Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

アルカナイズ 正月旅行-1

見学記

お正月に伊豆半島を周って、幾つかの印象的な建物を見学して参りました。その紹介の第一弾です。年末から年始に掛けて泊まってきたのが、伊豆湯ヶ島(修善寺の近く)にある、オーベルジュ(宿泊施設を備えたレストラン)のアルカナイズです。素敵なフランス料理のレストランに、これまた素敵な宿泊施設が付帯していました。

アルカナイズ

大阪の設計事務所グラフが設計したそうですが、渓谷を見下ろす素晴らしい敷地を上手に活かした、建物構成には大いに感心しました。各部屋すべてが渓谷に面し、谷の反対側には誰も行けないので、カーテンを全開にしてもプライバシーが保て、さらに、屋外に面したプライベートの露天風呂が設置されているので、バスローブ一枚でほとんど裸の状態で一日が過ごせます。

オーベルジュだけあって、レストランがまた白眉でした。写真のような15席も連なる長いカウンターで、白衣を着たコックさんたちが、一心不乱に料理を作ってくれました。地元の野菜を生かした料理や、世界各地の選りすぐりの食材を華麗に満載した料理は、食べるだけでなく、見ていてもめまいがするようでした。スタッフの方々の動きもスムーズで、行き届いたサービスがとても気持ちよいオーベルジュでした。日本には珍しいリゾートスタイルのオーベルジュ、部屋の作り方や細かい水周りの工夫、建築的にも大いに参考になる、素晴らしい体験でした。

白金台のマンションリフォームの引渡し

白金台C邸

工事開始からほぼ二ヶ月経った白金台のマンションリフォームC邸の工事が終わり、竣工引渡しを行って参りました。初めてリフォームのご相談を頂いたのが9月中旬で、11月に購入予定のマンションのリフォームをお願いしたいとのお話からスタートして、あっという間の3ヶ月でした。その間にお施主様はマンションの購入、リフォームの設計・施工業者の決定、お嬢様の誕生(!)、現在お住まいのマンションの売却と、まさに激動の三ヶ月だったハズです。

マンションリフォームの竣工引渡し

お嬢様の誕生前後も打ち合わせに参加してくださり、産後直ぐから現場への差し入れも開始してくださった奥様、北海道への出張からの帰りのまま、夜遅くに事務所に立ち寄って打ち合わせさせて頂いたご主人さま、お忙しい中、本当にお疲れだったのではないでしょうか。

そんな超忙しい中での設計・工事でしたが、大きな問題もなく順調に進み、本日の快晴の中、ポカポカと陽が当たる素晴らしい眺めのリビングで、無事引渡しを終えることが出来ました。明日が引越しというタイトなスケジュールのため、検査は僕ら設計が代行し、チェックした箇所を一緒に確認していただく方法をとり、検査も終えることができました。ダイニングのチーク張りの壁や、既存の台所を上手く再活用したキッチン、壁の出っ張り引っ込みを利用した玄関の間接照明、そして大量の本棚を設置した寝室と全ての面で大満足と、お二人で喜んで下さいました。

難しい条件の中、献身的に頑張ってくれた、工務店の田原さんと片岡さん、そして職方の方々、どうもありがとうございました。そして、何よりいつでも僕ら設計を信じて、このお仕事を任せてくださったC様ご夫妻、本当にどうもありがとうございました!

軽量鉄骨造住宅の現調 床下から天井裏まで

戸建住宅リフォーム

夏にメールにてご連絡をいただいて以来、何度か東京で打合せをさせて頂いた、愛知県春日井市の住宅リフォームの現地調査に伺って参りました。これまでの戸建住宅のリフォームで、在来木造や重量鉄骨造の住宅のリフォームの経験がありますが、軽量鉄骨造の住宅のリフォームは初めての経験です。因みに軽量鉄骨造とは、「薄い鋼材を折り曲げて作られた細めの鉄骨(軽量鉄骨)を、柱や梁に使用して”骨組みを構成”した構造」のことです。
重量鉄骨に比べ、一つ一つの材料が軽いので、大型の重機であるクレーンなどを使わないで、家の構造を組み立てることができます。今回伺った春日井の住宅は、軽量鉄骨で主体構造を担い、間仕切りや天井は、木軸を使った構成となっていました。

軽量鉄骨造住宅の床下

住宅を建てた際の竣工図面が残っておりましたが、どこまで正確なのか不明なことと、何度かリフォームをなさっているとのことだったので、確認のために、床下から天井裏まで入り込んで、調査をして参りました。床下には60センチほどの空間があり、床下収納から入り込むことが出来るので、潜り込んできました。 軽量鉄骨柱の位置や、配管のルートを確認し、想定していたリフォームが可能かを探りました。

軽量鉄骨造住宅の屋根裏

天井裏は、押入れの点検口から覗いてみました。きれいにトラスが組まれた構造で、比較的しっかりしていることが確認できました。他に、大工さんにも来てもらい、10箇所程度の壁に孔を開けて貰い、
筋交いや構造柱がないことを確認して貰いました。約半日掛かっての現調でしたが、リビング・ダイニング間の壁が抜けないことが判った他は、ほぼ想定通りの結果で、有意義な現調でした。大工の佐伯さん、色々と細かいことに対応してくれてどうもありがとうございました。そしてほぼ半日、現調にお付き合いくださったAさま、どうもありがとうございました!