、それを壁面に取り付けてガラス製建具にしたり、壁面パネルへと展開してゆく流れだそうです。この展示ブースの中でも、クローゼットシステムと同じ高さでガラス製や木製の建具、それも開き扉や折れ戸などが展開されていました。

ポリフォルム_ミラノサローネ2023展示

壁面パネルシステムと素材、デザイン、寸法が揃ったクローゼット扉や…、

ポリフォルム_ミラノサローネ2023展示

2つのクローゼット収納の間に、アルデシア色(濃灰)の3方フレームと置き家具を挟んだりと、デザイン展開には大きな可能性を感じました。ただ、日本の建築・インテリアでは、壁にスイッチやコンセント類、給気口やパネル類が沢山ついてくるので、それらをどのように処理するかの工夫が必要そうですが。

ポリフォルム_ミラノサローネ2023展示

こちらがクローゼットのガラス扉のディテールです。ガラスは恐らく3ミリか4ミリ厚の薄いガラスで、何も張られていないとのこと、日本では危険防止のために飛散防止フィルム貼りが必要になりそうです。

ポリフォルム_ミラノサローネ2023展示

随所に、アジアや日本を感じさせるデザインも取り入れられていました。このキャビネットの扉の細い竪格子などはちょっと和を感じさせますね。

ポリフォルム_ミラノサローネ2023展示

木格子の周りはアルデシア色のアルミフレームで縁取りされており…、

ポリフォルム_ミラノサローネ2023展示

格子部分が取り外せるようになっていました!マグネットの脱着式で、今後他のデザインも発売されて着せ替え人形のように簡単に模様替えができるようになりそうです。因みに木の格子もアルミの芯材に薄い木の突板を張って仕上げているそうで、湿気や温度の変化でも歪まないように作られていました。

ポリフォルム_ミラノサローネ2023展示

他にも、こんなところまで工夫しているのかという、細かいディテールが幾つもありました。

ポリフォルム_ミラノサローネ2023展示

TV台のこちらでは、サハラ・ノワールの大理石のディテールがトメ加工ではなく、このような段差をわざと設けられたディテールが使われていました。

ポリフォルム_ミラノサローネ2023展示

日程と時間をFIXして事前予約した人しか入れないブースなのに、どこに行っても人があふれている大人気のブースでした。

ポリフォーム&アーテリアーズ搬入設置

関西I邸

建築工事が終わった関西I邸の現場に、イタリア製家具ポリフォームのソファセットと、米国製照明器具アーテリアーズのペンダント照明が搬入されてきました。

輸入ペンダント照明取付け@関西I邸

まず最初に現地に到着したのは、ペンダント照明のダラス(アーテリアーズ)が入ってきました。取付けは輸入とPSE認証改造をお願いしたベイカー@東京の梶田さんと電気屋さんです。

輸入ペンダント照明取付け@関西I邸

まずは部品の確認と電源の確認をしてから…、

輸入ペンダント照明取付け@関西I邸

電源とステム(支柱)の長さを調整する係と、器具の組立てを担当する人に分かれての同時作業が始まりました。

輸入ペンダント照明取付け@関西I邸

職人さんは関西の職人さん達で、初めてこの器具を見たとのこと、最初はおっかなびっくりでしたが、慣れている梶田さんの指導のもと、比較的スムーズに組立てが終わりました。

輸入ペンダント照明取付け@関西I邸

かなり長めに用意されていた電線をちょうど良い長さに切ってから、

輸入ペンダント照明取付け@関西I邸

組み上がった器具を二人で持ちながら、電線の接続と取付けと高さを調整する作業となります。都度k具を持ち上げながらの作業となるので、それなりに時間がかかるのです。

輸入ペンダント照明取付け@関西I邸

高さを確認して、最後の吊り込みとなります。

輸入ペンダント照明取付け@関西I邸

約2時間ほどの作業で、無事取り付けが終わり、点灯試験も問題ありませんでした。

ポリフォルムの家具搬入@関西I邸

そうこうしている内に、ポリフォルムのトラックが到着したとのこと、マンションの下に降りていきました。

ポリフォルムの家具搬入@関西I邸

お客さまの普段のお付き合いが良いからか、マンション管理人さんはとても協力的で、このような大きな家具の搬入もとてもスムーズでした。

ポリフォルムの家具搬入@関西I邸

ポリフォルムを入れているのは家具ブランドのアクタスですが、さすがに大きな家具の搬入設置に慣れており、エレベーターや通路の養生、室内での大物家具の移動も手慣れたもので、こちらは40分ほどあっという間に設置が終わりました。

輸入ペンダント照明取付け&家具搬入

最終的に組み上がったポリフォルムのソファです。手前左がシャンデリア照明で、あとはダイニングテーブルが来ればほぼ完成形となります。

AVキャビネット

先日の家具組立ての日には確認できていなかったAVボード家具や…、

ワインセラー設置

パントリー収納内のワインセラー…、

屋根裏収納造作家具

ロフト収納内の造作家具をチェックさせて貰いました。
最後に残るのはお客さまのお手持ちのウォールナットの無垢板テーブルを改造したダイニングテーブルの到着&組立てができればお引渡しとなります。