Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

板橋区成増のリフォーム相談 現地調査

新規プロジェクト

板橋区のお客様からのお電話で、成増のマンション半地下部分のリフォームのご相談を受けました。お電話を頂いた二日後にお約束をして、成増の現場に伺って参りました。

お客様は会社を経営していらっしゃるご夫婦で、この半地下部分をオフィスとして使いたいとのことで、そのリフォーム提案をして欲しいとのご依頼でした。

  • 全体に暗いので明り取りの工夫を考えて欲しい
  • 半地下は湿気が多いのでその1策を
  • 防犯を考えながら、”二方向避難”も考えて欲しい
  • ロスナイを使った換気システムを構築したい
  • 半地下であることを忘れるような気持ちよい空間にして欲しい

といったご依頼の内容でした。

ちょうど現場の直ぐ近くに、10年来の設計の友人、スタジオコンボ建築デザインの茂呂君が事務所を構えているので、今回は変則的ですが、二人で共同してデザイン提案をしてみようと考えています。

現場調査の際も二人で伺って、お施主様に紹介し、ひとしきりご要望を伺った後は、二人で現場に居残って簡易調査を行いました。

平面方向、断面方向の寸法を実測し、設備関係や点検口の位置を確認し、壁裏の構造も二人で話しながら推察し、既存建物の色々な特徴が見えて参りました。

  • 湿気を防ぐための二重壁になっていること
  • GL(地盤レベル)まではコンクリート躯体で、その上部は”鉄骨造”であること
  • 一部鉄骨梁の下にはコンクリートの柱があること
  • 窓を開けることは可能だが、隣地との離隔距離がすくないので、あまり有効でないこと
  • 欄間や間接照明をデザイン的に使って、上手く光を取り入れることができそうなこと

等など、色々な面が見えてきたので、これらをヒントにリフォーム提案をまとめてみることになりそうです。

白金台S邸リノベーションの夜景

白金台S邸

昨年9月に引越しを終えた白金台のマンションリノベーションS邸に、遅くなりましたが新年のご挨拶に伺って参りました。お引越しなさってから既に四ヶ月が過ぎたS邸は、すっかり落ち着いた雰囲気でした。

マンションリノベーションの夜景

ベージュ基調のアルフレックスのL字型ソファーを中心に、以前から使っていたコーヒーテーブルやコンソールテーブル、代々S家に伝わってきたという由緒ある桐箪笥などが、違和感無くレイアウトされていました。長いカウンターには、昨年のクリスマスカードと今年の年賀状が、楽しげに、数多く並んでいました。

夕方から伺って、段々と日が暮れて、夜景になってゆく様子を初めて拝見いたしましたが、とてもシックで気持ちの落ち着く空間でした。

パッと見、一通り落ち着いたように見えるS邸ですが、お施主様とお話していると、これからの課題が見えてきました。

  • 絵画も壁に立て掛けてありますが、きちんと位置を決めてフックでつるす必要がありそうです。
  • 暫定的に以前の家で使っていたラグを敷いていますが、やはりもっと大型サイズのラグを探す必要があります。
  • ソファ以外には小さなアンティークの椅子を置いていますが、スペース的にはもう少し大きな一人掛け用の椅子が必要になりそうです。
  • オーディオシステムを組むために、専門家のアドバイスを貰って、機器の新規購入したいとのことです。
  • 納戸の中を整理するために、スチールラックが欲しいとのお話でした。

まだまだ少しずつ手を入れてゆく必要がありそうです。

沼津倶楽部 正月旅行-2

見学記

このお正月に伊豆半島を巡って見学してきた建物の紹介の第二弾です。大好きな建築家渡辺明さんが設計した建物が沼津にあると知って訪問したのが、この沼津倶楽部です。実は一昨年の年末にも突然訪問してみたのですが、古い日本家屋を改装したイタリアレストランも、新築の本館にも入ることが出来ず、門前払いされてしまいました。今年はそのリベンジだったので、早くからイタリアンを予約しておきました。

沼津倶楽部

ミツワ石鹸の創業者が建てた由緒ある家屋を、渡辺明さんが時間を掛けて、最上級の材料を使って修復しています。玄関や厨房部分、さらに二つの棟を繋げる廊下部分は新築ですが、他は古い部屋を上手にリフォームしてありました。食事は地元で採れる野菜や魚を使った、とてもシンプルながら味わいのある料理でした。

ランチを食べ終わったのが随分遅くなり、他のお客さんもいらっしゃらなかったので、スタッフの方に、建物のほかの部分も見学させて貰いました。元々100人の客が同時にお茶を楽しめるよう作られた建物で、全ての部屋がお茶室になる構成だったそうです。奥の奥には格式高い洋間が隠されていたり、段々と天井が低くなりながら小さなお茶室へと続く空間など、日本家屋のファンであれば、垂涎の建物でした。広い敷地の向かいには、新しい建物もあり、こちらも興味がありましたが、まだ一般には見せられないとのことで、来年の宿題になりました。