Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

ギャラリーライクなマンションリフォームの完成

六本木Y邸

生活感のない空間でお二人の好きなアートが飾られた中で暮らしたいというご希望の六本木Yさま邸リフォームが完成しました。

六本木Y邸竣工記念写真

まずは、家具とアートが揃ったLDKでYさまご夫妻と担当の前田君と僕、各務の4人での記念撮影です。

六本木Y邸家具入り竣工写真

出来上がった空間はこのような空間です。確かに、生活感が無く、ギャラリーの様ですね!

六本木Y邸バクスター家具搬入

竣工お引渡しのこの日の午前中は、新規ご購入の家具の搬入から始まりました。イタリア家具のバクスターミノッティ、そしてTOYOキッチンさんの3社の搬入がありました。

六本木Y邸バクスター家具搬入

バクスターは背もたれのない四角いデザインのパナマ・ボールド(Panama Bold)でグリーンのヌバックレザー張りとなっています。搬入時に立ち合ってくれてた南陽オモビト(バクスターの運営会社)の小田島さんが設置を手伝ってくれました。黄色と灰色の四角い箱は、ミノッティのソリッド(Solid)で、椅子にもミニテーブルにも使えるオブジェ的な家具です。黒いレザー張りのイームズチェアは元々お手持ちのものです。

六本木Y邸家具入り竣工写真

真っ白過ぎて、殺風景に見えていた空間も、Yさまご夫妻の好みのアートと家具が入ったことで、魂が入り込んできたようで、空間が急にイキイキとしてきました!

六本木Y邸家具入り竣工写真

こちらのスツールがTOYOキッチンのスプーンです。生活感のないモノトーンのキッチンダイニング空間にフィットしていました。

六本木Y邸家具入り竣工写真

草間彌生さんのリトグラフが飾られた玄関は、リビングダイニングへの入り口がスカイブルーの扉となっています。

六本木Y邸家具入り竣工写真

リビングから玄関ホール越しにプライベート空間を見返すと、ウォークインクローゼット扉のグリーンが見えてきます。アートと家具が入ると、このアクセントカラーが本当に効いてくるのです。

六本木Y邸壁色変更提案

Yさまからは、追加での費用が掛かっても良いので、もう1色ぐらいアクセントカラーを入れたいとのご相談があり、僕が指し示している棚にカラーと入れたらというお話をさせて頂きました。

六本木Y邸壁色変更提案

こちらはその夜に撮影した写真をフォトショップ加工で黄色く色づけてみた比較画像です。この画像をお送りしたところ、是非この黄色でお願いしますと即断即決のお返事が届きました!

黄色いアクセントクロス

こちらでイメージに合いそうなカラークロスを選んだがこちらです。こちらもすぐにBが良いと選んで下さり、来週には部分張替えの手はずをリフォームキューの坂本さんに整えて貰いました。

六本木Y邸壁色変更提案

因みにこちらの写真も左端に写っている壁を黄色でコラージュしてみたイメージ画像です。

六本木Y邸竣工写真

お引渡しの前日から荷物を運び入れる算段となっていたので、お引き渡し時にはご主人の書斎にも本がきれいに並べられており、すぐにでも暮らせるようになっていました。
短いようで長かったプロジェクトですが、Yさまご夫妻からは想像以上の素敵な出来だと喜んで頂きました!すぐに追加工事が発生してしまいましたが(笑)、どうぞ今後とも宜しくお願い致します。

オーダーユニットバスのリフォーム

乃木坂U邸

一般にユニットバスは、古びてしまったら新品と交換するのが一般的です。在来工法の浴室であれば、状況次第ではありますが、浴槽だけの交換や床&壁タイルの張り替え(張り増し)なども可能なケースがありますが、マンションのコンクリート構造の中にFRP樹脂で作られた軽量なユニットバスは、後から手を加えるのが難しいが実情です。
ただ、そんな中で、オーダーユニットバスの大手である日ポリ化工が作ったオーダーユニットバスだけは浴槽交換や床の張り替えが可能なのです。

オーダーユニットバスのリフォーム

上がリフォーム前で、下がリフォーム後のビフォーアフター写真ですが、ほとんど新品のように生まれ変わっていますね。それではなぜ、日ポリの製品だけが可能なのかというと、床下の作り方が二重構造になっているからなのです。

モールディング&パネリング装飾

まずは浴槽を撤去します。浴槽下はもっとドロドロになっているのではと想像していましたが、予想よりもはるかに良い状態です。

オーダーユニットバスのリフォーム

洗い場床を撤去したことで二重床構図であることが分かるのがこちらの写真です。と言われても判りにくいのですが…。

オーダーユニットバスのリフォーム

洗面からユニットへの入り口のステンレス枠の下端をアップで写した画像がこちらです。実は防水パンと呼ばれる、水が外部に出るのを防ぐための受け皿的に働く部品と、実際に人が載る洗い場の床仕上げが分かれている二重構造になっていることが、日ポリのオーダーユニットバスの特徴なのです。
他者のオーダーユニットバスであれば、ステンレス枠の下とほぼフラットに床仕上げ材があり、そのすぐ真下に防水パンがあり、これほどの懐がないのです。

オーダーユニットバスのリフォーム

隣の部屋の壁に立てかけられていた、このステンレス製のフレームが、撤去した洗い場の床だった部品です。

オーダーユニットバスのリフォーム

その洗い場フレームをアップで撮影したのがこちらの写真です。かつての洗い場床材の御影石の破片が残っていますね。一枚の洗い場床パネルが取り外せることで、洗い場床の仕上げ材を防水パンを傷めることなく交換することができるという、日ポリ独自の仕組みになっています。

オーダーユニットバスのリフォーム

浴槽が外された様子も良くわかります。浴槽の洗い場側の腰下の壁をエプロン壁といいますが、このエプロン部分壁もステンレスのフレームで組まれています。

オーダーユニットバスのリフォーム

右側が浴槽内側から見たエプロン壁です。エプロン壁のフレームもアングル金物とコーキングで固定されているだけなので、きれいに取り外すことができるのです。今回はそのまま再利用しましたが、水栓が取り付けられているライニング部分も同じ仕組みなので、こちらも容易に取り外すことができます。

オーダーユニットバスのリフォーム

浴槽、エプロン、ライニングをすべて撤去した状態で、内壁タイル仕上げ上から重ね張りができる薄型タイルを張っていきます。以前は3.5ミリ厚のブクシースリム(アドヴァン)を愛用していましたが、廃盤となってしまったので、今回はアーバンネイチャー(名古屋モザイク)を採用しました。

オーダーユニットバスのリフォーム

この写真でアーバンネイチャーのタイルの薄さが分かりますね!割れにくいように背面にはFRP樹脂で補強されていますが、それも併せて3.5ミリの厚みなのです。

オーダーユニットバスのリフォーム

3.5ミリの超極薄タイルではありますが、ステンレス枠との取り合いでは端部が見えてきてしまうので、端部抑えのためにこのようなステンレス鏡面仕上げのアングル金物を取り付けてきれいに収まるように工夫しています。

浴槽撤去後の下地をきれいに清掃してもらったうえで、日ポリオリジナルの新品の浴槽を取り付けてもらったところです。まだライニングも洗い場床も未施工です。

浴槽設置後に、浴槽の頭側の壁のタイル施工をタイル屋さんが進めてくれています。

造作家具取付け@クラシカルハウス

エプロンパネルを取り付けて、ライニング側壁のタイルが張り終わると、きれいになってきた浴室の全容が見えてきました。

オーダーユニットバスのリフォーム

洗い場床のタイル、ライニング甲板部分のタイルを張って、水栓を交換し、照明器具を新たなものに付け替えればオーダーユニットバスのリフォームの完成です。

オーダーユニットバスのリフォーム

プロが細かく見れば、新品ではないことは分かりますが、普通の方が見たら新品にしか見えないほどの出来の良さで、お客さまのUさまもとても喜んでくださいました!
当初は、①浴室のオーダーユニットバスへの全面交換:約600~700(含む解体工事費)、②今回採用した部分交換:約280万円、③お化粧直しの美装工事:約180万円の3つを比較検討しましたが、最終的にはそれなりの費用が掛かってしまいましたが、ここまできれいになったので②で良かったとコメントしてくだいました(上記の費用に工務店の経費と設計料と消費税が掛かります)。

遠隔地での工事監理の進め方

関西I邸

ここ数年、東京エリアを離れた関西でのお仕事が続いています。工事着工までのお打合せの方法は、ショールーム見学等が違う事、弊社事務所に来て頂いての打ち合わせがお願いしにくいので、大量のサンプルを持参しての打合せとなること以外は大きな違いはありません。
ただ、工務店探しから工事着工後の現場監理の方法は中々大変なところです…。

吹き抜け天井の骨組み@関西I邸

工事が始まってからの現場監理は、月に1回か2回程度になります。東京の港区や千代田区、渋谷区等の主戦場エリアでは、最低でも週1、重要なタイミングが重なると週2で現場に行くこともあるので、1回の重みが変わってきます。こちらの写真は現時点での工事現場写真です。

解体が始まった現場で最初に僕らが現場に行くタイミングは、浴室設置部分の確認となります。これは遠隔地でなくても同じですが、特にオーダーユニットバスを採用する現場では、ユニットバスが入らないと現場が進まなくなってしまうので、その寸法や排水勾配天井の高さなどを、当該箇所が解体されたすぐにチェックしに行くようにしています。

オーダーバスが発注できれば、その後はそこまで急がないで、解体工事が完了して、仮墨み(床に墨糸で壁位置を仮に印すこと)が出た段階での調整のために行くことになります。オーダーユニットの寸法確認の際は、僕ら設計だけでよいのですが、この仮墨から本墨を出す段階では、多少の寸法のずれをどこで吸収するかなどの判断も生じるので、お客さまにも立ち会ってもらうようにしています。
ここから先しばらくは、現場に行きたい気持ちはあるのですが、(お客さまへの交通費のご負担も掛かってしまうので…)しばし我慢して、現場写真とメールや電話のやり取りで監理を進めます。最近は現場に広角ビデオを設置して、見たい時には東京から現場の様子を何時でも確認できるような装置を入れることもあるそうです。

次に現場に行ったのは、解体確認後ひと月半ほど後で、空間の骨格が見えてくる壁下地の立上りのタイミングとなります。ここでは、お客さまと一緒に現場を回りながら照明スイッチやコンセントの位置を確認していきます。また、壁下地が立ち上がったことでキッチン設備の現場寸法も出せるのでオーダーキッチン屋さんとの現場打ち合わせも同じ日に行いました。

吹き抜け天井の骨組み@関西I邸

次に伺ったのが、今回ブログを書いている回となります。今回の現場訪問の目的は現地確認と施工側との現場打合せがメインとなります。

造作家具の図面打合せ@関西I邸

現場監督のHさんと工務店のKさんと一緒に発注前の造作家具の最終チェックを行いました。ここまでも3回ほどメールと添付ファイルでやり取りを進めてきましたが、やはり口頭でなぜそのようにしたいのかを説明しないとお互いが理解・納得しないと造作家具のGOサインが出せないだろうとのことで、直接会っての打ち合わせを実施しました。

造作家具の図面打合せ@関西I邸

最後の赤チェックを入れた図面を工務店側が帰社後スキャンして送ってくれたものがこちらです。

吹き抜け天井の図面チェック@関西I邸

リビングダイニングの高天井に張る木製ルーバーの寸法図とディテールは、現場監督のHさんが書いてくれたものです。

吹き抜け天井の骨組み@関西I邸

これも現地で、天井の状況を見ながら、どこからどのように施工してゆくかを説明して貰い、納得の上GOサインを出させて貰いました。

吹き抜け天井の骨組み@関西I邸

こちらはキッチンの給排水管の設置状況です。こういった設備項目については、相当に正確な施工図のやり取りがあるので、僕ら設計が寸法をチェックしないでも大丈夫なのですが…、

床暖房範囲図@関西I邸

床暖房のパネル割などは、直接なぜそのように変更したいのかを説明しながら寸法を決めてゆく方がスムーズに決まるのです。現場側は効率的な作り方に対しては、すぐに理解して進めてくれるのですが、設計側がお客さまの使い勝手やデザイン的なことから、ワザと効率が悪く思えるような指示図を出すと、理解に苦しんで迷ってしまうことが多いのです。

吹き抜け天井の骨組み@関西I邸

こちらは主寝室の天井のLGS骨組みです。最終的には簡単な天井になりましたが、当初は三次元的な立体造形を考えていたので、そういった部分の確認も図面より実地の方が分かりやすいですね。

吹き抜け天井の骨組み@関西I邸

先回の現場打ち合わせで、まだ壁が立っていなかったカ所で、暫定的に張っておいた照明スイッチの位置が、図面通りに反映されていなかったカ所なども、チェックして回りました。

この写真では伝わらないのですが、天井の形状が三次元的になっているロフト収納についても、現場監督のHさんに寸法を測って貰っていたのですが、図面化しようするとどうしても整合性が合わない個所が出てしまうので、竹田さんとHさんで一緒に確認して貰いました。

仕上げ材の最終決定@関西I邸

この日の最後には、先ほど赤チェックした造作家具の図面と一緒に仕上げ材サンプルを持ってお客さまの仮住居に伺って、仕上げのイメージで伝わっていなかったカ所の確認をさせて頂きました。

お客さまのお宅では、仮に荷物を詰めた部屋がどうにも整理できなくなってしまい、このままこの荷物をリノベーション後の自宅に持って帰るのが不安だとのご相談を受けました。これらの収納場所や片付け方法を考えるのは、僕らの能力の範疇を超えそうなので、プロの収納コンサルタントの方に入って貰うことをご提案させて頂きました。

とにかく現場に行く頻度が少ないと、その分1回1回の現場打ち合わせの密度が濃くなります。今回も午前10時から午後4時までの長丁場となりました。次回の現場は約1か月後に床フローリングが張り終わるタイミングを見計らって、監理に行く予定となりました。